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■RO(リレー)小説 -第2章- Lv.5■

1 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/11 10:32 ID:gvZ5d956
匿名掲示板の一角で、まったく面識のない者達が、一つの物語を綴っている。
主人公ケイオスとそれを取り巻く人々がおりなす冒険物語。
それがここ■RO(リレー)小説■スレッドです。

再三にわたるdat落ちですが、
新スレで心機一転がんがりましょう。

2 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/11/11 10:33 ID:gvZ5d956
■ルール■
・ なるべく「1レスにつき6行以上の長文」で綴ること。
・ 他人の作品の文句は決して言わないこと。
・ 黙ってこの小説の行方を見守ること。
・ 厨房や2ゲットなどは完全放置すること。
・ このスレ内に感想を書き込まないこと。(被った時のスルー要請などは可)
・ 新規参入文師どしどし大歓迎ヾ( ゚д゚)ノ゛

↓過去スレ
■RO(リレー)小説 -第2章-■
  http://live4.2ch.net/test/read.cgi/ogame2/1059735101/
■RO(リレー)小説 -第2章- Lv.2■
  http://live4.2ch.net/test/read.cgi/ogame2/1062220589/
■RO(リレー)小説 -第2章- Lv.3【復活】■
  http://live4.2ch.net/test/read.cgi/ogame2/1063033305/
■RO(リレー)小説 -第2章- Lv.4【再来】■
  http://live4.2ch.net/test/read.cgi/ogame2/1063397789/

↓論議、感想はこちらへ
■RO小説 議論・感想スレッド Lv.3■
http://live4.2ch.net/test/read.cgi/ogame2/1063419742/l50

3 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/11 10:39 ID:H3Yj84cg
>>1
モツカレー

4 :last:03/11/11 12:26 ID:ClP07AIv
『な、なんだってー!!』
突然部屋の外から叫び声が聞こえた。多分ランディの声だ。
「あ、そういえば」
「何ですの一体?」
「ヒメ。ガリィが大変なんだけど話するからちょっと来て」
「ガリィが・・?」

宿の外にアルケミストとアコライトの少女が立っていた。
「へーこんな簡単に会えちゃうんだー。私ってば運がいい!(/最高」
「待ってください・・・何かあったみたいですけど・・・」


5 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/11 12:36 ID:74h17+aw
DAT落ち直前のアラスジ書かないと、ワケワカランのではないだろうか

DL倒した後ガリィ編になって、ガリィがアポカリプス?のプロトタイプだっつートコまで読んだんだが・・・
ミントが製作者の娘だっけ?
誰かアラスジヨロ

6 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/11 22:46 ID:7V6WSj1c
あらすじ(欠けてたら脳内保管ヨロ)
>アイリスを倒し、ひとつになる
>プロンテラにDL出現、プロンテラへ
>激戦の末DL討伐
>DL実はリーバスの作った幻影
>ツァバトが研究所に進入調査
>アポカリプス(失敗作)のカプセルとガリィ(試作品)のカプセルを発見。そのラベルと他未知の金属などをお持ち帰り
>ミント(リーバスの娘)登場、研究所の物が盗まれたと聞き研究所へ。
>研究所でバンシュタイン(ホムンクルス研究者の1人、リーバスと一緒に人間型ホムンクルスを研究していた)の日記を発見。
>ミント、それを読む、それにはガリィの事が多々あり。
>その日記を読み終わったところでセシル登場。DL召喚阻止の話を持ちかける


7 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/11 22:59 ID:7V6WSj1c
あらすじ続き(欠けてたら(ry)
>場面変わってプロンテラ宿屋
>ガリィが目を覚ます。そこへケイオスからデートのお誘いが(*ノノ)
>カボチャイベントを何度もやってピエロの鼻50個近くゲトー
>最後にトリック選んでみる
>着いた所はGD4F。ジョーカー、DOP、などが近づいてくる
>DOP「打ち上げやるからカエレ(・∀・)!!」
>ジョーカー「天使のHBドゾー( ・∀)つζ」
>ゲフェンに戻される
>テスタメントからサキュバスに耳打ち
>テスタメント「ケイオスとガリィさらってコーイ」
>サキュバスとインキュバスがホムンクルスのことで話しているとサリエル登場
>サリエルとインキュバス達が会話
>サリエルとインキュバスのバトル(*ここの部分は議論・感想スレ参照)
>サリエルの勝ち
>サリエル急いでケイオスのところへ。追いついて話そうとしたところでルナ登場
>サリエルとルナ戦闘
>見学中にガリィが連れてかれる
>サキュバス、インキュバス撤退
>気づいたサリエルもケイオス連れて退場
>ルナ「捨て駒かよ!」

8 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/11 23:08 ID:7V6WSj1c
あらすじの続き(欠け(ry)
>場面はどっかの廃墟
>リーバスとテスタメントの会話
>リーバスはテスタメントに協力することでヴァンパイアの能力を習得
>場面転換。ジュノー
>セシルの話を聞いてミントプロンテラへ
>エミリア、ルティエでのKIMUCHIの扱いに憤慨
>サリエルがケイオス連れて帰ってくる
>サリエル「ガリィ連れてかれちゃった」
>全員「Σ( Д) ゜   ゜ 」
>サリエル買い物袋もってヒメのもとへちょっと会話
>外から「な、なんだってー!」
>二人とも外へ。ミントとセシルが到着している
>ミント「こんなに速く合えるなんて私ってラッキー」
>ダレカワカンネ「ちょっと待ってよ、何かあったの?」
スレッド落ちますた・・・・_| ̄|○


あらすじのようであらすじじゃない罠
長文スマンカッタ

9 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/12 18:20 ID:G0vNrTXG
全員がパニック状態になっている最中に一人のアルケミストの少女が勢いよく扉を開け放つ。
「ちぃ〜っす!」
・・・・・・。

「事情を説明する・・・ってサリエル行っちゃったし・・・。」
「うむ。どうやら敵はガリィを人質に取って何かを企んでいるのかもしれないな。」
「うぅ・・・ガリィちゃんよぉ・・・。居場所分かれば俺様がすぐに飛んでいって・・・」
「拉致・・・重罪にもほどがありますよ。措置からして第一条に(ry」
「が・・・が・・・ガリィ殿ぉぉぉぉっ!!うぉぉぉぉぉ!」
「あわわ・・・こりゃまた一大事やんすね・・・。」

誰もミントに気付かない。
「誰か注目しろっての・・・(´・ω・`)」
「はいはい、注目〜っ!」

喧騒は収まりやっと全員がミントに気付く。後ろのセシルにも気付いたようだ。

10 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/12 18:20 ID:G0vNrTXG
「うほっ!」
そんなミントに早くも近寄っていった男がいた。
彼はしゃがみ込み、ミントを足の先から頭まで観察する。
「・・・コケティッシュなその衣装が僕のハートを高鳴らせr」
ドガッ。
「失礼。」
その聖職者の男は失神し、ハンターの女性に引き摺られて部屋の奥へと姿を消した。


「あ〜もう、何よあの聖職者〜!すっごくキモイんですけど!!」
視線でセクハラされた事にかなり怒っているミント。
「む。どちら様かな?」
「あ、これどぞ。」
「ん、なになに〜?」
フレイヤがミントの差し出した名刺を見る。
「錬金術兼生態機関研究所ジュノー本部所長 ミント・・・」
「・・・って、あの12歳でホムンクルス生態研究の論文で博士号を取ったあのミント・・・さん?!」
「うんうん、そんなところで〜す☆」
「今いくつなんですか・・・?」
「んとね〜、19歳かな?」
「若っ!!」
「そ、それで・・・そのお偉い様が何の用で来たんだ?」
驚くジャハルはミントに尋ねる。


11 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/11/12 23:49 ID:cO9Elb0m
「ケイオスって人いる〜?」
「…ケイオスに用が?」
ジャハルはセシルの方を見た。
「…ミントさんはきっと力になってくれると思うの。それで…」
「そうか…」
「ケイオスならそこにいるけど」
フレイヤが指し示した部屋の端には何故か _| ̄|○ としたローグがいた。

セシルは小声でジャハルに尋ねる。
「…ケイオスはどうしたんですか?」
「ああ、実はガリィが誘拐されたんだが…
その場にいたケイオスも状況が分からんらしい。参ったな…」
「ガリィさんが…誘拐?」

そんな会話など聞こえていないミントはケイオスのもとへ歩み寄る。

12 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/11/12 23:50 ID:cO9Elb0m
サリエルさんがルナと戦っているときだった。急に眠気がさしてきて、今気がついたらこの宿にいた。
ランディさんが、ガリィが誘拐されたとか言ってたけど僕にも全く状況が分からない訳で…
ただなんともいえない脱力感と無力感が僕を襲う。

「君がケイオス?」
突然声を掛けられて、僕は顔を上げた。
…妙に露出度の高い服にガッ●ャマンみたいなマントをつけた女の子。
確かアルケミストの服だと…。
「そ、そうですけど…何か…」
「んっとね、解剖してもいいですか〜?>∀<」


「・・・・・・・・(;゚Д゚)ハァ?」

13 :last:03/11/13 00:35 ID:0FZZ/YIU
「・・・解剖、か」
「うん、そうそう〜☆もしかして君も興味シンシン?」
俺は気が立っていた。
「・・・まぁ、無い事もないけど」
「やったー☆それじゃあささ、そこのベッドに横になってさぁさぁ」
「残念ながら」
俺はミントの服を思いっきり引っ掴んだ。

「解剖されるのはあんただ!インティミデイトッ!」

14 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/13 00:54 ID:qcjTQB0S
俺とミントは人気の無い路地裏まで転移した!
ミ「たたた・・・あんたいきなり何するのよ!」
俺「何って・・・俺がする事はこれからなんだが、アイスウォール!!」
四方を高い氷壁で覆う俺!
俺「解剖、いいな、うん。解剖しよう」
ミ「あ、あんた一体何をするつ」
俺「ストリップシールド!ストリップウェポン!ストリップアーマー!」
ミ「きゃああああああああああああああああああああっ!」
俺はミントの着ている服を次々に剥いでいく!
俺「さてと、俺の股間のホードがアドレナリンラッシュでオーバートラストな訳だが」
ミ「や、や、めて・・・」
サリエル「グリムトゥース」
俺「ッッ!」
真正面から飛んでくる茨の刃ッ!
俺はすんでの所で薙ぎ払った!
俺「・・・あんたか」
サ「やれやれ、この程度じゃ目は覚めないか。ちょっと手荒にやらせて貰うよ」
互いに武器を抜く、俺は狂ったようにサリエルに突進した!ミントは帰った!

15 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/13 01:16 ID:qcjTQB0S
キイィンッ!カキィィン!
俺とサリエルの二刀短剣が交差し、また弾かれる!
互いに得意とする間合い、純粋な実力の差が表れる戦闘である!
サリエルは俺の左を弾くと、突然しゃがみ込んでそのまま強烈な左回し蹴りを叩き込む!
俺は首を反らし蹴りを回避、右で斬りつけるがサリエルは待ちかまえたかの様に俺の右手を掴む!
サ「へぇ・・・見違えたよ。ずいぶん成長したじゃないか」
俺「お陰様で・・・なッ!」
俺は奴の鼻っ面に強烈な頭突きを食らわす!
堪らず仰け反るサリエル、そして勝機とばかりに奴の両足を払う!
体勢を崩し、地面に転がり込んだ!
サ「くッッ!」
俺「死ねッッ!」
地響き。
俺の右足が奴の頬を掠める。
ちっ、もう少しで頭蓋骨を頂ける所だったッ!


16 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/13 01:21 ID:qcjTQB0S
一方その頃・・・

「うわぁあっぁぁん、あたしの、あたしの純潔ぅぅぅ!」
「婦女子に暴行を働くとは・・・見損なったぞ。斬り捨ててくれる」
「俺の股間のホードでおうふくビンタ」
「sneg('A`)」
「拉致・・・重罪にもほどがありますよ。措置からして第一条に(ry」
「が・・・が・・・ガリィ殿ぉぉぉぉっ!!うぉぉぉぉぉ!」
(どうしちゃったのかしら、ケイオス・・・)

最上級に危険な集団がケイオス、サリエルらの居る路地裏へ向かおうとしていた。
自らに降りかかる巨大な不幸に、ケイオスは、未だ気づかず。

17 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/11/13 11:10 ID:g4RvxsWA
「な、なんかケイオスの様子がおかしいんですけど・・・」
ミントと話していたケイオスが突然頭を押さえて悶々とし始めたのを見て、
セシルが不安そうに呟く。
「ミ、ミントさん…ケイオスに何言ったんですか?」
「え?あ〜解剖させて〜って言ったんだけどぉ」
「か、解剖!!??」
「…微妙に勘違いされそうな発言ね('A`)」
「それで変な想像でもしてるのかケイオスは」
フレイヤとジャハルが呆れたように小声で囁きあう。

「いやホントにバラすんじゃなくってぇ〜皮膚のちょこっとでもいいんだけどね貰えたらいい研究材料に…」
「け、研究って…」
「え〜あのセントルイスの血をひいてるんでしょ?彼。さらには融体論まで実証してる貴重〜なコよ?」
「もちろんお礼もするし(スリム白ぽでいいよね☆)、協力は惜しまないわから安心してv」
「はあ…」
なんとなく腑に落ちない表情のセシル。

18 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/11/13 11:10 ID:g4RvxsWA
「そ、それで…ケイオスはどうしたんでしょう…」
改めてケイオスをまじまじと観察するミント。
「う〜ん、魔法は専門外だけど…なんか幻視魔法がかかってるぽいねぇ」
「何かのきっかけで発動するように細工されてたんじゃないかな。よく知らないけどさ」
「…まあ色々面倒にならないうちに直しちゃお」
セシルが「じゃあキュアでも・・」と口に出す前に
「…夢から覚めなサーイ!!」
パンダのヌイグルミがついた女の子らしいカートで力いっぱい殴りつけるミント。

幻視状態のケイオスからすると、その1撃は
まさに仲間全員からの総攻撃に匹敵する威力に感じられた。

「あ、こら何カートレボリューションで戦闘不能になってんのよっ!」
焦るミント。
と、そこへ
「あのさ、ガリィのことなんだけどさ」
ヒメを連れたサリエルがやってきた。

19 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/13 14:31 ID:b46072C8
「耳打ちが完全に通じない場所にいるようですわね・・・。」
「場所も今のところサッパリ特定できないや。」
「圏外とかそういうのじゃなく・・・ってどちら様ですの?」
ヒメはミントの方に気付く。
「えっと私、ミントって言いま〜す・・・って二人ともオーラ出てるじゃん!」
「まぁ、これは歴戦の証ですわね。ホホホ!」
「『歴戦』はたぶん違うから脳内で修正しといてね。」
「一言多いですわよ!サリエルゥゥゥ!!」
ヒメがまたサリエルに罵声を浴びせはじめる。それを涼しい顔で聞き流すサリエル。
「あ、あはは・・・。」

「う、う・・・。」
「お?ケイオス君とやらお目覚めカナ〜??」

「う、うがぁぁぁっ!」
「・・・ストリップアーマー!!」
「あらら。」

ケイオスは目を白くさせてミントの衣装を標的に襲い掛かる。
「ミ、ミントさん!危なくってよ!!」
・・・がしかし、ケイオスのスキルは虚しくも空をきる。
平然としているミント。

20 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/13 14:32 ID:b46072C8
「わたしの衣装ってば、ちょっと露出度高いから暴漢とかがいっつも付け狙ってるからさ〜。
ケミカルアーマーチャージは常時っていうか〜。」
意識が無く暴走するケイオスは我を忘れミントに再度襲いかかる。
それを見兼ねたセシルがケイオスを押さえようとするがミントはセシルを静止させる。
「面白いもん見せたげるっ。」
ミントはポケットから試験管に入った『胚』を取り出すと力を込める。
「コールホムンクルスッ!!」
透明な液体状の物質がみるみるうちに形を形成し、無色透明の2メートルほどある腕がミントの手を包み込む。
「こ、これは・・・。」
「ホムンクルスね。パンピーはまだ無理だけどミント様の手にかかればある程度の原型は創造できま〜っす♪」
フフンと笑いながらミントはその巨大な無色透明な手で暴れるケイオスを静止させる。
そしてケイオスの僅かに吹き出ている血液を虫眼鏡でまじまじと観察する。

21 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/13 14:33 ID:b46072C8
「う〜ん、遺伝子構造は実に興味があるかも。局地的なポテンシャルはかなりのものだね〜。」
「ただ、いくつかのロジックエラーが見受けられるから、まだ融合したての体だともう一人の存在が暴れて我を忘れちゃうって事もあるっぽいかな?」
あの暴走したケイオスを少女一人が何なく押さえつけている事に周りはただ呆然としていた。
透明な腕はケイオスの頚動脈を軽く絞め、ケイオスを再び気絶させる。
「まぁ、次起きる時は正常に起きると思うから。
もちょっと観察させてもらうからお二人さん話の続きドゾー。」

「・・・え?えぇ、分かりましたわ・・・。」
「分かった。(ホムンクルスいいな〜。)」

22 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/13 20:12 ID:JuS65v77
闇が支配する部屋、灯りは殆ど無かった。
闇の六法星の中央に一人の少女が寝かされていた。
「これで儀式の第一段階は終了か。」
「まあ、そういうことです。」
2人の男が部屋にたたずむ。
「いつ終わる?」
「そうですね・・・、説明をしますか。」
「第一段階から第2段階の移行へはケイオス君が必要不可欠です。闇と憎悪を持った、ね。」
「そのために、私はあの時ケイオス君に儀式でスイッチが入るように改造してあります。」
「1週間もしない内に、彼は憎悪とともに、ダークロードとなるでしょうね。」
「だが、それでは遅い気がするな。」
「おやおや」

23 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/13 20:20 ID:JuS65v77
体が、熱い・・・
僕の体が僕じゃないみたいに勝手に動く。
腰から短剣を抜き、何かを切りつけた。
そして僕は何かに向うようにして動く、止まらない。
その後、ふいに僕の意識は完全に途絶えた・・・。

気が付いたとき、僕は簀巻きで縛られていた。
っていうか裸かよ!
「まったく、ケイオス君は懲りないねえ・・・」
「ま、少しはそのまま反省することだね。」
みんなが軽蔑の眼差しを僕に向けている。
路地裏で捨てられなかっただけ、まだ信頼されているのかもしれなかった。

24 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/14 20:03 ID:eYkAEtie
ミントはそんなケイオスを見て楽しそうに笑う。
「まぁまぁ、これは私の趣味じゃないんだけどね。
それで、自分の事とか知ってる限りの事とか教えてもらえないかな?」
「えぇ・・・って!」
「ガリィ!・・・ガリィはどこですか!?」
「あ・・・まずはそっちから説明した方がいいよねぇ・・・。」

25 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/14 20:03 ID:eYkAEtie
「私が話しますわ。」
ヒメが事情をケイオスに説明し始める。



「くそっ!」
ケイオスは悔しそうに床を何度も叩き付ける。
「まぁ、場所すら掴めないのですから仕方ありませんわ。
まずは相手の行動を観察してこちらも動きましょう。」
「悔しいですが・・・ヒメ殿のおっしゃる通りでありますケイオス殿・・・。
場所さえ分かれば自分もすぐに駆けつけるつもりであります!」
小刻みに甲冑をカタカタ震わせるレイド。その声からは怒りすら感じ取れた。

「ん〜。どうやら色々聞けるって状態じゃないわね。
まっいっか。とりあえずガリィちゃんって子を探すの協力したげるっ!」
「あの。」
何か伝えたい表情でサリエルがミントに話し掛ける。
「あ・・・な、何でしょ?」
「ホムンクルスについて勉強したいんだけど。」
「・・・・は?」

その後、サリエルは熱心にミントの講座(?)みたいなものを必死にメモに取っていた。
無論、アサシン稼業であるサリエルにホムンクルスを扱うなどということはもってのほかなのではあるが・・・。

26 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/15 10:18 ID:SLVOtwk+
小一時間後・・・
「まあ、今日はこれくらいにしとこっと」
「アサシンの癖にホムンクルスの勉強するなんて変な人だねえ」

「それにしても、なんか落ち着かないなあ・・・」
ランディさんがつぶやく。
「確かに、黙ってただ待っているというのも難儀だ。」
みんな落ちつかない感じだ。なにしろ相手の尻尾を掴まなければ動けないからだ。
そんな僕はそろそろトイレに行きたかった。・・・あと30分ぐらいかな
「ふふふ、みんな困ってるみたいだね・・・」
ミントが呟き、カートから何か取り出した。
「ジャジャーン、困ったときのプレゼントボックス!」
「「「('A`)ハァ・・・」」」

27 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/15 11:24 ID:u1yaDSgM
ジュノー周辺の山岳地帯。
そこに俺はいた。
俺は起きて辺りを見回す。
人間共は特に見当たらない。
額の「目」がズキズキしやがる。嫌な夢を見たもんだ。グリフォンはまだ寝ているか。

俺は自分の血に染まった手のひらを見つめる。真っ赤に染まった自分の手。
まだ血の匂いが残っている。
まだ乾ききっていない血をぺロリと俺は舐めるともう一眠りする事にした。

28 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/15 11:46 ID:u1yaDSgM
フェイヨン 19年前。

ある小屋を大勢の人数の村人が囲んでいた。
「憲兵さん、私は見たんです!森の奥で二人の男女がモンスターと会話していたのを!!」
「全く、それがあの伝説の鳥獣のグリフォンの子供だというのだから恐ろしいものだ。」
「邪悪なモンスターと会話などと悪魔に魅入られているに違いない。」
「小屋の中のお前等、表に出ろ!!」


小屋の中で窓の外を不安げに見る少女。
その腕の中には悲しそうな目でその少女を見つめるグリフォンの子供がいた。
「シャダイお兄ちゃん・・・。」
「大丈夫、俺達は何も悪くない。大丈夫。」
「だからリーシャ、そんな悲しい顔すんなよ?」
「何で・・・モンスターと会話したらいけないんだろう・・・。」
「俺達は生まれつきモンスターの語を解する能力がある。ただそれだけなんだ。
俺達は・・・それだけで平穏な生活すら奪われてるんだ。絶対おかしいさ。」
「・・・。」
「でもさ、今度こそ説得すれば村の人達だって絶対理解してくれるって!
大丈夫、お兄ちゃんに任せろ。」

29 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/15 11:48 ID:u1yaDSgM
「・・・うん・・・きゃっ!」
「!?」

ドガンッ!
勢いよく、シャダイ達の家でもある小屋が破壊された。
「・・・リーシャ、グリフォンの子供を隠せ。俺は話をつけてくる。」
「わ、分かった・・・。」

その小屋に入ってきた大勢の民衆と憲兵。
白い服を来た男がシャダイに尋ねる。
「シャダイ・・・で間違いないな?」
「ああ、そうだ。俺もみんなに理解してほしい事が・・・ぐわっ!」
憲兵がシャダイの脇腹に蹴りをいれる。
「な、なんで・・・理解して・・・くれない・・・」
「モンスターと共存するような危険な輩の言葉など耳に入る訳ないでしょう。」
『そうだ!そうだ!!』
「・・・連行しろ。」
「ま、待ってくれ・・・妹は・・・リーシャは・・・。」
「黙れ異端者が。」
憲兵の男は今度はシャダイの顔を殴りつける。
シャダイは完全に気を失う。
「あとは村の方々に処理は任せます。我々はこの男を隔離施設へ連れていきますので。」
「遠方ありがとうございました。これで村は救われます。」
村長らしき男が憲兵に礼を言う。

30 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/15 11:59 ID:u1yaDSgM
「・・・ここは?」
シャダイが意識を取り戻すと、自分は鎖、足枷により動きを封じられていた。
そこはただ闇が支配する監獄。憲兵から言えば隔離施設といったところか。
「お目覚めのようだな。悪魔の子よ。」
「な・・・。」
「お前はまもなく公開処刑となる身。手荒な事は今はせんがその時まで悔いることだな。」
「お前が死刑されればこれで悪魔の血を引く家系は絶えるという事になる。今日は素晴らしい日じゃないか。」
「リーシャ・・・リーシャは・・・」
「ああ、あの小娘か。こちらの方に村人から『首』が送られてきたぞ?
全く魔女らしい最後だよなぁ?観念したのか抵抗もせずに処刑されたってのが如何せん面白味に欠けるが。」
「・・・・・貴様ァァァァァァァァァァ!!!」
「調子に乗るな。屑め。」
憲兵の手刀がシャダイの頬を顎を砕く。
「・・・く、糞が・・・何故だ、何故殺した・・・?」
「理由は簡単だよ。お前達は・・・」
「滅ぼされて当然の存在だったという話さ。」

31 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/15 14:31 ID:u1yaDSgM
「・・・お前達・・・それでも・・・」
「人間か・・・・っ!?」
そのシャダイの質問を小馬鹿にしたように憲兵が答える。
「何を言い出すかと思えばとんだ愚問だなぁ?悪魔の貴様に答えるだけ無駄だろうよ。」
「村一番の腕が立つ孤高のハンター様とやらもこうなると悲しいものだな。
せいぜい大人しく処刑の時まで待っているがいい。」
そう言うと憲兵は牢獄から出て行く。

32 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/15 14:31 ID:u1yaDSgM
「畜生・・・畜生・・・・チクショウ・・・」
「コロス・・・ニンゲンコロス・・・!」

(力が欲しいか?)

「だれ・・・だ?」
シャダイが気付くと目の前には黒いマントを身に纏う騎士・・・いやクルセイダーの男がいた。
「お前は、私と同じだ。」
「・・・憲兵か?」
「いや、部外者さ。」
「何の用だ?俺はもう・・・妹も失って・・・」
「生きる気力もないんだよ・・・。」
「復讐だ。」
「え・・・?」
「復讐しようとは思わないかね?」
「・・・。」
「強要はせん。お前次第だ。」
「・・・俺は・・・・一人残さず・・・人間は・・・」

「ミナゴロシニスル。」

33 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/15 14:40 ID:u1yaDSgM
一方プロンテラ。
僕は沈みゆく夕陽の紅をただじっと見つめていた。
ガリィの様々な表情を思い出す。
父親との因縁などどうでもいい。
ただ僕はガリィのあの笑顔を再び見たい。
辛い時も、どんな時も・・・何度あの笑顔に救われたことか。
「ガリィ・・・。」
僕はプロンテラの庭園に流れる川に石を投げる。
ポチャンという音だけがただ残り、川の流れる音がすぐに僕の耳に入ってくる。
・・・とそこに僕の後ろに何時の間にかジャハルさんが立っていた。
鎧を脱ぎ去り、青い布の服一枚と随分と軽装だ。
「隣いいか?」
「・・・どうぞ。」

「・・・俺はフレイヤがいたからここまで強くなれた。」
「フレイヤは兄がいたからあそこまで成長できた。無論周りの仲間も然りだが。」
「・・・。」
「ケイオス、お前はどうして自分がここまで強くなれたのか分かるか?」
「え・・・?」

34 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/11/15 20:33 ID:f6wp1zec
どうして僕が強くなれたか…
僕は目を閉じて考える。
スキルハックの力のおかげ…そんなんじゃない。
皆のスパルタ教育のおかげ…('A`)ある意味合ってるけどジャハルさんが聞きたいのはそうじゃないだろう…
アイリスの…違う。

最後に浮かんだのは、いつも僕の隣にいて笑ってた…

「ガリィがいたからです」
僕の出した答えに満足げに頷くジャハルさん。
「ガリィには負けたくなかったし…いやそれきっと最初だけで、今は…」
「ガリィのために強くなったんだと思います」

35 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/11/15 20:33 ID:f6wp1zec
「…やっと好きです宣言か、と」
ジャハルさんがにや〜りと笑う。
「は…はぁ!?」
「傍から見ていて超ラブラブ全開だったぞ」
「真顔で淡々と言わないで下さい」
「はは。ま、何としても助けんとな。そのセリフはガリィに言ってやれ」
「……はい……」


「…おっかしいなぁ〜開ければビックリ便利アイテムが出てくる…」
「と、ミントさんの脳内では予定されてたわけですが('A`)」
宿にいる他の面々が囲んでいるのはスティックキャンディ。
もちろん何の変哲もないスティックキャンディだ。
「振り出しに戻る…ですか…」

36 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/11/15 20:52 ID:f6wp1zec
再びジュノー近辺。

眠っていたグリフォンが突然警戒するように小さく鳴いた。
「…分かってるヵッォ」
シャダイは忌々しげに舌打ちすると、身を起こす。
「エロヒム。何か用か?」
シャダイの呼びかけた方向の空間が歪み、黒衣の男が姿を表わした。
エロヒムは淡々と話を切り出す。
「最近テスタメントの動向が怪しい。先程奴の要請で出たルナの様子も妙だ」
「あぁ?ンなのいつもの事じゃねえか。くだらねぇ報告しに来んな」
「今は少しの亀裂も入ることは許されない。シャダイ、お前はマスターを裏切ったりはしないだろうな」
「…お前がそんな焦るのは珍しいな」
エロヒムは表情を変えないが、シャダイは雰囲気だけで察してニヤニヤと笑みを浮かべる。
「お前の強さはマスターのためにある。無論私もだ。裏切りなど考えぬ事だ」
「俺の強さは俺のためのものだ。誰かのための力なんざ役にはたたねえぜ」
「なんだと」
「安心しろ、俺とマスターの目的は一緒だ。俺の力も利用させてやる」
「…ならばいい」
エロヒムは再び姿を消す。
「ああ、誰かのための強さなんざ何の役にもたたねえよ…」

37 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/15 22:33 ID:Qeny198k
( 'A`)
||    という夢を見たんだ
| ̄ ̄ ̄|


38 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/16 11:28 ID:yF9DnglZ
「ん?」
シャダイは日も暮れた峡谷の中で獲物を見つける。
5人組のパーティーであろうか。コテージを張っている。
「カッツォ、飯の時間だ。」
シャダイはグリフォンを手招きすると、身軽に崖を下る。

「よう。」
「どなたですか?」
少し離れた場所で休んでいたプリーストがシャダイに気付く。
「こいつに見覚えあるか?」
そう言い、シャダイは自分の後ろを指差す。
そこにはグリフォンがプリーストの仲間であったらしきものをついばんでいる。
腕、心臓、頭、足。もはやどれがどの者の体の一部分か分からない有様に刻まれていた。
「な・・・!??」
「所詮、人間なんざ俺等の餌でしかねぇんだよ。死ねや。」
「キリエ・・・はぐっ!」


39 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/16 11:28 ID:yF9DnglZ
詠唱しようとしたプリーストの口の中に拳を突っ込むシャダイ。
「う・・・うぅ・・・。」
もはや喋ることすらままならないプリースト。
「一つ聞くがよぉ。お前から見て俺は何に見える?」
「もが・・・もが・・・。」
「回答はカッツォの腹の中で聞かせてくれや。ヒャハハハハ!」
シャダイは矢を手にしプリーストの胸のあたりをザクザクと刺していく。
返り血を浴び幸せそうにうっとりするシャダイ。
「たまらねぇなぁ・・・。これだよ、これこれ。」
「そらカッツォ、コイツはお前さんのだ。」
まだ痙攣しているプリーストの亡骸をグリフォンの方に投げつける。
「キュゥゥン。」
グリフォンはその亡骸をついばみはじめた。
「・・・カッツオ、食事はお預けだ。すんごいのが来たぜ?」

40 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/16 11:36 ID:yF9DnglZ
そこには怒りを露にし震えるクルセイダーがいた。
マンク。彼は辺りに散らばった亡骸に十字を切ると、シャダイとグリフォンを「キッ」と睨み一歩ずつ一歩ずつ踏み寄る。

「貴様には神の慈悲すら届かんッッ!!」
「あの噂の逆毛野郎の片割れか。まぁ・・・」
「神とははなっから縁なんざねぇ訳だが。」
そう言いシャダイは高速で矢を瞬時に4発撃ち込む。
それを盾で受け止めるマンク。
「上出来だ・・・久々に楽しませてもらうぜ?カッツオ!!」
「グルルルルル・・・」
シャダイが叫ぶとグリフォンがマンク目掛けて猛進する。同時に矢を撃ち込むシャダイ。
・・・が、マンクは砂塵を起こすと姿を消す。
「・・・どこいきやがった?・・・うがっ!」


41 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/16 11:47 ID:yF9DnglZ
「貴様の連携は既に見切った。諦めろ。」
マンクは剣を振りシャダイの左肩を切り付ける。
「ぐわぁっ!」
腕を押さえのけぞるシャダイ。グリフォンを今戻そうにも時間がかかる。
「ちっ・・・!あの逆毛騎士より10倍はつえぇ…。」
シャダイは額の包帯をはずす。マンクはそれを察知し盾にカードを挿し込む。
「石になりやがれ!」
シャダイの邪眼が光る。しかしマンクは平然としている。
「まさかてめぇ…メデューサC…!!」
「言っただろう、貴様の攻撃は全て見切ったと。」
「シールドブーメラン!」
「ぐおっ!」
吹き飛ばされるシャダイ。しかし彼は笑っていた。何かに目覚めたように。
「観念しろ。」
歩み寄るマンク。しかしシャダイの様子がおかしい。
「・・・座標4,5・・・接近まで・・・4m・・・。」
「・・・・・・。」
「何だ・・・?様子がおかしいが・・・・・・・・・なっ!」
地中から幾数の矢が飛び出し雨霰のようにマンクに襲いかかる。

42 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/16 15:11 ID:vyiiszj/
グリフォンの名前は「カッツオ」では無く「ヵッォ」だと、何度言ったr(ry

43 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/16 18:44 ID:NpVdJYV7
「覇ッ!!」
マンクはオーラで弓矢を弾き飛ばそうとするが幾数かの矢がマンクの体に刺さる。
「私に気配を感じさせずに地中からのアローシャワーの攻撃、たかが貴様のような下郎ができたという努力は誉めておこうッ!」
「しかし、シャダイ。そのような浅知恵は既に見切っているッッ!!」
「どう小細工を弄しようが貴様は絶対に俺には勝てぬ!」
しかしそんな言葉を耳にせずにシャダイはボーッとしながら何か呟く。
マンクが正面からシャダイに向かって走り出す。
「前方・・・攻撃対象捕捉・・・8セル、7セル・・・」
「・・・トリプルストレイフィング。」
シャダイが言葉を発したと同時に3本の矢がマンクを襲う。
「くっ・・・これしき!」
マンクは攻めをやめ守りに切り替える。盾にホルンCを挿した。

44 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/16 18:45 ID:NpVdJYV7
3本の矢は盾を・・・貫きマンクの胸の前のギリギリの部分まで到達する。
「な・・・馬鹿なッ!」
驚くマンクを尻目にシャダイはまたブツブツと何か呟く。
「目標3セル後方に移動。追撃。」
シャダイは矢を引き放つ。
「くっ・・・!」
マンクは何とか第一射撃を避けるが後方からもう1本の矢が飛んできたのを気付けなかった。
その矢はマンクのフルプレートを貫き背中の肉に食い込む。
「そんな・・・まるで・・・別人・・・これがコイツの真の実力・・・?」
「カッツォ、とどめだ。」
シャダイの頭上に戻ってきていたグリフォンはいきり立ち体勢を整える事ができないマンクに目掛けて飛ぶ・・・
がしかし、黒いマントを靡かせ、豪腕の男がグリフォンの猛攻を制する。ツァバトだ。
「何やら騒がしいから来てみたら、シャダイが本気モードに入っていたとはな。」
「ん?お前は・・・そうか。ヤーウェ様が仰っていたあのマンクの片割れか。」

45 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/16 18:45 ID:NpVdJYV7
「なるほど。強い。あの騎士とはえらい違いだ。」
「〜〜〜ッ!」
「俺が来たおかげで命拾いしたな。いくらお前が強かろうと『冷静』になったシャダイには勝てんよ。」
「戯言だ!」
「なら何故お前は地べたに這いつくばってるんだ?それが真実だ。」
「・・・。」
ツァバトは己の本能のまま戦う殺人マシーンを見る。
そしてツァバトを敵と認識していないシャダイの首の秘孔を軽く押す。
「ん・・・ぁ・・・。」
意識を取り戻したシャダイにグリフォンが心配そうに走り寄る。


46 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/16 18:48 ID:NpVdJYV7
「そうか・・・どうやら『こちら』の俺は相当追い詰められていたんだな。」
「へへへ、さすがだな。マンクさんよ。」
「・・・。」
しかしマンクはただ押し黙っていたばかりだった。
「会話はいい。ルナが失踪中だ。それを探すのが今の俺達の役目だ。行くぞ。」
「ああ。わ〜ったよ。カッツオ行くぞ!」
二人の男はグリフォンに跨り空中へ飛び立つ。

「聖十字騎士が・・・悪党に負ける・・・だと?」
「〜〜〜〜〜ッ!!」
歯軋りをしながら地面を睨み付けるマンク。
夜は明けていた。
日の出がマンクを明るく照らしていた。


47 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/11/16 23:37 ID:v3d/Sx2t
なんでこんな所に来たんだろうか。
虚ろな表情のままおもちゃ工場を進みながら、ルナはぼんやりと考えた。
おもちゃの兵隊の銃など全く意にも介さずふらふらと彷徨い続ける。
「…そういえばここでヒメは逃げたんだったな」
行き止まりで、ふと足を止めて呟いた。

あの日。信じていたものが音を立てて崩れた。
絶望のなか薄れていく意識の中で見たのは、
何者かに一瞬にして吹き飛ばされ消滅していくゴブリンたちとストームナイト。
その人物は瀕死のルナの前に立ち、話し掛けてきた。
「惨めだな。お座りアコに捨てられたか」
「…そう…よ…だからなに…」
「悔しいか?」
「…悔しいに…決まってるでしょ…」
「わたしは…なんなの…ただの捨て駒か?…それだけの存在か?」
「悔しい…殺す……殺してやる…」

48 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/11/16 23:38 ID:v3d/Sx2t
ルナの前に立つ、黒いマントを羽織った男はその恨み節を嬉しそうに聞く。
「所詮人間など我が身が可愛いものだ。だがそんな人間ほど価値がない」
「お前はルナだな。アサシンギルドがいずれは最強になると目している…」
「俺はツァバト。お前がこの先強くなり、復讐するというのなら、お前を同志として迎えたい」
「…私は…殺す…あいつを…身勝手な人間を…」

「は…結局ここでも使い捨てでしかなかったじゃないか…」
ルナは自嘲気味に笑みを浮かべる。


49 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/11/16 23:39 ID:v3d/Sx2t
と、そのとき。
「嵐キタ━━(゜∀゜)━━ッ!!」
「うわああ!逃げろおお!!」
近くで叫び声が聞こえた。ストームナイトが出たようだ。
逃げ惑う1次職の中で、1人のアコライトがルナの姿を見つけて駆け寄ってきた。
「ア、アサシンさん…っ!助けて下さい!友達がゴブリンに囲まれてるんです!」
「…なんですって…?」
「シ、シーフですから少しは避けられるけど…このままだと…助けてください!」
「お前は…」
「…え」
「お前は、逃げたのか…?」
アコライトはルナの様子が一瞬で変わるのを目の当たりにする。

50 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/17 20:14 ID:on6iLp+X
「そ・・・それは・・・」
「そう。逃げたのね。あなたに背中を任せて戦っている相棒を
 置き去りにして、逃げてきたんでしょう?」
言葉を吐き出すごとに、膨れ上がっていくルナの殺気。
その殺気に当てられたのか、アコライトの顔からは、見る見る血の気が引いていく。
ルナは思う。このアコライトも、ヒメと同じだ。自分を裏切って、一人のうのうと生き延びたあの女と。そんな人間の存在が、許される訳が無い
カタールを握る腕に、そっと力を込める。裏切り者に、自分の罪を思い知らせるために。

「ちがいます・・・」

「・・・なんですって?」
小さな、今にも消え入りそうな声。その少女からすれば、精一杯の言葉だったのだろう。
俯いた少女が出した、なけなしの勇気が、ルナの動きを止めた。


51 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/17 23:05 ID:OtykywSR
「確かに私は逃げました・・・」
「やっぱり逃げたんじゃない。一体何が違うっていうのよ?」
ルナが再び殺気を纏ったが、少女は言葉を続けた。
「でもこれが最善の選択なんです!
私はまだ弱いint型だからSP切れたら何も出来ない・・・
だから友達を助けるには助けを呼ぶしかないんです!
お願いします・・・友達を助けたいんです・・・」

最後のほうは涙声でほとんど聞き取れなかったが
ルナはその言葉に衝撃を受けていた。

52 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/11/17 23:41 ID:4rdcu4yQ
(・・・ヒメ・・・ヒメ・・・あんたもそうだったの・・?)

「…速度を」
「え?」
「はやく速度増加を!」


「はやく…戻って・・・だ、め…これ以上…」
既に被弾を重ね満身創痍のシーフがついにバランスを崩して倒れる。
すかさずゴブリン達が武器を手に襲い掛かる…
「あ・・・」
「グリムトゥース!!」
突如地中から茨の刃が無尽に飛び出し、ゴブリン達を一瞬にして薙ぎ払った。

53 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/18 18:03 ID:2pXSpqiC
血煙漂う中、女暗殺者がゆっくりと姿を現す・・・!
「久しぶりね、ケダモノ」
言葉を発することなく、青い魔獣は身構えた。
「覚えては・・・ないでしょうけどね。別に期待してなかったし。」
そう喋りながら、気絶したシーフを脇に蹴飛ばした。
足場確保。
存分に戦える。
「あんたには悪いんだけどさ。」
ザッ
俊敏に身構える。
「この後・・・オーラバトラーに、昔話を白状させたいのよね。」
スッ
ゆっくりと、動きだす。
「で、手土産も持たずに行くのって失礼じゃない?
やっぱ手土産っていったらさ・・・」
瞬間
踊りかかる!

54 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/11/19 11:08 ID:C3CeNxIr
「…遅い」
ストームナイトの一撃一撃を、苦もなく避ける。
「私をなんだと思っている。…そこらのアサシンとは違うのよ?」
一瞬にして懐に入り込む。
「ソニックブロウ!!」
その全てが一撃必殺の威力を持つ超高速連撃が
硬い氷の装甲を易々と砕いていく。
よろめくストームナイト。
「覇っ!!」
圧倒的なスピードでカタールが一閃して
ストームナイトの首を叩き落した。
ドンッ
首が床に落ちる音が響く。
「雑魚が。」

55 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/11/19 11:09 ID:C3CeNxIr
「さてと。」
ストームナイトの角を掴んで首を持ち上げた。
視界の端であのアコライトが駆け寄ってくるのが見えた。
「あ、あの・・・ありがとうございました。」
「いいから、そこのシーフ連れてさっさと失せろ。」
顎で気絶しているシーフを指す。
「で、でも・・・お礼を・・・」
「私の気が変わらないうちに失せろ。殺すぞ。」
再びルナから殺気を感じて、アコライトは慌ててシーフの元に駆け寄った。
助け起こして、ヒールをかける。
目を覚ましたシーフと、アコライトがお互いを見て微笑み合う。
アコライトはルナに頭を下げるとポータルを開いて帰っていった。
2人仲良く。

ルナはどうしようもなく胸が痛むのを感じた。

56 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/19 14:17 ID:LQ7OM6ae
「馬鹿馬鹿しい。アイツは・・・私を裏切ったんだ。情なんて要らない。」
「復讐、ただそれだけ。」
ルナはカタールを懐にしまう。

「・・・エロヒムね。」
背後に気配を感じたルナは振り返った。
そこにはエロヒムが何時の間にかルナの背後に立っていた。
「見事な腕前だ。しかし何故人間を助けた?」
「殺す価値もないからよ。あんな雑魚は。」
「そうか。」
・・・・。
数分の沈黙。
エロヒムが口を開く。
「ルナ、目が赤いぞ。」
「え?」
「それが涙・・・か?」

57 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/19 14:17 ID:LQ7OM6ae
「違う!・・・これは・・・っ。」
「違うの。ゴミが入っただ・・」
「羨ましいな。」
「え?」
「私は何時の間にか創造され、何時の間にかヤーウェ様に仕えていた。」
「私には過去が無い。覚えてもいない。」
「・・・。」
「感情すら感じない。ただ言われた事を遂行するだけだ。」
「過去を知りたい。そんな風に思っただけだ。」
「・・・エロヒム。」
「今日は随分とお喋りね。」
「そうか・・・そうだな。」
エロヒムは黒衣をヒラリと舞わせると背中を向ける。

58 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/19 14:18 ID:LQ7OM6ae
(・・・!)
ルナはエロヒムのチラリと見えた首筋から何かに気付く。
普段は見えない筈なのだが文字が浮き出ている。
(Prototype-01・・・ま、まさか・・・!あの小娘の・・・後継作?)
「どうした?」
「い、いえ別に何でもない。」
「最近のお前は何か疲れているようだ。
私がヤーウェ様に取り入ってお前に休養を取らせるように言っておいた。」
「え?」
「私にできる事はこれぐらいだ。」
「感謝するわ・・・。」
「大切な同志は失いたくない。それだけだ。
他の任務は部下に任せておけ。」
「戻るか。」
二人はおもちゃ工場を後にし消えていった・・・。

59 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/11/20 13:28 ID:1Y36agIa
数日後。プロンテラ。
ガリィの行方は一向に知れず、ただ時間だけが無駄に過ぎていく。

サリエルはマンクの部屋にいた。
ヒメは気分転換にと買い物に連れ出されている。
ぼーっとしたままのマンクと、ぼーっと外を見るサリエル。
沈黙が延々と流れる。
「あのさ。」
サリエルが沈黙を破る。
「いつまでそうしてるわけ?」
「・・・」
マンクは何も言わない。
「とっくに目、覚めてるだろ?」
「・・・」
「マンクってガリィの師匠だろ?弟子が誘拐されてるけどほったらかし?」
「・・・」
「そろそろヒメも限界っぽいよ。いいの?このままで」
「・・・俺は・・・」
掠れた声でマンクが口を開いた。
「俺は・・・影だ・・・本当は存在しない・・・信念もなにもない・・・」

60 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/20 22:54 ID:d5tIvl7J
「―――そう」
窓の外を眺めたままで、珍しく饒舌にサリエルは言った。
「でもさ
 今マンクが俺の問いに答えたのって、
 ヒメやガリィの事が気になっているからだろう?
 その思いを、自分があの聖騎士の影だからって理由だけで否定するのかい?」
「・・・・・・俺は・・・影だ・・・・・・・・・」
そう言って、マンクは口を閉ざした。
「・・・そうかい」

そして、再び沈黙が訪れる。

61 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/11/21 13:11 ID:cTqS+f59
露天を回っていたヒメとエミリア。
「あら・・・」
「う〜ん、なんだか強い武器が軒並み値上がって・・・どうしましたヒメさん?」
ヒメが何かに気がついて足を止めた。
「エミリアさん、先に帰っていてくださる?」
「え?」
「会いたかった人を見つけましたの」
言うなり速度をかけてスタスタとヒメは歩き出す。
「ちょ、ちょっとヒメさ・・・あれは!?」
ハンターの鷹の目が、ヒメが目標にしているものを見つけ出す。
「あれはマンクさん・・クルセイダーの方の・・・」
「ヒメさん危ない!通してください!通し・・・わぷ!」
露天と人込みにまぎれて、加えて速度のかかったヒメには追いつけそうにない。
あっというまにヒメを見失う。
「邪魔ー!措置よ措置ー!ヽ(`Д´)ノ」

62 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/11/21 13:11 ID:cTqS+f59
「どちらにおいでになりますの?」
ヒメは赤い逆毛の聖騎士に声をかけた。聖騎士は振り返る。
「・・・貴女は確かモロクでお会いしたかな」
「やはり私の事は知らないのですわね」
「すまないが、奴の知り合いは俺の知るところではない」
「そう・・・それで、どちらに?」
「・・・奴を倒しに来た、と言ったら?」
「・・・もちろん行かせはしませんけど。それにしても急ですわね」
「俺は・・・強くならなくてはならない。そのために、影たる奴を倒す必要がある」

63 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/21 13:54 ID:rXYt6CgG
「それは、無駄なコトではなくて?」
「・・・なんだと」
「彼があなたの影だというのは、この際認めましょう。でもー」
一旦言葉を切る
「例え人格が合っても影は影。倒して得られる力など、今のあなた以上ではないハズ」
「む・・・・・ん」
「その程度のコトを言い訳にする・・・その心の弱さをなんとかしてからおいでなさいな。」

・・・反論、できない。

「・・・弱いあなたなんか、見たくありませんわ。」

64 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/23 02:15 ID:Nmz0BrH5
保守あげ

65 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/23 18:17 ID:TbSeZD8k
「ならばこれからそれを証明してくれよう。」
「どちらが本物なのかという事を。」
「私が易々とマンクの元に行かせると思って?」
「女性に手を上げるなどと好ましくない事だが・・・覚悟願おうか。」
互いに身構える二人。周りの人達がざわつきはじめる。

「たんま。」
「む・・・?」
地面から一人のアサシンが這い出てきた。サリエルである。
「俺の好きなマンクを殺すんなら俺を殺してから。」
「貴様・・・サリエルか?」
「うん。」
「よかろう。赤の他人だが殺しはせん。ただ少々寝ていてもらおうか。」
「寝るのは好きだけど強制的なのは嫌だな。」
「ここでは騒がしくなる。街外れまでご同行いただこう。」
「分かった。」
「わ、私も行きますわ!」
「ありがと、ヒメ。」

3人は町外れのプロンテラ近郊の丘に辿り着く。

66 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/23 18:38 ID:TbSeZD8k
「ここで良いな?」
「うん。」
(サリエル・・・大丈夫ですの?)
(平気。たぶん。)
(たぶんって・・・。)

「フルパワーでいかせてもらおう。」
盾を前に押し出し猛ダッシュでサリエルに突撃するマンク。
しかし、サリエルは避けない。
「避けるつもりか?!・・・甘い、甘いぞッッッ!!」
ドガシャァーン!!
シールドチャージによる衝撃で後方に吹き飛ばされるサリエル。
「サリエル!」
「勝負あったな。」
「・・・・なッ!?」
サリエルはむくりと起き上がり、口からの少量の出血をペロリと舐め平然とした顔を見せる。
「馬鹿なッ!体力に欠けるアサシンが・・・何故平気なのだ!?」
「俺の知ってるマンクなら倒れたところに追撃はするよ。」
マンクとヒメの視界からサリエルが消える。
「くっ・・・どこだ!?」
「ここ。」
マンクの耳に囁かれる声。

67 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/23 18:39 ID:TbSeZD8k
「がぁっ!」
マンクの剣の柄の攻撃がサリエルの後頭部に直撃する。しかしサリエルは微動だにしない。
「貴様・・・一体何者だ?」
「・・・。」
サリエルは答えずにマンクの胴体に拳を叩き込む。
「ぐっ・・・!」
よろけるマンクは意を決する。
「どうやら見くびりすぎていたようだ。そのタフネスさは賞賛するものがある。」
「・・・しかし・・・これで終わりだッッ!!」
マンクは剣を地面に突き立て大地に祈る。
「・・・グランドクロスッ!!」
「サリエル、避けて!!」
サリエルは自分に目掛けて広がってゆく十字の光をただ見つめていた。
「サリエルーーーーーーーッ!!」
ヒメの叫び声が夕焼けの空にこだまする。
・・・。

「・・・お前・・・。」
次に映し出されていた光景にマンクは驚嘆の顔を見せ跪く。
サリエルはその場所にただ立っていた。傷はない。
夕日が彼を照らし・・・紫色であるアサシンのスーツが焼け破れ「真紅」のスーツに変わっていたのだ。
ヒメはその光景を見てただこう言った。

68 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/23 18:44 ID:TbSeZD8k
「夕陽の・・・アサシンクロス・・・。」
「サリエル。貴方・・・。」
「隠していた訳じゃないんだけど。」
サリエルはそう言い、マンクのに声をかける。
「俺はあんたと殺し合う為に来たんじゃない。」
サリエルはポケットから一枚の写真を見せる。
その写真の中には無邪気な笑顔でVサインをする甲冑に身を包んだ少女がいた。
「見覚えあるでしょ?」
「その子は・・・私が助けた・・・。」
「あんたはいい人だ。俺は信じてる。」
「・・・。」
「さらわれたんだ。彼女。」
「なんだと・・・?」
「探すのを協力してもらいたい。」
サリエルは真剣な表情でマンクに言った。
「・・・。」
「・・・いいだろう。もう一人との俺との決着は後回しだ。」

69 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/24 01:21 ID:59VgC7oz
喧騒が耳障りだ、酒の匂いが鼻につく。
そんな何処にでもありそうな風景。
何度目になるかも分からない台詞をいかついおっさんに向かって。
写真を突き出しながら。
「この女の子を見かけなかったか」

×点を入れる。
これで首都近辺の情報を得られそうな…酒場や情報屋は全滅だ。
月を覆う雲、光も射さない闇の中を音も立てずに歩く。
蹴っ飛ばした石が燈油が切れているのか…役目もろくに果たしていない灯にぶつかる。
コンッ、と高い、耳障りな音を立てる。
もし彼女が酔い潰れて道端で転げているとしたらどの辺りだろうな…などと思いふける。
疲労が蓄積しているせいか、その程度の冗談でも顔と口元を歪める事が出来た。
すぐ隣に居たのに、連れ去られた事にも気づかない自分。
あの畜生共に連れ去られたからには、彼女が五体満足で自分の元に帰って来るとは…思えない。
不意に叫び、喚き散らしたくなった、目から涙が零れる。

70 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/24 01:21 ID:59VgC7oz
何て無様…止め処なく流れる涙は無念感、後悔の念そのものだった。
跪き、蹲る。闇夜に迷子になりそうな気分…苦しい。
そして宵闇の中に混ざる異物感…影よりも尚深い影。
首、自分の首は今ここにある、だが持っていかれる!
くびれたカタールが狙う自分の首筋を僅かに反らし、バックステップで距離を取る。
「クァグマイア!!」
追い討ちを防ぐ為の魔法、泥の海が辺りに広がる。
暗い影がかすかに晴れ、黒いシーフクロースを纏った…月夜の暗殺者が姿を表した。
「あら…そこでえぐえぐ泣いている子は誰かしら…」
「て、ンめええええええええッッ!!」
ケイオスの顔が紅潮する、くしゃくしゃになった顔をいからせながら感情が暴発する。
「泣いてる僕ちゃんのお顔を覗くのはマナー違反だったかしら…」
僅かながら残るケイオスの理性が告げる。
相手は月夜の暗殺者、マトモにやりあって勝てる相手じゃない。
月夜の暗殺者…
だから、どうした。
音も無くトリプルクリティカルジュルを抜き放つ。

71 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/24 01:56 ID:59VgC7oz
「お盛んな事で…所で、あの娘が何処に居るのか知りたくない?」
「ッ!…あんたが俺に教える義理はないはずだ」
目元を拭いながら返す。
何だ、何を考えているこの女。
「別にね、私はあの娘がどうなろうと知った事ではないわ。
 それよりも泣き虫の僕が心配でね…」
僅かながら残る理性二号が安い挑発だと告げる。
「私はね、無茶苦茶にされたいの」
ルナが走る、ケイオスは、動かなかった。
冷たい。
首根っこを掴みながら、ルナはまくし立てる。
「詳細を知る術は一つ。
 私と刃を交わす事。
 その刃で私をズタズタに切り刻んで私を地面にひれ伏させ私の事を無茶苦茶に、犯し、辱める事!」
細腕からは想像もつかない様な、万力の様な力で首が締められていく。
「そうしてぐったりした私にとどめの一撃を振りかざす時にね、
 私は掠れた声であの娘の場所を教えるの、どう?」
声のトーンが急に下がる。
ケイオスは膝を顔面に入れようと…した所でルナはぱっと手を離し、後ろへ退いた。
震える声でケイオスは言い放つ。
「…望み通りにしてやるよ」

72 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/24 02:24 ID:59VgC7oz
殺気が…背筋がぶるぶる震える。
自分の能力を知っているのなら、無駄に距離を開けずに、真っ直ぐ俺の首を狙いに来るはず。
熟練されたアサシン相手に呪文詠唱の隙を与えられる事など端から期待はしていない。
カタール同士の壮絶な撃ち合い。
右の一撃が脇腹を掠め、続くルナの強烈な後ろ回し蹴りに吹き飛ばされる。
片手で受身を取り、見失ったルナの姿を探る…左ッ!
ケイオスは即座にハイドで姿を消す。
ルナの一撃が空を掠めた。
「サプライズアタック!!」
衝撃がルナを襲う!刃は直撃には至らなかったが、怯ませる事には成功した。
「バックスタ…
「まだ早すぎるわよ」
今背後を向いているはずのルナが、ケイオスの背後に立つ。
何というスピード、空振りして体勢を崩す。
致命的な隙を与えてしまった。
「ソニックブロウ!!」

73 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/24 02:39 ID:59VgC7oz
ガスッ!一撃目は命中しケイオスの肩に食い込む!
ガスッ!ニ撃目は心臓を庇った右手を突き刺す!
ガスッ!三撃目は無防備な腹に突き刺さる!
四撃目は…
「クソがぁぁぁぁァァッッ!!」
左手の平に四撃目を突き刺す!
無詠唱、「ユピテルサンダー!!」
青白い電撃がうねり、ルナを後方へ吹き飛ばした。
肩で息をしつつ、傷口の度合いを調べる…どす黒く染まり、紫色に変色していた。
「あつっ…毒を与えてじわじわ死に至らせる…まさか警戒してなかった訳じゃないわよね」
ゆっくりと起き上がるルナ、得意げに語る。
解毒は諦めた、簡単な手当てで治る様な種類のもので無い事は明白だ。
視界が曇り、意識がが朦朧とする。
再びルナが接近してきた。
死にたくない…!ただそれだけの思いで連撃を弾き、かわし、退ける。
時間にして数十秒、ケイオスには永遠に思えた。
隙を…起死回生の一撃を!

74 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/24 03:05 ID:59VgC7oz
「あのね…」
刃が振り下ろされる、ケイオスの肩が切り裂かれた。
「専門家でも無いのに…魔法に頼るのは良くないと思うな」
次の一撃は…大振り、かわすと目の前に鼻っ面。
強烈な頭突きをお見舞いする。
「あぐッ!」
チャンスだ、ケイオスは流れる動作でルナの背後に回った。
だが、突然姿が掻き消える。
ハイド…地面かッ!ケイオスは跳躍し、ノータイムで魔法を放つ。
「ヘヴンズドライブ!!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…ッ!!
振動、激しい揺れはケイオスの眼界にあるもの全てを飲み込んでいった。
地面が割れる。
「やったか…?」
「頼るのは、良くないと、思うな」
!!
ルナは、ケイオスの遥か上空を、跳躍していた。
致命的な隙を、また与えてしまった。
それに対する罰は、両のカタールによる背中への斬撃。

75 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/24 03:12 ID:59VgC7oz
そのまま地面に叩きつけられる。
鮮やかに着地したルナは、こう呟く。
「…懺悔すら、させてくれないのね」
「させてやる」
「ッ!!」
ケイオスは倒れた状態から自動式機械弓、アーバレストを構え、五本の矢が弾ける!
光り輝くそれは、ルナの右太股、左足首、右肩に突き刺さった。
「あうぅぅっ!」
悲鳴をあげる。
「奥の手だッ!フラッシュアローは視力を奪う…」
素早く起き上がり、両目を押さえ蹲るルナを地面に押さえつけた。
そのまま馬乗りになり、ルナの自由を奪う。
「盗った…!」
燃える短剣、ファイアスティレットを首筋に添えた。
「勝負あったな、俺の勝ちだ!」
静寂が辺りに漂う。

彼女は、嗚咽していた。

76 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/24 03:35 ID:59VgC7oz
彼女は震える声を紡ぎ出していた。
「私はっ、捨て駒で…見捨てられて…捨てられて…
 …誰からもっ」
ケイオスは黙って耳を傾けていた、…綺麗な声だな。
行き場の無い声は辺りに木霊する、ルナの憎しみ、悲しみ、深い絶望…胸が詰まる思いだった。
「私はっ…ヒメに見捨て
「見捨てずに、精神力も無いまま非力な腕で鈍器を構えて。
 一緒に無様に這い蹲るのが最善の選択じゃあ…なかったはずだ」
「…」
「あなたもも、もう気づいてるんだろう?
 ヒメさんは、大切な人を見捨てて逃げる様な人じゃ無いと…俺は思うけど」
「…っ!」
「認めたくないだなんて、下らない。つまらない事で肩肘張って、憎しみあうだなんて下らない」
ケイオスはルナが両手に持つ、血に染まった裏切り者をそっと外し…叩き潰した。
右手が血に染まる、心地よい痛みだ。
「はい、これでお終いだ。…気分はどうだい」
「…ううぅ、あぁァァァァァァッ!!」
号泣。
何時の間にか、辺りの闇は晴れていた。
朝焼けが、二人を染めていた。
泣き叫ぶルナの背中を、ケイオスは優しく撫でていた。

77 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/24 04:29 ID:qiojdg5a
ヒールで彼女の傷を癒す。
自分の傷もどうにかしたかったが…生憎そこまで精神力は残っていなかった、痛い。
「・・・っと。これで痛みは治まったと思うけど」
ルナはか細い声で呟く。
「・・・私を助けるの」
「聞きたい事もあるし、それにあなたはまだやるべき事があるはずだ」
「・・・ガリィは、無事だわ」
ケイオスの目が輝く。
「古城グラストヘイムの・・・カタコンベ。
 完全な力を持つダークロードを制御するには・・・あの娘が鍵を握っているわ」
「・・・場所は兎も角、あなたが何故そんな事まで・・・?」
「さぁてね・・・
 私を真正面から打ち負かすだけの、お前のその力さえあれば・・・
 あの娘を、助け出す事が出来るわ」
ルナはゆっくり目を瞑った。

78 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/24 04:29 ID:qiojdg5a
「・・・ヒメには、お前から謝っておいて欲しい。すまなかったって、伝えてて」
「・・・おい」
ルナは懐から何か小袋を取り出す。
「・・・ごめんなさい、ありがとう」
飲み込んだ。
「ッ、毒かッ!・・・チクショウ、あなたが死ぬ事はないんだ・・・!
 だめだ、毒、解毒、ヒメさん、サリエルさんだ」
俺は彼女の手を取り、居るはずであろう宿舎をイメージした。
目の前に鏡が現れる。俺は短剣を突き刺した。
パリィィィィン!
「・・・インティミデイト!!」

宿舎のドアを爆発させる。お前ら起きろ。
皆がぞろぞろと部屋から出てきた。
ジャハルは開口一番、
「敵襲か!・・・ってケイオスか、お前・・・」
「ヒメさん!ヒメさん彼女の毒を・・・どうにかしてくれッ!
 サリエルさんは何処ですか!」
「る、ルナ・・・毒ですって・・スロウポイズン!!」
「サリエルは裏のハンモックだわ、連れて来る!」
フレイヤが宿舎の裏まで走る。
「・・・ケイオス、説明は後でして貰うわよ」
「分かってます、とにかく彼女を・・・」

79 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/24 04:52 ID:qiojdg5a
「・・・言いたい事も言えないこんな世の中じゃ・・・ポイズン」
何やら訳のわからない言葉を呟きながらサリエルさんは数々の薬草を調合していき、ルナに飲ませていった。
・・・この人何者なんだ?
「かなり強力な毒だけど、大丈夫。
 だからケイオス、そんな顔をしなくてもいい」
「サリエルさん・・・」
その側で必死にスロウポイズンをかけ続けるヒメさんが俺に言い放つ。
「ケイオス、説明して貰えるかしら」
俺は昨晩の事を包み隠さず話した。
途中からヒメさんが泣き出し、俺はとても胸の詰まる思いだった・・・
「・・・そう、ルナが。
 ・・・死なせる訳にはいきませんわ」
顔が反町隆史になっていくサリエルさんは見ないようにしながら、俺は彼女の回復を待ちつつ・・・
傷だらけで、毒が全身に回っているという事を忘れていた俺は・・・
ゆっくりと意識が遠ざかっていった。

80 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/24 05:26 ID:ypmmDv6J
夕焼けが辺りを真っ赤に染める頃・・・
俺は目を覚ました。
「ぽ・・・ポイズン・・・」
ゆっくりと上体を起こす、体がずきずきと痛んだ。
目覚めた事に気づいた皆が俺の元に駆け寄ってくる。
口々に聞こえてくる無事か、目覚めたかとの声に俺は安堵を覚えた。
「ったく・・・玄関を壊すんじゃない。寒いじゃないか」
ジャハルさんに頭を小突かれる。
「たたた・・すみません」
と、視界にルナの顔が混ざる。
「・・・あ、えっと」
「・・・私は大丈夫よ、そこの暗殺者の解毒法も大したものね」
窓の外には・・・夕日を背に受け、夕陽のアサシンクロスを纏った反町隆司が立っていた。
「ケイオス、あなたの治療もサリエルがいなければ・・・
 全く、無茶も程々にして貰いたいですわ」
ヒメさんにも小突かれる。
「・・・えと、それで・・・」
仲直りしたんですか?と言いにくそうにしている俺。
それをじっと見ている二人。
「・・・・・・」
ルナは、ヒメの側に近寄り・・・そっと頬に口付けした。

81 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/24 05:27 ID:ypmmDv6J
「〜〜〜ッ!ルナ!あなた何を・・・!」
照れくさそうに呟く。
「ケイオス、ありがとう・・・
 結局私が意地を張っていただけだったんだ・・・
 本音は単純で、ヒメとこうしたかっただけ」
ヒメさんの顔が真っ赤に染まる。
「そして、すまなかった。
 それを告げずに死ぬなんて・・・どうかしていた」
そして、ルナの右手が俺の頬に添えられる。
艶っぽい。
今まで感じた中での最大級の恐怖が俺を襲う。
ルナの唇が俺の唇を覆い、暖かい・・熱い舌が。
左手は俺の胸元をまさぐっている。
「・・・ふふ」
気づけば俺の元から離れていた。
「私は私なりにけじめをつけてくる。
 ケイオス、お前は・・・」
そう言い残し、彼女は夕闇に姿を掻き消していった。
呆然とするヒメさんとエミリアさん。
ジャハルさん、ランディさんは俺を見つめただ一言。
「・・・が、頑張れ」
俺は、ただ呆然とするしかなかった。

82 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/11/24 12:02 ID:h2Zn94sk
「・・・って、逃がしてよかったんでしょうか」
エミリアさんが呟いた。
「というと?」
「彼女は闇夜の暗殺者です。執行機関は見つけ次第措置3を執行できます。
私も・・・正直なところ、ヒメさんの友人でなければこの場で殺してました」
「エミリアさん・・・!」
「それに・・・今の彼女が闇夜の暗殺者の元へ戻って平気なのでしょうか。
彼らは失敗した者や裏切り者への制裁を躊躇いません」
「そんな・・・」
ヒメさんが絶句する。
「彼女はもう闇夜の暗殺者にいる理由はなくなっていると思います。でも・・・
根拠はないんですが・・・彼女はまた敵になる。そんな気がするんです」
沈黙があたりを支配した。
「・・・ごめんなさい。気分の悪くなる事言って」
「いいんですのよ。あなたの言うとおりですわ。ルナのことは・・・まぁその時がきたらその時ですわ」
「はい・・・とりあえずケイオス君癌張ってください」
「なんですかその変換は!?」

「はい、じゃーガリィの居場所もわかったことだし、作戦会議よ」
みんなが呼びかけたフレイヤさんのほうを向いた。

83 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/11/25 13:11 ID:V+fKRQys
闇の中を、その静寂を乱すことなく歩くルナの足が、ふと止まった。
「・・・エロヒム」
目の前に黒衣の男が立っていた。
「・・・しばらく休めと言ったはずだ」
「あら、おかげさまでリフレッシュしたわよ?」
「勝手にケイオスを襲撃し、奴らに情をかけられたことは分かっている。
それだけでも下に示しがつかないというのに、さらには・・・」
「はいはい、全部分かってるんでしょ。あの小娘の居場所まで教えたこともね。
まったく・・・壁に耳あり障子にメアリー、ね」
「・・・マスターがお呼びだ」
エロヒムは全く動じない。むしろ理解していないというほうが正しいかもしれない。
(ま、私はバードじゃないし)
この男にジョークが通用するはずないのは分かっていたが、なんとなくそう誤魔化す。
「あらあら、やっぱ消されちゃうのかしら?それともシャダイみたいに変なの埋め込まれるとか?」
くっくとルナは笑う。
「それはマスターがお決めになることだ」
「ふふ・・・お手柔らかに頼みたいわね」

84 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/26 13:58 ID:rCh2+119
「マスターはそこで実に賢い取引をしたんだなぁこれが。」
エロヒムの口調が変わる。
「・・・エロヒム?」
「処分するぐらいなら・・・私がお前をいただくということさ。」
「え・・・?」
ザシュッ!
エロヒムの指の先端の爪がルナの胸を貫いた。
「あ・・・が・・・はっ・・・・!」
目の前にいたのはエロヒムではない。
青白い肌をした公爵・・・いや、ヤーウェの横にいた男、リーバスがいた。
「お前がいずれ人間に心許す事はヤーウェも気付いていた事だ。
だがしかし、戦闘のセンスにしてはなかなかのものがある。私がリサイクルしてやろうという訳さ。」
「・・・・くっ・・・!」
「喜べ。更なる強さがお前に与えられるのだ。」
そう言うとリーバスはもはや瀕死状態のルナの首下にそっと噛み付く。
「素晴らしい。処女の血ほど美味いものはないな。
がしかしつまみ食いはほどほどにして早速お前を新たな人生に招待しよう。」
「・・・・。」
(・・・ヒ・・・メ・・・、ケイオス・・・。)
ルナは意識を失った。



85 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/26 14:26 ID:rCh2+119
ルナは目を開ける。そこは寝台だった。
周りには胎児のような気味の悪い生物がカプセルの液体の中で音も立てずに眠っている。
薬品の匂いが鼻に突いた。
しかし妙な感覚だった。腕が・・・胸が・・・頭が熱い。
「お目覚めのようだな。」
リーバスはグラスに入った赤い液体を飲み干すとルナの前に立つ。
「拒絶反応も無し。実に良好だ。」
ルナは咄嗟に寝台から離れ立ち上がる。
「私二何ヲシタ・・・!」
「ナ・・・!?」
ルナは自分の声に気付く。
「言っただろう。『力』を与えたのだ。」
「ドウイウコトダ?」
「お前のような素晴らしい媒体と竜族の力を結着させればと思ったのだが・・・想像以上の仕上がりだよ。」
「竜族?マサカ・・・?」
「半人半竜族。そんな感じに思ってもらえればいい。
ドラゴノイド、最強の戦士さ。」
「・・・。」


86 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/26 14:27 ID:rCh2+119
「こちらへ来たまえ。」
リーバスはルナを誘導する。
ルナの格好は一見普通のアサシンの出で立ちであったが明らかに異様な点が幾つかあった。
あからさまに目立つ包帯に包まれた両腕、目の色、そして熱気。
ルナはただ何も理解しようとはせずにリーバスの後についていく。
案内された場所は少し広がった空間の牢獄であった。
「入るがいい。」
「・・・。」
ルナは黙ってそこに入る。
その牢獄の中には捕虜らしき人間がいた。騎士、ウィザード、ブラックスミス、セージ・・・
「・・・た、助けてくれるのか?」
「あのヴァンパイアは今どこにいるんだ?」
そんな言葉はルナには届かなかった。ルナは感じていた。
腕が熱い・・・!心が渇く!!
「人間・・・人間・・・コロス!!」

87 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/26 14:28 ID:rCh2+119
ルナの腕の皮膚ががみるみるうちに増大してゆき光沢を出す緑色の鱗が現れる。
片方の腕には異形の様をした火炎放射機。
髪は乱れあの妖美なルナの姿はどこにもなかった。
半人半竜の戦闘マシーン。それ以外に形容する言葉が見つからない。
「KISHAAAAAAAAAAAAAA!!!!」
翼を生やしたルナは咆哮を出し、怯えきって動けない4人に向かい走り出す。

ルナの腕に埋まったカタールが騎士の首を跳ねる。
鋭く進化した爪がウィザードの頭蓋骨を貫く。
火炎放射機から出された炎がブラックスミスとセージを跡形もなく灰にした。

残骸だけが残ったのを確認し、ルナの体は元通りに戻る。
「ナンダ?コノ衝動ハ・・・コノ力ハ??」
「素晴らしい、素晴らしいぞ!」
人間を見ただけで激しい殺戮衝動を起こすようにプログラミングされたルナ。
ヤーウェがシャダイに施したものとは違う。リーバスの独断でルナはドラゴノイドへ生まれ変わったのだ。
人間だった頃の声帯とはもはや異なる声でルナは答える。
「・・・コノ渇キガ収マルナラ何ダッテシテヤルワ。」

88 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/26 17:48 ID:m7qP0zW8
グラストヘイム城カタコンベ。
意識を取り戻さずにただ眠っているガリィの横にテスタメントがいた。
テスタメントじゃ何やら耳打ちをしている。

(リーバス様、それは実に興味深いですね。)
(想像以上の戦闘能力だったよ。推定Lv90以上の強者が一瞬のうちに灰になった。)
(してルナの実戦投入の方ではあるが・・・)
(それはそちらにお任せいたします。こちらはそろそろニフルヘイムに移動しなければなりません。)
(ほう、あの死者の街か。ロードオブデス復活の拠点に相応しいな。)
(しかもお前の得意分野ではないか。)
(ケイオス達がここを嗅ぎ付けて城内に侵入している模様です。)
(こちらは余興を楽しませてもらってから移動しますよ。)

89 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/26 17:58 ID:m7qP0zW8
(ガリィはどうする?)
(これは『ゲーム』です。我が僕を打ち払えたのなら返却しようかと。)
(成程。お前の決めた事だ。言及はせん。しかし何故だ?)
(ヤーウェサイドのスフィンクス像内での行動が気になります。)
(爆弾を抱えたままで二つの事をこなせるほど私も余裕がありませんので。)
(ファラオ・・・か。ヤーウェも考えたものだ。)
(それでは私はアマツに向かう。楽しんでくれ。)

耳打ちが切れると、テスタメントは広大な墓地を見渡す。
テスタメントは手の平を刃物で傷付けると、こぼれ出した血を地面に浸透させた。
地面から呻き声を出して無数のデッドリーレイス、カーリッツバーグが現れた。
「下準備はこんなものか。」
「そして極めつけはこれだ。」
テスタメントはどこで拾ってきたのか分からない古びたスイートジェントルを放り投げる。
すると、土が騎士の形を創り上げていく。

90 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/26 18:09 ID:m7qP0zW8
「久しいものだ。
なぁ?レカード。」
その騎士は外見は生ある人間のようではあるが、体温など全く感じさせない死人であった。
「・・・。」
その騎士は黙ってスイートジェントルを手に取ると頭に乗せ修道院へと続く階段へ歩き出す。
「さて、ガリィのおかげでダークロードの思念体も出る事もならず・・・か。」
「まぁいいさ。下準備は万端だ。」
テスタメントは耳を澄ませ、ケイオス達の気配を察知する。

「あの女プリースト、アサシンは陽動ってところか。こちらに来る事はないだろう。」
「本隊は・・・やはりケイオス、ジャハル、プリースト
ハンター、ブラックスミス、アルケミスト、レイドリックが何故か混じっているな・・・
そして、フレイヤ・・・か。じゃじゃ馬娘め。」

そこにインキュバスがテスタメントの横に現れた。
「テスタメント様、出発の準備ができました。」
「そうか。修道院で奴等がどんな表情をするか楽しませてもらってから発つか。」
「了解です。」

その頃、ケイオス達は修道院入り口に辿り着く。



91 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/26 18:18 ID:m7qP0zW8
僕達は修道院の門を開け放ち内部に侵入した。
以前、サリエルさんと来た時には僕の隣にガリィがいた。
その事を想うだけで安否が気になってしょうがない。
「レイド。絶対ガリィを取り返そうな!」
「当然であります!」
僕とレイドはがっしりと握手した。しかしレイドの予想以上の握力で実は手が痺れたりする。
「カタコンベまで突っ切るわよ!」
フレイヤさんの合図で全員走り出す。
(はたしてクルセイダーのマンクさんはここに来るのだろうか?)
そんな疑問を抱き僕は襲い掛かってくるモンスターを蹴散らす。
「見えたぞ、カタコンベ入り口だ!」
・・・と、そこに音もたてずに現れる漆黒の騎士。
懐かしさに駆られた。あの日以来だ。
僕らは驚きを隠せない。
黒い帽子が僕の視界の中にはっきりと捉えられた。

92 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/11/26 19:08 ID:l0VI1W4N
「ケイオス、知り合いか?」
ジャハルさんが訊いてきた。
・・・ジャハルさん達はあの時修行に出ちゃっていなかったんだっけ・・・
「あ、えと。ガリィの・・・呪いを解くのに協力してくれた人です」
僕は簡単に説明する。
「そうか・・あいつがレカードとかいう奴か・・・」
「でもよ!おっ死んじまったんだろ!?」
ストロンガスさんが驚きを隠せないまま叫ぶ。
「うん、でもなんで・・・」
僕の言葉は途中で遮られた。
レカードさんが無言のまま剣を振り上げる。それを合図に一斉に湧き出る
デッドリーレイスやカーリッツバーグの群れ・・・
あっという間に僕らは囲まれた。
「レカードさん!」
僕の呼びかけに応えたのかレカードさんは顔を上げる。
まるで生気のない無機質な顔をしていた。
少なくとも、生きてる人間の顔じゃない。
「ケイオス・・・やっぱあいつ死んでるぜ・・・」
ストロンガスさんがどこか悔しそうに呟く。
レカードさんは、そのまま剣を振り下ろす。
モンスター達が一斉に向かってきた。

93 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/27 13:00 ID:jpV2D1gK
「アイスウォールッ!」
「・・・b・・・b」
地面から突き出た氷の刄は、即座にボーリングバッシュで打ち砕かれる。
時間稼ぎにすら、ならい。
ギッ
とっさに身を躱したケイオスの足元に、レカードの剣が突き刺さる。
疾い・・・
「クァグマ・・・うぁっ」
カリツの猛攻に、詠唱が遮られる。
ヤバい・・・!!


キンッ
「剣を繰る者ならばっ俺が相手だァッ!」
躍り出るジャハル。
見れば、皆、ケイオスを中心に陣形を組んでいる。
(負けられない・・・みんながいれば・・・どうとでもなるっ!)
乱戦はまだ、始まったばかりなのだ。

94 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/27 13:57 ID:hnUMMIm1
アドレナリンラッシュ!!
「おおおおぅううらぁああ!お前ら気ィー抜くんじゃねぇぞ!」

バイオプラント!!
「お願いマ〜イステディっ☆」

ブレッシング!! イムポシティオマヌス!!
「死んでも死なないでくれよッッ」

アンクルスネア!!
「罠ばら撒くから踏まないようにねっ」

マキシマイズパワー!!
「我が主君の為に!」

クァグマイア!!
「大魔法の詠唱に入るから頼むわよっ」

ボーリングバッシュ!!
「剣を扱えるのがお前だけだと思うなよッッ!」

皆の声が聞こえる。
大丈夫だ。このメンバーならモンスターの群れ安心して戦い抜くことが出来る!
「もうすぐだぞ!ガリィィイイイイィイィ!」

95 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/27 18:48 ID:hnUMMIm1
鍔迫り合いから間合いを取り、レカードと対峙するジャハル。

こいつ―――こんなに強かったのか。打ち込む隙が見つからない。
しかし迷ってる暇は無い。まずは周りのモンスターの気をこっちに向けなければ!
隊長格のあいつも巻き添えにして――気を整え剣先に集中する。よしッ

「剣を扱えるのがお前だけだと思うなよッッ!」

ボウリングバッシュ!!

これで目の前のレカードを弾き飛ばし後ろに居たデッドリーレイスも巻き添えに、

「…」

全然巻き添えにしてなかった。というよりも完全に威力を受け流されてしまった様子である。
やってしまった、まずい。レカードが、もう、剣を構え、上段が、振り下ろ

「チィ!」

ガキィン!

だ、誰かかが間に割って受け止めてくれたのか…?

96 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/27 19:00 ID:hnUMMIm1
「ジャハル殿、こやつの相手は我輩が。」
「れ、レイド!」
「し、しかし…」
「我輩が我が主の為に働く事が出来そうなのはここだけですからなぁ。
 ははは、ラストの救出にはほれ、王子様がつきものでしょう?」

冗談を言いながらも双方構えは解いていない。緊張が流れている。

「レイド、大丈夫なのか?」
「お任せであります!」
レイドがこくん、と頷く。心なしか笑顔が見えた気がした。大丈夫だ。
ジャハルは頷き返すと踵を返してケイオスの加勢に向かった。






97 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/27 19:37 ID:hnUMMIm1
「さて…」
レイドがジャハルに問い掛ける
「貴様、その構え…」
「その剣技、どこで習ったのだ?」

「…」
レカードは黙ったまま構えている。

「死んでいるのであったな…物が言える筈も無し、か。」

先程と同様、会話で緊迫が緩むようなことは無い。

98 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/27 19:37 ID:hnUMMIm1
レイドは独白を続ける。
「こんなところで自分の残した技に出会うことになろうとは、」
「ふふ、しかも相手が抜け殻とは…ははは」
「外道に落ち、抜け殻同然でそれでも自身を滅す事が出来なかった我輩に、」
「…ガリィ殿、貴方が我が主となってから面白いことばかり起こるでありますなぁ。」

「…」
レカードは黙ったまま構えている。

呼吸を整える。剣と同化し、気を張り巡らせる。
「まさに、まさに一瞬一瞬生き返る心地であります。」

レイドがグリップを握りなおす。あぁ、この感覚。命というものをすり合わせる緊張。
「さぁ若造、我が大成せし剣の技の進化、見せて貰うぞ。」

99 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/28 12:54 ID:v1zWnNHI
低く、レイドが構える
奇しくも同じ構えでレカードが応じる
「ツーハンドクイッケン!」
「two・・・h・・・q・・・」
2人の両手が光に包まれる・・・
「まずは、八つ。」
と、
瞬時にレイドの剣が閃き、八連の斬撃が襲い掛かる!
ギギギギギギギギッ
「全て捌いたか・・・我輩、まさか奥義比べなどができようとは・・・」
ニヤリ、と
笑ったように見えたのは気のせいだろうか・・・
「生きていて良かったというものであるなぁっ!!」

100 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/28 13:04 ID:ES4slkfH
「・・・。」
レカードは黒い帽子のツバを指先で前に傾けると、全長2メートルもあるブロードソードを構える。
そして駆け出す。
レイドのツーハンドソードとレカードのブロードソードが力強い音を立て衝突した。
「む!」
レカードとレイドが鍔迫り合う。お互い一歩も退かない。
「自分は・・・この剣に賭けて負ける訳にはいかんのです!」
「・・・。」
両者の睨み合いが続く。
お互い再び距離を取り構えなおした。
「な・・・?」
いつのまにか距離を取られて孤立させられていた事にレイドは気付く。
周りにはレイス、イビルドルイド、グールの群れがレカードと共に間合いを詰めていた。
「囲まれましたな。」
周りのモンスターが一気にレイド目掛けて襲い掛かる。
「これぞ一騎当千・・・!」
「マグナム・・・・ブレイク!!」
レイドが気を噴出すると周りのモンスターは崩れ落ちる。凄まじい熱気に大半が耐えられず姿を消した。
「む!あの男は・・・ぐおっ!!」

101 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/28 13:09 ID:ES4slkfH
背後からレイドの甲冑がブロードソードで斬りつけられる。生身の人間であったら両断されていただろう。
「エルニウム5個ほど請求したいところですが・・・」
「背後からの奇襲とはいただけませんなぁ。」
「・・・。」
レカードは今度はデッドリーレイス1匹に悪戦苦闘しているケイオスを見やる。
「どうした?」
レイドが声をかけたと同時にケイオスの方に走り出すレカード。
「しまった!」
レイドの距離からではレカードに追いつかない。
一方ケイオスはレカードの襲撃に気付いてもいない。
「ケイオス殿!」
「え・・・?」
レイドの呼びかけと同時に振り返るケイオス。
目の前には剣を今にも振り下ろそうとしているレカードがいた。
「ま、まずい!」
そしてレカードの大剣がケイオスの元へ振り下ろされる。

しかしその大剣は動きを止める。
覚悟を決めていたケイオスは疑心に思い目を開ける。
「え・・・?」
レカードの体に盾が食い込んでいる。
この盾は・・・!



102 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/11/28 14:57 ID:GVGweI/2
「マンクさん!」
クルセイダーのマンクがそこにはいた。
「油断をするな。」
言い放ち、寄ってくるデッドリーレイスに剣を一閃させる。
それだけでデッドリーレイスは真っ二つに斬れて消滅した。

レカードは無言で体に突き刺さった盾を抜き、投げ捨てる。
えぐれた体が痛々しい・・・が、全くダメージにはなっていないようだ。
何事もなかったかのようにケイオスへと向き直ると、間髪入れずに踏み込み、大剣を振るう。
「・・うわっ!」
バックステップで避けるが、デッドリーレイスにも絡まれ完全に避け切れなかった。
剣先がケイオスの腕を掠める。

103 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/11/28 14:57 ID:GVGweI/2
その瞬間、レカードの肉体が僅かに修復された。
(し、死んでてもあの力が・・・!?)
前に下水で見た、相手の生命力を吸収する能力。
マリシャス系の武器とはちょっと違うってストロンガスさんが言ってたけど・・・
死人が生者から吸収できるんだ・・・
まずい。デッドリーレイスを何匹も張り付かせたままじゃ戦えない・・!
と。
「そこの騎士よ、俺が相手だ」
マンクさんが剣を構える。
「ケイオス殿〜!無事でありますかっ!!」
レイドも追いつい・・・ってトレインしまくりじゃん!( Д) ゚   ゚ 
3対1になった。
それでもレカードは全く動じた様子はない。

104 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/28 18:02 ID:v1zWnNHI
(・・・ケイオス)
ジャハルさんからのWisが届く
(なにか作戦でも?)
(QM、範囲は狭くてもいいから、おもいっきり重たいヤツ、張れるか?)
(一応、可能だと思いますが・・・)
(まとまったトコを、前後からBBで狭撃する!)
なるほど・・・
(わかりました、ではレイドさんにも打ち合せを・・・)
(あー大丈夫だ、今、テレパシー送っといたから)



!!?

105 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/11/28 22:59 ID:GVGweI/2
「クァグマイア!!」
とりあえず言われたとおりにQMを張る。
うまくいったかどうかは分からないけど、僕に出来る限界まで重たくしてみた。
・・・あ、やっぱフレイヤさんが向こうで張ってるやつのほうがでかいや・・・
(こ、こんなんでいいんですか?)
(上出来だ。よしケイオス、敵を引き付けてくれ)
(わかりま・・・うわっと!)
レカードさんが向かってくる。
マンクさんがすかさず斬りかかって牽制した。
その隙に僕は目に付く敵にプロボックをかけまくって引き付けた。
沼が向かってくるモンスターの動きを封じる。けどそれでも避けるのはきつい・・・。
「ジャハルさん!これ以上は無理です!」
見ればレイドとジャハルさんがQMを挟んで対極に移動していた。
ジャハルさん・・・テレパシーって・・・('A`)
「ケイオス!離れろ!」
「・・・はい!」
バックステップで離れたのと同時にジャハルさんとレイドが剣を振り上げ・・・
『ボーリングバッシュ!!』
大量のデッドリーレイスとカーリッツバーグが圧倒的な剣圧に巻き込まれる。
これでレカードさんの周りの敵はあらかたいなくなった。

106 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/29 04:08 ID:RGbNa5m0
レカードさんが黙って腕を地にかざす。
ドゴゴゴオオgghhオゴゴゴオオゴッツ!
けたたましい音が鳴り響き、脆い修道院を揺らす。
-Summon Monster!!-
大地の裂け目・・・地中から這い出してきたのは意志を持たぬ巨像、スタラクタイトゴーレムの群れ。
「気色悪い装飾だ・・・なッ!」
ランディさんが毒づく。
僕達の周りは完全に包囲されていた。
数体、数十体・・・そこで数えるのを止める。
焦燥感が募る、こうしている間にもガリィが・・・
考えを巡らせている内にもう一体を解体し終わったマンクさんが僕に向かってこう言う。
「手を休めるな、少年。奴とて無限に召還していられる訳でもあるまい」
続いてジャハルさんの大剣が唸る。
「目前の敵に集中しろ」
「グロリアッ!オラ!骨折した!」
「堅くてマンドクサいの('A`) 」
「・・・先行した奴から直に連絡が届くはずだ。
 それまでに全部片づけるぞ!」
「・・・はい!」
長くはかけない。
僕はトリプルクリティカルジュルを構え、跳躍した。

107 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/29 04:39 ID:gE8sg0gn
戦闘は終わらない。一体どれだけ時間が経過したのだろうか・・・
皆の疲労が蓄積しだしてきた頃、敵と向かい合っていたマンクさんがふと構えを解いた。
「・・・!危ない!」
砕けんばかりに大地を蹴り、神速の突きを繰り出す僕。核を貫かれたゴーレムが一瞬にして灰燼と化す。
「何ぼさっとしてるんですか!・・・って」
様子がおかしい、胸を押さえている。
「・・・苦しい、この殺気。狂気か・・・」
何だ?この人は何を・・・問いかけようとして、息が詰まる。
「少年、君も感じるだろう・・・この狂気、・・・奴の連絡は途絶えたままだ、まずい事になっているかも知れない」
「・・・まさか、そんなはずは」マンクさんは答えない。
エクスカリバーが行き先を示す、朽ちたカタコンベへと続く階段。

108 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/29 04:40 ID:gE8sg0gn
轟音、そして描かれる聖印。マンクさんに集まる聖気、そして刻まれる聖痕!
・・・正面突破か!
「グゥゥランド、クロォォォス!!」
「という訳で皆、僕達はサリエルさんとヒメさんを追う!」
爆音と同時に僕が叫ぶ。
混乱が冷めぬまま一直線にマンクさんは出口へと向かった。僕の背中を掴んだまま。
それを追うレカードさんに立ちふさがるのは・・・
「お前の相手は俺だ」
ジャハルさんとレカードさんの剣が交差する。
「ケイオォォォォス!死ぬなよっ!」

109 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/29 05:07 ID:DxfdjgLt
長い階段を下りきった所で、僕が見たもの。
最初に視界に入ってきたものは、血まみれで倒れているヒメさん。
次に入ってきたものは、てかてかの緑色・・・竜の鱗を宿した化け物。
最後に入ってきたものは、竜人の右手に胸を突き刺されたサリエルさんだった。
こふっ、と言う音と共に吹き出される大量の鮮血。
血染めのシーフクロースを、さらに赤く染め上げた。
そして返り血を浴びて尚竜人の鱗は、緑に、深緑に染まっていた。
僕達の姿に気づいたサリエルさんが、不器用に笑って、こう告げた。
「逃げろ、こいつは・・・ヤバい」
竜人が右手を薙ぐ、サリエルの体はおもちゃの様に放り出され、奈落へ、音も無く・・・
鮮血が、宙に舞う。

110 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/29 05:07 ID:DxfdjgLt
「喉ガ渇イタ・・・」
マンクさんが猛然と化け物に突進していく。
「・・・ル、ルナ・・・?」
右手から突き出される、血に染まった死の刃・・・ブラッディデスナイフ。
「この狂気」
盾を構える。
「・・・Cha・・・os・・・」
死を象徴するナイフは聖騎士の象徴とも言える重厚な騎士の盾を易々と貫き驚愕する逆毛の聖騎士の心臓を真っ直ぐに貫き抉る。
「癒シテクレ、ケイオス」
抑揚の無い声と共に、マンクさんの体が崩れ落ちる。
エクスカリバーがからんと音を立てて床に転がった。
気が違いそうになる程の狂気が向けられる、俺は戦慄した。

111 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/29 06:20 ID:nCGh1A2W
「畜生、フレイアさんの懸念した通りだったか!」
自分の迂闊さを呪うのはこれで何度目だろうか、ケイオスは毒づく。
どうする・・・?
余裕など欠片もありはしなかった、全てを捨て逃げるか、戦うか。
考えを巡らせている間にブラッディデスナイフがケイオスの心臓を襲う。
まずい、と咄嗟にガードを構えて・・・
右手首がカタールごと綺麗に両断された所で失策に気づき体を可能な限り逸らして直撃は避けた。
サリエルさん程の手練れを圧倒した刃。
聖騎士の盾を易々と貫いた刃。
自分の迂闊さはどうしようも無いらしい・・・とでも答えるかの様に吹き出す鮮血。
止血しないと死ぬ・・・と思い右腕を睨むと、手首から上がどんどん腐りかけている事に気づく。
・・・二の腕から先を、左手で両断した。

112 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/29 06:20 ID:nCGh1A2W
痛みで虚ろになっていく両眼で、あの化け物をじっくり見据えた。
無機質な、汚い声帯。
震えていて、それでいて綺麗な声。
緑に覆われた、品のない翼。
子供の様に泣きじゃくる背中。
死の臭いを放つ短剣。
頬に添えられた右手。
ケイオスの胸に舞い込むのは・・・確かな、深い悲しみだった。
「・・・イヤシテ」
「・・・とりあえずは戦闘不能にしてやらァァァァァッ!」
現状で最良の選択肢である。
悠長にしている時間は無かった。
左手に炎の両刃短剣を構え、ルナと向かい合う。

113 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/29 06:22 ID:nCGh1A2W
今すぐにでも右腕の応急手当をしないと命が危ういが、アレがそんな暇を与えてくれるはずが無い。
三分・・・いや、五分で倒しきれなかったら撤退する。
「五分・・・保ってくれよ、右腕」
ごつい獲物を抱えていてはそう素早い動きも出来まい・・・
そう考えたケイオスはスピードに任せて一気に勝負を付けに行く。
ゴォォオォォオッ!
ルナの左腕から灼熱の火炎弾が撃ち出される。
「スペル・・・ファイアーボール!!」
ぶつかり合う火炎弾、衝撃が走り閃光が炸裂した。
視界がひらけた頃、ルナの視界にケイオスは無かった。
「姿を見せて・・・攻撃する何て・・・・・馬鹿がやることだ・・・」
必殺の一撃、バックスタブでルナの右腕に刃を入れる。
返す刃でそのまま喉笛を狙い・・・

114 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/29 06:23 ID:nCGh1A2W
「・・・え?」
刃は抜けなかった。
急に後ろ向きに倒れられ、下敷きになるケイオス。
くぐもった声を出しつつ振り解こうとするが、既に馬乗りになられどうしようも無い。
ルナの右腕から堅い金属音を出しつつ、何かが生えだしてきた。
それは、鋼鉄より尚堅い・・・鬼を宿した刃。
片手で扱える程の大きさで止まる・・・ワンアームドオーガトゥース。
禍々しい魔力、暗い何かが感じられる。
自分の迂闊さを呪うと同時に、胸元から鮮血が飛び散る。
ズシャアァァァッ!
ケイオスの左胸を片腕のオーガトゥースが貫く。

115 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/29 06:42 ID:nF8XGXdw
「・・・こ、んな・・・」
化け物に敵うか、毒づく相手も居なかった。
血が噴水の様に噴き出す。
これは死の痛みだ、この傷は深すぎる。助からない。嗚呼、俺の冒険はここで終わってしまった。
「い・・・」
ケイオスは絶え絶えな声帯を震わせて、こう問いかけた。
「いやせ・・た・・か・・・・・・い」
死に際でさえ格好つけようとする俺は愚かだ。
そういえば、あの汗っかきの女の子はどうなったんだろう?
ケイオスの瞼がゆっくり閉じていく。
「・・・Cha・・・」
血を、ごぶっと吐いた。
「・・・Cha・・・・os・・・」
「・・・」
何も言い返せない。
「・・・コロシテ・・・」
俺は片腕のオーガトゥースを左手で掴んだ。
抜くためでは無い、抜けない様にするため。

116 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/29 06:42 ID:nF8XGXdw
両眼を見開く!
「盗んでやるッ!あんたにまとわりつく鬱陶しい邪気をッ!」
ルナを傷つけず、竜族の遺伝子だけを粉々に吹き飛ばす。
魔力を・・・ケイオスは貪欲に貪りついた、片腕のオーガトゥースが鈍く光る。
背中・・・地面一帯に聖印が描かれる。
ケイオスの両腕に聖気が集う、その熱量に左手のグローブが焼きただれた。
そして全身に聖なる刻印が刻まれる!
「ッアアアアァァアアガアアァアアッッッ!!」
邪に染まった血を排除するかの如く、ケイオスに襲いかかる苦痛。
聖騎士でないケイオスには耐え難い苦痛であった。
右目が焼き切れる、視界が血に染まった。
そして、輝き瞬く神の裁きが・・・両腕に集まった。
「盗ったッッ!」
両腕を十字に組み合わせ、ケイオスは叫ぶ。

「グランドクロス!!」

聖印が飛び交い、弾ける。
聖なる闘気が収束し、ルナに植え付けられた竜の遺伝子を、死の臭いをも粉々に吹き飛ばす!


117 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/29 06:43 ID:nF8XGXdw
轟音が鳴りやんだ頃、ケイオスは左腕でしっかりルナを抱き抱えていた。
そっと、地面に横たえる。
純白のシーフクロースを身に纏った彼女は安らかな寝息を立てていた。
「ってて・・・無茶しすぎた」
包帯で簡単な応急手当を右手に施す。
傷口をしっかりと縛った後、足下に転がっている剣を拾い上げた。
「片腕のオーガトゥース・・・」
二、三横に薙ぐ、風を斬る音が靡いた。
奈落の底へ落ちたサリエルが気がかりだが、戦闘に時間を取りすぎた為救出に向かう時間は残されていなかった。
マンクとヒメは見たところ死んではいなさそうだ。
同じ理由で気にかけている余裕は無い。
・・・ぐずぐずしている暇があるなら走れ。
ケイオスは鬼を宿す剣をしっかりと掴み、ガリィの待つ・・・カタコンベ中央部へと向かって疾走する。

118 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/11/29 08:39 ID:ZZWDpPnf
未だガリィのそばに立つテスタメントが、楽しそうにWisを送る。
(リーバス様、ルナがケイオスに倒されましたよ)
(なんと!・・・ふむ、実戦投入には早すぎたというわけか。最高の仕上がりだったのだがな)
(いえ、オーラを出す二人とアサシンクロス…転生までした者は一瞬で倒していましたが)
(ほう・・・ケイオス君はそれを殺したのか。面白い!)
(いえ・・・殺してはいませんね。竜の遺伝子だけを消し飛ばしたというか・・・)
(な、なんだと!!そんなことが・・・!!)
(私も信じられませんがね。グランドクロで邪気だけを消したようで・・おっと、ケイオスが向かってきます)
(ふむ。報告をありがとう。今後の研究の参考にはなった)
(いえ・・・。では切りますよ)

「ガリィを返せ」
左手にオーガトゥースを持ったケイオスが、テスタメントと対峙する。

119 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/11/29 08:40 ID:ZZWDpPnf
「やあ、あのルナを倒すとはやるじゃないか」
テスタメントが無邪気な笑みを張り付かせたまま言う。
奴の足元には力なく横たわるガリィが・・・
「ガリィを返せ!」
俺は叫んでテスタメントに斬りかかる。
が、テスタメントが片腕を上げただけで何か見えない力に阻まれ、弾き飛ばされた。
「そんな満身創痍でどうするつもりだい?・・・ああ、そうだ」
ふいにテスタメントが腕を伸ばした。
その途端、俺の周りに光が集まって・・・傷が癒えていく・・・
切断された右腕まで再生されていく・・・
「な・・・!?」
「面白いものを見せてもらったお礼さ」
面白い。
その言葉に俺の中で何かが切れた。

120 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/11/29 08:40 ID:ZZWDpPnf
「何が・・面白いだ・・・」
「レカードにルナ・・・それを見たときの表情!たまらなかったよ」
「てめぇぇぇぇ!!」
俺は猛然と駆け出す。
死んでもなお利用されたレカードさん。バケモノに変えられたルナ。
どうしようもなく沸いてくる怒りをテスタメントにぶつける。

だがオーガトゥースは虚しく空をきるだけだった。
テスタメントの姿は一瞬で闇に消え、もはやどこにもなかった。
「ど・・・どこだ!」
ルアフをする必要はないのは分かっていた。奴はもうここにはいない・・・
『本当ならレカードを倒すまで・・・のつもりだったけどまあいいや。
 ここへたどり着いただけでも君の勝ちとしよう。ガリィは自由につれて帰っていいよ』
カタコンベにテスタメントの言葉が響いた。そして静寂がもどる。
俺はどこか空虚な気持ちのまま、ガリィの元へと歩み寄った。

121 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/29 11:41 ID:70S1iQmM
ガリィは目を開き僕の元へ歩み寄ってくる。
「ケイオス・・・。」
「ガリィ、無事で良か・・・がッ!!」
ガリィの口からおぞましい刺のある触手が伸び僕の首筋を切断しようとした。
「そ、そんな・・・。」
「ケイオス?私の為に死んでくれるよね??」
「何言ってるんだよ!・・・全然理解できないよっ!!」

「理解しろよ・・・。」
「え・・・?」
僕の背後にはさっきあのルナに貫かれ息絶えた筈のサリエルさん、ヒメさんがいた。
何か手にぶら下げている。
「・・・!」
そこには恨めしそうな顔で僕を見つめるジャハルさん、ランディさん、フレイヤさんの生首。
いや、他にエミリアさん、ミントさんの生首もあった。
「う、嘘だろ・・・」
「嘘じゃないわ。」
「うん。嘘じゃない・・・カカカカカ。」
血を噴出しながらサリエルさんとヒメさんが僕に近寄る。

122 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/29 11:47 ID:70S1iQmM
「あ・・・あ・・・・・。」
僕はこの「悪夢」が信じられなかった。孤立・・・しかも仲間が仲間を殺すというこの実態。
「ざで、どこがら喰おうか。」
「あらあら、随分食いしん坊でずわねぇ、サリエル。」
「そんな・・・嘘だぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
僕は叫んだ。嘘だ。嘘であってほしい。
そこに声が聞こえた。あの聞き慣れた声。

「うはwwwケイオス転職してるしwwww」
ヒメさん、サリエルさんが一刀両断される。
彼等は身を崩し、ガリィは光と共に灰になる。
「この声は・・・!」
その瞬間、僕は一人ただの別室に誘導されていた事に気付く。
「ま、・・・幻?」
「かなり手の込んでる幻影だwww修正されるねwwww」
「マンクさん!」
「www」
その後ろにはガリィを担いでいるレイド、サリエルさん、ヒメさんがいた。
「でも皆さん・・・マンクさん・・・何故!?」
「ケイオス、まだ油断は禁物www」
「そういう事ですわ。」
「ほら。」
サリエルさんが指差す方向に僕は今までの悪夢の諸悪の根源を見た。

123 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/29 11:54 ID:70S1iQmM
そこには燃え盛る鬣を持った馬・・・いや、上半身が死神、下半身が馬の異形のモンスターが目の前にいた。
「悪夢」の語り手、ナイトメアテラー。
「ジャスト5分で終了してしまうとは・・・意外にあっけなかったな。」
「お前が・・・元凶か!」
「ここは私が任された。テスタメント様はとっくのとうにニフルヘイムへ発ったよ。」
「さっき見たテスタメントは・・・何だ?」
「馬鹿が。お前如きにテスタメント様がお遊びになる訳なかろう。」
「ルナはどこだ?・・・サリエルさん、ヒメさん!ルナは!?」
「え?」
「会ってませんけど・・・。」
「馬鹿な・・・さっき僕が救った・・・」
「馬鹿は貴様等だ。救える筈もあるまい。完全にモンスターとなったルナを助ける事ができるのは」
「殺してやるぐらいしかできんよ。クククク。」



124 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/29 12:02 ID:70S1iQmM
その言葉を聞き震えるヒメ。
「もう一度言ってみなさい・・・この・・・」
「幾らでも言ってやる。ルナは完全な竜人と化した。救ってやるには殺・・・」
ナイトメアテラーが口走る前にマンクの大剣が振りかぶられる。
「グオッッ!」
「口が達者だな・・・。修正してやる。」
「馬鹿が・・・人間如きにこの私を倒せるとでも思っているのか?」
怒りに満ちた声を放つマンクをよそにナイトメアテラーは鎌を掲げる。
「幻影ではなく本物の悪夢をご覧にいれようではないかッ!」
「生ける屍レカード!!この者達を殺せ!」
再びレカードが僕らの前に立ちはだかる。
「『悪夢』は・・・これで終わりだ!」
マンクは手に持ったツヴァイハンダーの柄をしっかり持ちナイトメアテラーに斬りかかる。

125 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/29 15:13 ID:YrqMYBAG
「俺の+9ツヴァイハンダーがwww火を吹くぜぇぇぇwwww」
マンクさんの攻撃を鎌で受け止めるナイトメアテラー。
「これしき・・・跳ね飛ばしてくれようぞ!」
ナイトメアテラーは鎌を大きく薙ぎ払ったがそこをマンクさんは耐える。
マンクさんが僕の方をチラリと見る。僕はそれが「合図」であるという事を悟った。
「いつまでもつかな?赤い逆毛の騎士よ。
それも時間の問題だが・・・ガァァァッ!!」
僕はナイトメアテラーの背後に忍びバックスタブをお見舞いする。
実際に切り裂かれたのは皮一枚であったが死角からの攻撃が恐怖を増した。
「おのれぇぇぇぇ!」
振り返ると背後にまた一撃。
無音の斬撃は5回続きナイトメアテラーの体が歪んでいく。
「人間・・・人間如きにぃぃぃぃ!」
崩れ落ちてゆくナイトメアテラー。
その姿を見つめながらマンクは問う。

126 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/29 15:19 ID:YrqMYBAG
「ルナは・・・今どこにいるんだ?」
「キ、キハハハハ!奴はもう完全に竜人と化した!!
助ける術は無い!!だが情に迷わされる貴様等には奴は殺せん!」
「もう話すな。」
マンクさんはナイトメアテラーに最後の一撃を加え葬る。
その時のヒメさんの虚ろな表情が印象的であった。

「さてと。」
あの時のマンクさん・・・あのマンクさんが帰ってきた!
「マンクさん!」
「おひさwww」
マンクさんの赤い逆毛とオーラが以前に増して眩しかった。
「それにしても・・・」
サリエルさんが落ちていた黒い帽子を拾い上げる。
「結局最後は動かなかったね。この騎士さん。」
ヒメは悟ったようにサリエルに答える。
「情・・・だと思いますわ。」
その顔は優しくそして悲しみも混じっていた。マンクは十字を切る。
「レカードさん・・・ところでマンクさん何故ここに?」
「あ、その話は帰ってからでよろwww」
少しおちゃらけたようで頼もしい人、それが騎士のマンクさんだ。

127 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/29 15:51 ID:RdOmmDLr
そんな中、もう一人の逆毛の戦士がマンクさんの元へ歩を進める。
クルセイダーのマンクさんだ。
疲労の後が伺える。おそらく何十匹ものモンスターを外で屠っていたのだろう。
「・・・。」
何も言わずにマンクさんの前に立つクルセイダーのマンクさん。
そしてクルセイダーのマンクさんは、騎士のマンクさんに手を差し伸べる。
「成長したな・・・。」
二人のマンクさんはガッシリと握手をする。
「おかげさま・・・でね。色々学ばせてもらったよ。」
「うむ。」
「あれから色々考えたんだ。自分がすべき事は何かって事をねw」
「答えは見付かったのか?」
「ああ。」
騎士のマンクさんは周りのみんなを見る。
「一人じゃ無力なんだ。みんなで力を合わせなきゃ道は開けないんだ。
俺は今まで・・・自分の力に溺れていたんだよ。」
「だから俺は・・・」
「言うな。」

128 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/29 15:54 ID:RdOmmDLr
言葉を遮るクルセイダーのマンクさん。
「そこまで理解したのならもう何も言うまい。むしろ私も学ばせてもらった。」
「私は・・・お前に未来を託そう。この世界を守ってくれ・・・。」
徐々に薄れゆくクルセイダーのマンクさん。
「マンク!」
マンクさんは自分の名前を呼んだ。
「ヤーウェ様の暴挙を・・・止めてやってくれ・・・ヒメ、サリエル、世話になった・・・そして少年よ。」
「強くなれ・・・未来を切り開けるぐらいに・・・。」
クルセイダーのマンクさんの姿が消える。カタコンベにクルセイダーのマンクさんの声が響いた。

(もう一人の私。私はお前を見守っている。
神のご加護があらんことを・・・。)


僕はレイドの腕の中でスヤスヤと寝息を立てるガリィを見る。
「・・・帰りましょうか。」
「そうでありますな。ジャハル殿達も待っております。」
「ですわね。」
「うん。」
「そうしよっかww」

マンクの瞳には迷いの影は完全に消えていた。

129 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/11/29 21:55 ID:ZZWDpPnf
可哀相なレカード。今度こそ安らかに眠れたのかしら。

子供の頃の私を知っていた、あのマンクが消えた。ああ、これで動きやすくなるわね。

ケイオスが危険な武器を手にしてしまった。オーガトゥースは心を蝕み、ダークロードを呼び寄せるわ。

ガリィがホムンクルスなのはミントの話から想像できた。
彼らが彼女に何をしたのかは分からない。・・・悪い方向に向かなければいいのだけれど。

「なかなか思い通りにはいかないわね」
ステンドグラスから零れる淡く、暗く薄い光に包まれた聖堂内で、
セシルは一人、誰にも聞こえないような声で呟く。
「・・・思ったとおりに調整するのも大変なのよね・・・でもまだなんとでもなるわ」
ふふふ・・・と一人笑うセシルの顔は
今まで誰も見たことがないほど壮絶な笑みを浮かべていた。
だがそれもすぐに元の落ち着いた表情に戻る。
「そろそろ彼らが帰ってくる・・・留守番はご馳走でも作っててあげないとね」
にっこりと笑って、聖堂のイスから立ち上がった。長い金髪がさらりと揺れる。
ペコペコの赤ハーブ焼き〜♪と口ずさみながらセシルは聖堂を後にした。

130 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/30 14:33 ID:p2JkgT2C
暮れゆく夕日の中で俺は3人と1匹の墓の前に立っていた。
ヒメ、サリエルはあの化け物と化していたルナの強烈な一撃で即死だったんだ。
ジャハルはフレイヤを庇って囮となり戦死。
レイドは俺が気付いた時には抜け殻のように甲冑が崩れ落ちていた。

「俺が付いていながら…何故アイツらを救ってやれなかった!?」
俺は悔しさと悲しみのあまり地面を叩き付ける。
俺の拳はみるみるうちに血に染まっていく。
ガリィを助ける事はできた。しかしその代償はあまりにも大きかった。
俺が救ったルナは今は意識を取り戻していないが、いずれ目を覚ますだろう。
大切な人を失ったフレイヤは現在放心状態だ。
戦場を共に駆け巡った2人を失ったマンクは「死にたい」とただ呟くばかりだ。

「許さねぇ!闇夜の暗殺者!!」
俺は咆哮とも感じ取れる叫びを発した。

131 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/30 14:45 ID:p2JkgT2C
そんな俺の背後に黒いマントを靡かせ「男」が立っていた。
「ケイオスよぉ。仲間を失って随分とご乱心じゃねぇか。」
「ツァバト、今の俺に触れるとヤケドするぜ…?」
「上等!」
ツァバトはベルセルクを俺の心臓に目掛けて撃ち込もうとする!
「スローだって言ってるんだよ!」
「何!?」
俺はツァバトの腕を捉え拳を粉砕する!!
「ぐぁぁぁぁ!」
「見せてやる!俺の怒り・・・そして真・阿修羅覇凰拳をな!!」
俺は全ての闘気を集中させる。
「真・阿修羅覇凰拳!!!」
「馬鹿な!俺がぁぁぁぁあぁ!!!」
ツァバトは木っ端微塵となり肉塊と化す。
俺はしかし、そこで気を抜いてはいなかった。
「殺気がプンプンしてるぜ?…シャダイ!」

132 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/11/30 14:46 ID:p2JkgT2C
グリフォンに跨り空中にいるシャダイが俺の声に反応する。
「ならば仕留めてやるだけだぜぇぇぇ!!」
「俺はてめぇらだけは許さねぇ!」
空中から突進してくるシャダイを標的にし、ロックオンする。
俺の指に全波動を集中させ気弾を作る!
「指弾を喰らいやがれ!」
「ギャーン!」
まずはグリフォンを指弾2撃で仕留める。あとはシャダイだ。
「こ、このやろぉぉ!」
「ジ・エンドだぜ?」
俺の一瞬の詠唱で巨大な魔方陣が辺りに広がる。
「ロードオブヴァーミリオン!!」
「ぎゃあああああ!!」
シャダイは消し炭となり、灰が風に流された。
「地獄で懺悔するんだな!!」
俺はその光景を目に焼き付け、一人荒野を歩いていった。

俺のガリィが待っている。


133 :すまんが130以降スルー:03/11/30 19:04 ID:Bhu9sPU1
「―――とりあえずガリィを取り戻したところまでは良しとしよう」
ガリィを取り戻した後、俺達は一旦ゲフェンの宿屋まで撤退していた。
「・・・なんで目を覚まさないんだ?」
「今調べているんだからちょっと黙ってて('A`)」
そう、てっきりあの『悪夢』に眠らされていたんだろうと思って
すぐ目を覚ますだろうと普通にベッドに寝かせておいたんだけど・・・
いくら時間が経っても、どんなスキルを使っても、
どんな薬を飲ませても(・・・大丈夫だったんだろうか)
ガリィは一向に目を覚まさなかった。
「・・・うーん、脳の方はもう完全に覚醒してるはずなのよねー」
「それじゃあなんで目を開けないんですか!」
まずい、声が八つ辺り気味だ。
「ん〜、この反応は・・・・・・なんていうかもしかして・・・・・・魂盗られちゃってるのかも?」

134 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/01 15:25 ID:BSg+ZcOF
ゲフェン街付近の橋の上。
視界に広がる湖を黙って見つめるサリエルがいた。
彼は包帯の巻かれた胸板を指先でパチンと叩いてみる。
「…いたた。」
無表情ながらも自分の怪我の状況を改めて把握する。
彼が座って眠ろうとした時に、一人の女性の声が聞こえた。
「…まったく、何をやっていらっしゃいますの。」
「あ、ヒメだ。」
ヒメは自身のヒールでも回復しきっていないのか松葉杖をついている。
「だから何をやっているのかと聞いてるんです。」
「何をって、休養。」
「橋の上でボーッとしてるのが休養なんて、貴方しか考えない事ですわね。」
呆れたように、サリエルの隣に立つヒメ。
「…ねぇ、一つ聞いてもよろしくて?」
「んぁ?」
「あの時のルナとの戦い…貴方なら容易く殲滅できた筈なのに何故反撃せずにやられましたの?」
「周りにみんないたし自分は死なないと思ってた。」

135 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/01 15:26 ID:BSg+ZcOF
「…あの強烈な一撃ですわよ?死はそれなりに覚悟しなきゃいけないレヴェルですのに。」
「そっか。」
「そっかって貴方・・・。」
少しの沈黙の後にサリエルが言う。
「攻撃は最大の防御って言うけど、あん時俺はルナを攻撃しようなんて思わなかった。」
「え…?」
「だって、ヒメの友人だし。」
「サリエル…。」
ヒメは同時にサリエルの過去について聞いてみたくなった。
思えば何も彼の過去は知らない。何故アサシンクロス?何故転生していたのか??
様々な疑問脳裏を横切る。
しかし質問は今できない。何かが『崩壊』してしまう事を恐れていたのかもしれない。
(貴方は・・・何者なの?)
ただそう訊ねたかった。


136 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/01 15:29 ID:BSg+ZcOF
「ルナさんは無事なの?」
「あ…え、えっと…」
ヒメの言葉を待たずサリエルは袋の中からゴソゴソと何か取り出し始める。
「とりあえず。」
「必要以上の『殺し』はしたくない。そんだけ。」
サリエルはそう言うと取り出したスマイルマスクを顔に装着し寝息を立て始めた。
何というか凄く・・・微妙です・・・。
「やれやれですわ。」
ヒメはそう言い、裾をパンパンッと払うと立ち上がる。
「どこまでも…お馬鹿さんですわね。」
ヒメはとりあえずサリエルにブレスをかけておく。本人は気付いていないのだが。
ニコニコしたお面を被り寝息を立てているサリエルに背を向けヒメは杖をついてゲフェンの街へ戻る。

(ありがとう…サリエル。)

ルナも帰ってきた。マンクも帰ってきた。
ヒメは喜びで一杯だった。
今度4人で天津にでも行ってみようかとプランを考えながらヒメは鼻歌を歌いながら歩いていった。

137 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/12/01 23:54 ID:HlNEDxm2
「ってなんですかその薬はっ!?」
「え〜?名付けて紫ポーション・・・」
「いや紫なのは分かるけどなんか泡立ってるし煙出てるし!」
「だーいじょうぶだって☆HPどころかSPまで回復するスグレモノよ!・・・多分」
「多分ってなんですか多分って!!」
ミントさんが作る薬は回を追うごとに怪しくなっていく。
効果は・・・ガリィの目を覚ますことはないけど、一応体力を維持させたりとかの効果はある、らしい・・・
結局その見た目からして怪しい、紫ポーションなるものを強引に飲ませてしまう。
絶対この人ガリィを実験台にしてる・・・
「だいたい私は専門家じゃないしー。魂抜かれたコの戻し方なんてわっかんないわよ」
「テスタメント兄さんの仕業だわ・・・どうしたものかしら」
「ルナ、お前は何か知ってないの?」
エミリアさん・・・口調がきっついです・・・

138 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/12/01 23:55 ID:HlNEDxm2
ルナは目を覚ましたはいいが、自分がモンスターになったことを思い出しているのか
終始自分の手を見ては溜息をついたり時々肩を抱いたりしている。
ヒメさんの前では笑顔を見せているけど、親友を傷つけたことで気が沈んでいるようだ。
エミリアさんは正直ルナにいい感情を持っていないようだ。。
ヒメさんに泣きつかれて「通報はしない」って言ってたけど・・・気まずいなぁ。

ルナはしばらくガリィを見ていたが、やがて小さく声を漏らす。
「・・・ホムンクルスねぇ・・・」
その言葉にミントさんがピクリと反応した。どういうことだ?
「エロヒム・・・はアテにならないわね・・・あと何か知ってそうなのは・・・」

「リーバスかな」
ガタンッ
ミントさんが真っ青な顔で立ち上がった。

139 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/02 14:16 ID:v2Xv9mPc
「ねぇ…リーバスって…」
「高名な錬金術士って聞いていたわ。ヤーウェと知り合いみたいだったけど…知り合い?」
「知り合いも何も…」
エミリアさんは悲しそうな目でミントを見つめ、ルナに代わりに答える。
「ミントさんの父親ですよ。リーバスは。」
「え?」
驚きを隠せないルナ。
ミントは呟く。
「母さんが死んだ時だって…あの馬鹿親父は帰ってくる事なんてなく研究に没頭してた。
あんなお父さん大っ嫌いだよ。…蘇った?」
「私の知ったこっちゃないんだから。」
ミントはそう言い捨てると黙って部屋を出て行く。

「私…ごめん、まずい事言っちゃったみたいね。」
落胆の表情を見せるルナ。
「気にするな。言ってしまったものは仕方ない。」
エミリアさんは腕を組みながら罰が悪そうにして部屋を出て行く。
僕とルナさんだけが部屋に取り残された。

140 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/02 14:17 ID:v2Xv9mPc
「僕と似てる気がします…ミントさん。」
僕は苦笑しながらルナさんに話しかける。
「辛いわね・・・みんな。」
ルナさんはティーカップに手を差し伸べようとした…が、上の空だったせいかティーカップを指から離し床に落としてしまう。
「あ…ごめん、拾わなきゃ…」
ルナさんは割れたカップの破片を拾い集める。
指からは多少の出血が見受けられた。
「ルナさん、僕が片付けますんで。」
「…ごめん。」
おかしい。指の出血に関してルナさん本人は気付いていないんだろうか?
僕は割れたカップの破片を集めつつも疑問に思う。
見ると彼女は先端の指の出血した部分を舐めて…いや、吸っているんだろうか?
僕はその時は然程に驚くような事でもないと思っていた。
「ケイオス君、悪いんだけど眩しいからカーテン閉めてもらえる?」
「あ、はい!」

141 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/02 14:36 ID:v2Xv9mPc
僕は窓の方に向かいカーテンを閉めようとする。
「キキッ」
すると窓際にくっついていたのか一匹の蝙蝠が逃げていった。
「昼間だってのになんで蝙蝠なんか見なきゃいかんのかねぇ…。」
僕は愚痴をこぼしながらもカーテンを閉めた。


その飛び立った蝙蝠は遥か彼方の異国へ向かう。
やがてその蝙蝠は大陸を見付けると主人の下に戻る。
リーバスは蝙蝠の出す超音波のような声を聞いた。
「戻ってきたか。こちとら食事中だというのに。」
リーバスは着物を着た若い女性の血を残り一滴足らずに吸い取ると、搾りカスとなった女性の遺体を投げ捨てる。
蝙蝠の言伝を聞き終わったリーバスは、満足そうな笑みを浮かべる。
「ドラゴノイドバイオテックは除去されたようだが…
X(ヴァンパイア)-ウィルスの侵食は順調のようだな。」
口元をハンカチで拭くリーバス。
「ドラゴノイドバイオテックは『取り付ける』だけだ。能力を持ったものならはずせるだろう。
しかし私のV−ウィルスの洗礼を受けたからにはもう誰にも侵食を止める事はできぬ。」

142 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/02 14:36 ID:v2Xv9mPc
「ルナの生き血…格別な美味さだったよ。機会があるならもう一度堪能したいところだが…
おっと、同胞だったんだっけな。ククク…。」
「そして…うってつけのスパイとして活躍してくれるだろう。私の『目』としてな。」

リーバスの目に映るもう一つの光景。
それは宿屋の一室。ルナの視界全てがリーバスに伝わっていた。

「さて、もうちょっと食事と洒落込むか。」
リーバスはテレポで消えると次の生き血を求め、彷徨う。

ルナは自分の手に刺さっていたカップの破片に気付く。
「あ…刺さってたんだ。」
どうして気付かなかったんだろうと疑問に思いつつルナは破片を抜く。
そこから溢れ出る血を見て、自分の中に何か違う感情が芽生えるのを感じていた。
ルナは暗い宿屋の一室で再び眠りにつく。

143 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/02 17:46 ID:juTVKXUr
私は深い眠りから目が覚めた。
目をこすり、自分の傷跡を確認する。
「癒えてる・・・。」
先程切った、指先の傷は何事もなかったように消えていた。
もう夜中になっていたらしい。
私はベッドから降りるとテーブルの上に置いてある食事に気付く。
サラダ、スープ、肉を煮込んだシチュー、ライス。
近くに置手紙があった。
『ぐっすり寝てらしたので食事置いておきます。
早く元気になってくださいね♪(^^)
☆ヒメ☆ 』
私はその置手紙の一文字一文字に何かとても救われた気がした。
私は親友を今まで殺そうとしていたのだ。今まで復讐しようとしていたのだ。
そんな事を思うといつも心のどこかで自分を責めていた。救われなかった。
しかし、今は何か解放された気がする。また・・・あの頃に戻れるだろうか?
私の涙腺が緩む。
私はスプーンを手に取り、スープを一口すする。
これだけ人の温かみがある食事なんていつ以来だろうか。
暗い部屋の中、私は黙ってヒメの用意してくれた夕食を食す。
チクタクと柱時計の音がこの空間を支配していた。


144 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/02 17:55 ID:juTVKXUr
闇夜の暗殺者に荷担してから私は罪のない人々をどれだけ殺めてきただろう。
食事を終えると再び自分への嫌悪感が生まれる。
部屋の隅にあるカタール『裏切り者』。人の生き血をすすってきた凶器。
あれを信念にこれまで私は戦ってきた。しかし今はどうだ?
今見れば思い出すだけでもゾッとするようなものでしかない。
「私は・・・」
その後の言葉が続かない。
強いていえば、ただの思い違いにより他人に言いように扱われてきた傀儡。何とも滑稽な話であろうか。
私は手のひらを見る。指も動く。息もしている。足も動く。
「生きて・・・いるんだ・・・。」
ただ私はそれだけを感じ取って満足した。脈拍、心臓の鼓動音は確認しなかったのだが・・・。

ギギギ・・・。

部屋のドアがゆっくりと開かれる。
私は本能で構えた。
「誰だ!」



145 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/02 18:10 ID:juTVKXUr
ドアを開いて入ってきたのは逆立った赤髪の男。何度も見た事がある。
「お前はヒメの・・・」
「彼女ですwww」
マンクだっただろうか。というかこの逆毛は印象深過ぎる。
私は警戒を解き、再び椅子に座る。
「・・・何の用?」
「うはwwwお見舞いだよw」
マンクは部屋の一室の空いた花瓶に、手に持っていた花束を挿す。
「気遣いは・・・無用よ。」
でも嬉しかった。本当に。
「何故、何で私にここまでみんな優しくしてくれるの?」
「私は今まで貴方達の命を狙ってきたのよ??」
マンクは笑顔で平然と返答した。
「だって、ヒメの友達は俺の友達だもんw」
マンクはそう答えると台所でおかゆをコトコト煮込み始める。
「俺の料理の腕前が火を吹くぜぇぇぇwwwww」
「誰のおかゆ?」
「ルナのwww」
「あの・・・私ヒメから夕食いただいてるんだけど・・・?」
マンクはその事に気付き驚く。
「うはwwwミスwwwww誰か修正よろwwww;;」
エプロンまで付けて(アリスのだろうか?)台所に立っていたマンクは慌てふためく。
「フフフ・・・あはははっ。」
「あ、笑ったwww(ぉ(爆」

146 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/03 01:14 ID:cveafyOQ
あげ

147 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/03 13:10 ID:fgw1QGw4
そして突然乱入した逆毛たちに皆殺しにされたのであった。

END

148 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/03 14:33 ID:guv4wORu
楽しい時間は過ぎ夜が明ける。
マンクは鼾を掻いて寝ていた。
現在ヒメは、話によると向かい側の別館の宿舎にいるらしい。
ルナは扉を開ける。まだ夜明けの一歩手前といったところだろうか。
腰には緊急時の為のダマスカスがぶら提げられていた。
宿舎のカウンターには主人の姿も見えず、うっすらとカンテラの明かりだけがその場所を照らしている。
ルナは自分の立場、民間人に少なかれ顔が知れているという事を考慮してフードを被る。
そして宿舎の扉を開けた。

その瞬間、白い閃光が自分に襲い掛かった。
ルナは避けなかった。白い閃光の正体も止まった。

149 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/03 14:50 ID:guv4wORu
ルナの喉下に寸前で止まった刃。
刃の主は…門番をしていたエミリアであった。
「何故避けない?」
「殺意を抱かれても仕方のない事だもの。
貴方の同僚をこの手で何人も殺してきたのよ?」
「今の私は執行機関の一員ではない。追及はしない。」
「お前を軽弾みで外に出させるには納得できないの。…どこへ行く?」
「向かい側のヒメに会いたい、それだけ。」
エミリアはルナの喉下にまであった短剣を戻す。
「いいだろう…しかし。」
「念の為だ。そのダマスカスも預かっておく。」
「ええ、どうぞ。」
ルナはダマスカスを気迷いなしにエミリアに渡す。
「これでいいかしら?」
「ああ、行け。」
向かい側の宿舎に歩いていくルナを見てエミリアが言った。
「今度、私の仲間に傷一つ付けてみろ。」
エミリアの声は震えている。
「私が・・・お前を殺すっ・・・。」
「好きにすればいいわ。」
力の入ったエミリアの爪が、自身の手のひらの肉に食い込み出血する。
ルナはエミリアをよそに向かい側の宿舎へ歩いていった。 そしてヒメの部屋に辿り着く。

150 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/03 15:12 ID:guv4wORu
ヒメは瞑想をしていた。
いつも噴出しているオーラは消えている。
ヒメは瞑想をやめ扉の方に顔を向ける。
「お食事いただいたわ。ご馳走様。」
「あ、ルナ…。」
「邪魔していいかしら?」
「あ、はいな。」
ヒメは突然のルナの訪問に喜んで応対する。
ヒメは紅茶を煎れるとルナに振舞う。

「あれから何年経つんだろうね…。」
「そうですわね…。」
まだ暗い街の夜景を宿舎2階の窓から眺め談話する二人。
そう、昔の事も。
「ルナに再度会った時、本当は謝りたかったの。」
「でも、その時は変なプライドがあって…」

151 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/03 15:12 ID:guv4wORu
「いいよ、もうそんなの。」
ルナは笑みをみせる。
「私が一方通行で勘違いしてただけ。マンクさんから聞いたよ。」
「え?ダーリンに??」
「うん、ヒメが私を助ける為にず〜っと執行機関にに取り合ってくれてたって事とか…ね。」
「そうでしたか…。」
照れ笑いをみせたヒメの笑顔を見てルナも微笑む。
こんな時間を二人とも求めていたのだろうか。
「ガリィちゃんの容態は…?」
「意識は取り戻しましたわね。
ケイオスとレイドを連れ出してプロンテラ屋台の食い倒れツアーに行くとかはりきってましたけど。」
「ガリィちゃんと別室になったからどうなったかと思ってたけど…」
「良かった…。」
「ですわね^^;」


152 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/12/04 14:27 ID:D9ZYZm6Y
「ガリィ・・・いきなりそんな食べて大丈夫?」
「ヘーキよ!もうお腹空きすぎちゃって・・・ミッドガッツ中の食べ物を食べ尽くさないと気が済まないくらいね!」
5人前の食事を平らげながらガリィは平然と言ってのける。
(;´-`).。oO(どういう胃袋してんだ・・・)

夜中になって突然ガリィが目を覚ました。
第一声が「おなかすいた」だったのがガリィらしいというか・・・
ちなみに、さらわれていた時の記憶は全くないらしい。
で、ミントさんが飛んできて、具合はどうだのいろいろ質問しながらメモにペンを走らせていた。
ガリィはといえば、そういえばミントさんとは初対面だったっけ、
初めのうちは「あんた誰?」オーラを出していたけど・・・気がつくとすっかり打ち解けておしゃべりに花を咲かせていた。

153 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/12/04 14:28 ID:D9ZYZm6Y
その後、食事を終えると今度は
「プロンテラ屋台食い倒れツアー」なるものを提案してきた・・・。
待て、待ってくれガリィ。
「いやはやガリィ殿は素晴らしい提案をなさいますなぁ。自分は食事はできませんが、
 ケイオス殿とガリィ殿の勇姿がプロンテラ中に轟くことでありましょう!」
無理言うなレイド!!僕がガリィの食欲についていけるわけないだろ!!Σ(゜Д゜;≡;゜Д゜)

最初は魂が抜けてるとか、最悪の事態が起こったのかと思ったけど・・・
なにはともあれよかったのかな。
・・・まさかあのぁゃιぃ薬のおかげなのか・・・?
でも、いつも通りのガリィのはずなのに、僕は心のどこかで「何かが違う」と漠然と感じていた。

154 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/04 20:18 ID:J5ufNfe8
何だろう。
何か彼女は無理をしている感じがする。
意識を取り戻すのに時間がかかったけど今こうして…って!
「ガ、ガリィ…!」
「ん?」
彼女は天津名物の寿司をほおばっている。何でも今流行の生魚とお米で食べるファーストフードだそうだ。
「フェイオシュ、ふぉれいふぇるふぉ?(ケイオス、これいけるよ?」
たぶんそう言ってるんだろう。つか今回も全部僕が御代持ちなんです。
とはいえ、僕はあの時、元気なガリィが戻ってきてくれた事で舞い上がっていた訳で…。

『何だか、お腹空いちゃったなぁ〜。』
『よし!何か食べに行こっか!!』
『え?』
『何でも好きなものご馳走するよ!好きなだけ』
『じゃあ・・・お言葉に甘えちゃおっかなぁ〜♪』
『よ〜し、食べるぞ〜!!』

・・・・・。
デカく言い過ぎた・・・_| ̄|○

155 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/04 20:55 ID:J5ufNfe8
「しかし・・・」
天津への交易が盛んになったからだろうか?
天津産の製品、食べ物が露店で溢れ返っている。
クリスマスも近いという事で徐々にイルミレーションが飾られつつあった。
ガリィと過ごすこんな夜。充実していた。満たされていた。
たぶんレイドも僕と同じ気持ちなのだろう。
レイドはガリィの荷物をゼロムの如く背負っているがむしろテンションが上がってるくらいだ。
「えっと、次はビンチョウとカツオとアジよろ〜!」
「へい。」
寿司屋の露店の怪しげな男(?)が寿司を握り3皿こちらに渡す。
それをすぐに頬張るガリィ。
「美味しいの?」
「すっごく美味しいよ〜!」
せっかくだから僕も食べてみる事にした。
「えっとイクラの軍艦お願いします。」
「あい。」
僕の前に出されたものはお米に黒い紙みたいなのが巻かれていてその上に鮮やかなルビー色の卵のようなものがあった。
「この黒いの何です?」
「海苔(のり)って言いまして、海草を乾燥させて紙状にしたものですな。」
イクラの軍艦とやらを僕は食べてみる。
「!?」

156 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/04 21:01 ID:J5ufNfe8
僕の口の中で小さな爆発が起こった。
言い換えれば小宇宙(コスモ)のような何というか…
つかこれってマリンスフィアーじゃん。踊り食いですか。
「ケイオス・・・どったの?」
ガリィはお茶を飲みながら僕の方を見る。
「…おい!何だよコレ!!」
「そりゃお客さんの自己責n・・・がっ」
僕は寿司屋の店主の鉢巻を奪い取る。
そこに僕もガリィも、そしてレイドも見覚えある姿が現れた。

「お、お前は・・・!」
3人とも唖然とした。
フレイヤさんに股間を蹴られて再起不能(リタイア)になった筈のインジャスティスであった。
顔以外は結構整形してる・・・かもしれない。
「これは懐かしい顔じゃないか、インジャスティス!」
「へぇ、レイドリック様。以前お世話になりました…フェイヨン以来ですよね?」
「そうだなぁ。なぁに今は部下も上司も関係ない。お前も進むべき道を見つけたのなら素晴らしい事じゃないか。」


157 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/04 21:03 ID:J5ufNfe8
「いや、整形手術台の借金返済なんですが・・・。」
レイドはガリィの素晴らしさを説き始めて聞いてない。
〜30分後〜
「まぁ、いいや。寿司50個ぐらい持ち帰りで頼みたいんだけど幾ら?」
ガリィが別の露店に行きたいらしいんで会計を済ませる事にした。
「えっと。ここで食事されたのも含めて423214zになりますぅ〜。」
「…ぼったくりじゃないよな?」
「いや、ガリィさん高級なネタばっか食べてましたんで。」
足りるか馬鹿。こんなの通るか。
そんな時、僕が思い付いた、ナイスパッシブスキル。
「ところで話が変わるけど股間の調子はどうだい?」
「あ・・・おかげさまで回復も順調です!」
「その股間蹴ったらどうなんだろうねぇ?」
「・・・は?」
「股間蹴ったらどうなるか聞いてるんだけど??」
「・・・うぅ。」
「まけて。」
「え・・・えぇ!?」
「4200z。」
「そ、そんなぁ・・・ヒィッ!」
僕の足の爪先がインジャスティスの股間近くで寸止めされる。
「・・・ワカリマシタ。」
ごめんね、インジャスティス。

158 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/12/05 11:16 ID:bMR9mTE2
「あら・・・ケイオス?」
次の屋台を探していると突然声をかけられた。
「あ・・・セシル姉さん・・・」
見るとセシル姉さんがそこいいた。
小脇に変な女の子の人形やら黄色い皿やら、妙なモノを抱えている。天津の物産品かな。
「奇遇ね、こんなところで会うなんて」
「そうだね・・・って姉さんそれなに?」
「これ?珍しいでしょう?カッパっていうモンスターが頭に乗っけてるお皿でしょ、
 で、これが雅人形・・・頭の後ろにも顔があるなんて変わってるわよね♪」
嬉々として説明する姉さんには悪いけど・・・その頭の後ろの顔が妙に怖いんですが・・・
そしてセンスが悪い・・・言えないけど・・・
僕は話題を変えることにした。

159 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/12/05 11:17 ID:bMR9mTE2
「そ、そうだね・・・あ、ところでお見舞ありがとう」
「あら、一回しか行けなくて悪かったと思ってたのに」
プロンテラで待ってたセシル姉さんは連絡を受けるとすぐゲフェンに飛んできた。
そのとき持ってきたペコペコの赤ハーブ焼きはおいしくいただきました(*´∀`)
すぐにプロンテラへ戻ってしまってそれ以降は来なかったんだけど・・・
「ガリィさん、目が覚めたのね。よかったわ」
「うん、よかったよ・・・ガリィ?」
「ガリィ殿、どうしたでありますか?」
ガリィが真っ青な顔をして立ち尽くしていた。
その視線の先にいるのは・・・姉さん?

160 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/12/05 11:17 ID:bMR9mTE2
「大丈夫?」
姉さんが近寄ろうとするとガリィは微かに後ずさろうとした。
「あ・・・ごめんなさい、大丈夫です・・・」
「・・・帰って休ませた方がいいわ」
構わず近寄り、キュアをかけるセシル姉さん。「効かないだろうけど」と付け加える。
「う、うん・・・ガリィ、帰ろう」
セシル姉さんに別れを告げて、僕たちはゲフェンに戻る事にした。

ゲフェンに戻ってガリィをベッドに寝かしつけた。
「ガリィ、どうしたの?」
「わかんない・・・急に・・・ゾッときて・・・ごめんね、セシルさんが嫌いな訳じゃないんだよ?」
「うん、わかってる・・・急にはしゃぎすぎたんだよ、多分」
「ごめんね・・・ごめん・・」
やがてガリィから小さな寝息が聞こえ始めたのを確認すると僕は部屋を出た。

161 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/05 15:31 ID:SrGbjOSI
フレイヤさんとジャハルさんは二人一緒にウィンドウショッピング。
ヒメさん、マンクさん、ルナさんは3人で談話に華を咲かせてる。
サリエルさんは一人でぶらりとどこかに旅立って行っちゃったみたい。
ケイオス君、ガリィちゃんはもう帰ってるのかな?
エミリアさんはランディさんを監視してて・・・
セシルさんは何かよく分かんない行動してるし
ストロンガスさんは城に呼ばれて・・・

「あ〜。だっっるぅ〜!!」
私はプロンテラ近辺の丘で一人夜景を見ていた。
っていうか一人で何してんだろ。すっごく何かブルー。
「っていうかぜ〜んぶあの親父のせいだよ!・・・頭くんな〜。」
ムカムカしているのも全部あの馬鹿親父のせいだ。
色々な意味であの馬鹿親父には恨みがある。考えれば考えるほど嫌になるけどさ。
「こうなりゃやけ酒と洒落込みますか。」
私はお気に入りのパンダのカートからオレンジジュースを取り出し飲み干す。
「・・・お酒飲めないんだけどさ。」
またため息が出てくる。もう馬鹿かと阿呆かと。

162 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/05 15:44 ID:SrGbjOSI
「だる〜。」
寝そべった。別に眠くないし私はちゃ〜んと高級な旅館にチェックインしてるんだけど。
「一人でいても超だるいしなぁ・・・ん?」
ふと後ろに三人の男がいるのに気付く。
「お嬢ちゃん、こんなところで何してんのぉ?」
「ヘヘヘ、俺達といい事して遊ばない??」
「いい体してんじゃん。俺達の事、誘ってんだろぉ。」
「・・・アンタ達、くっさいわねぇ〜。」
「あ、あぁん?」
「ハァハァ言ってりゃ誰でも気付くわよ。アンタ達オーク族でしょ?」
3人の男達の軟派な気配が消える。
「ん?ちったぁ鼻が効くじゃねぇか。賢いお嬢ちゃんは更に食い応えがありそうだよな?」
「んだな、兄貴!」
3人の男達は正体を現す。
普通のオークと比べ図体はやや大きい。青い鍛えぬかれた肉体が上級の戦士という事を想像させる。
だから何?
「お嬢ちゃん。大人しく俺らに御用になんな。」
「ハイオーク風情に連れてかれる覚えないし・・・今すっごく気分が悪いのよねぇ。」
なんでこんなのが付きまとってくるのかしら。余計に腹が立ってきた。

163 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/05 15:51 ID:SrGbjOSI
「ハイオーク風情・・・だってぇ!?」
「殺す!刻んで肉塊にして喰ってやる!!」
「めんど〜。」
私はカートの中に入っていたチェインを使おうと思ったが・・・やめた。
「武器使わないで何ができるんだよこのジャリ娘がぁ!」
「ミント様の恐さ・・・見せたげるよ。」
「野郎共やっちまえ!」

3匹のハイオーク達は私に目掛けて斧を持ち突進してくる。
私は袋から微細な胞子を取り出すと襲い掛かってくるハイオーク3匹に投げつける。
「ち・・・なんだぁ?驚かせやがって。」
「ただの砂撒きがお前の本当の恐さかよ!ゲハハハハ!!」
下衆な笑い・・・。あ〜キモキモキモ。今私が何したか全然理解してないみたい。
「あ、あんにゃろ距離取りやがった!追いやがれ!!」
カートを引いていない私は意外に素早かったりする。3分ほど追いかけっこしてやろっと。





164 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/05 15:59 ID:SrGbjOSI
3分後。
「兄貴ぃ・・・何だか体がおかしいよォ〜。」
「あぁ?・・・そう言われれば確かに。」
「ギャアアアアアア!!」
まずは一匹いっちょあがり。
ハイオークの体内で成長しきったフローラが内部から体を喰い取っていく。
「て、てめぇぇ・・ぇ・・・あべし!」
今度は二匹目の頭蓋骨を食い破ってフローラが誕生する。
「あ・・・あ・・・お嬢ちゃん・・・助けてくれ・・・死にたくねぇ・・・死にたくねぇよぅ!」
「アンタ達がそう今まで媚びてきた人間を助けた事があんの?」
「ひ、ひでぇ・・・ぶっ!!!」
3匹目のハイオークの五臓六腑を食い破りフローラが誕生する。
「気分サイアクの時にこのミント様に近付いたのが運のツキだったねぇ〜。」
「って聞こえてないか。・・・んしょっと。」
私は近くに置きっ放しにしていたカートを手に取ると蝶の羽を使う。

ゲフェンの宿舎前に到着する私。
「あ、そうだ。ガリィちゃんの事について研究するんだった!」
私は自分の宿舎に戻り、参考資料を探し始めた。

165 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/06 17:41 ID:rlZJO1P3
ジャハルはゲフェンの砦周辺を一人夜中に歩いていた。
砦といってもかつての屈強な趣きはなく、荒廃した建物といった方がいいだろう。
その砦には黒い霧が包まれ、内部からがおぞましい呻き声が聞こえる。
「これは酷い・・・。」
ジャハルは地面に落ちていた髑髏を見る。
「テスタメントの仕業か・・・化け物め。」
ジャハルは十字を切り、髑髏を地面に置くとまた歩き始める。
フレイヤは現在熟睡している筈だ。しかしこのゲフェンの砦の様子は見ておきたかった。
兄がこんな悪夢を創り上げたという事実を彼女には見せたくない。
だからジャハルは一人で視察しにきたのだ。
「ん・・・?」
エミリアから耳打ちが入る。
(ジャハルさんですか?)
(うむ、そうだが。)
(今どちらですか?)
(ゲフェン砦・・・跡と言ったほうがいいか。)
(憲兵は元の治安を取り戻す事もできないのか?)

166 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/06 17:43 ID:rlZJO1P3
(それは・・・)
(まぁ、いいさ。急にどうしたんだ?)
(今ジャハルさんそっくりな人物が「ジャハル」を名乗ってゲフェン近郊の街で暴れているそうなんです。)
(何?・・・俺の幻影の筈な訳が・・・)
(いえ、正確には人形のような・・・顔が明らかに機械染みてましたし。)
(ふむ。それは心外だな。)
(ですから独り身は危険ですのでなるべく仲間達と一緒に行動を・・・)
(忠告ありがとうな。注意するよ。)

二人のそっけない耳打ちが終わる。
「俺の偽者・・・か。」
やれやれといった感じでジャハルは再び歩き出す。
・・・が何者かの尾行にジャハルは気付く。
「お前が・・・そうか?」
ジャハルは静かに剣を抜き暗い視界の中で目を光らせる人物(?)と向き合った。

167 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/06 18:00 ID:rlZJO1P3
「ギギギ・・・。」
そこにはジャハルと装備も外見も全く一緒なジャハルがいた。
しかし、以前のスフィンクス前で戦った己の幻影とは違う。
皮膚はなく体自体はまるで機械人形・・・
「そうか、これがハンギョの言っていたB.O.Tか。」
「我輩ハ只ノBOTデハナイ!BOTチガウ、BOTチガウ!!」
「我輩ハRO−BOT!又ノ名ヲジャハル!!」
にしてはかなり馬鹿げた仕様だとジャハルは思った。
「スクラップにしてやろう。さぁ来い!」
「化学ノ力ヲ甘ク見ルナッ!!」
ロボジャハルはガシガシと動きながら突撃してくる。
「む、なかなか速い・・・!」
ジャハルは攻撃を受け流すとロボジャハルの胴体に剣を刺す。
「どうだ?これで終わりだ!」

168 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/06 18:01 ID:rlZJO1P3
しかしロボジャハルは無機音でカカカと笑う。
「オリジナルジャハル、ヌルポ!ヌルポ!!」
「がっ・・・!こいつめ!!」
ジャハルはそのまま剣の柄に力を込めバッサリと斬り捨てる。
筈だったのだが・・・
「なんだ・・・コイツ?」
ロボジャハルの上半身は空中に浮き、下半身はピンピンしているように見える。
「バーカバーカ。オマエノ母チャンデベーソ!」
「・・・ただの機械人形じゃないな?」
「我輩ハ、スーパーエクセレントゴージャスジャハルアルティメット型S型プロトタイプナノダ!」
「どこに突っ込むべきなのか・・・何しろ俺の真似をするとは気分が悪いな。」
「このBOTめ!」
「BOTチガウ、BOTチガウ!」
エンジンを噴出させてロボジャハルは空中から剣を突き立て襲い掛かる。
「俺は旅路の中強くなったんだ。お前のようなふざけた人形に『努力』ってもんを教えてやる!」


169 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/12/06 23:54 ID:ZPOsCH7A
「そんな一直線に向かってくるとはな」
ジャハルはゆっくりと剣を持つ手を下げる。
「所詮ただの機械人形か」
「チネ!!」
ロボジャハルが剣を突き出す。
剣先がジャハルに触れるその一瞬前―
「死ぬのはお前だ」
超高速で繰り出されたジャハルの剣が、ロボジャハルを剣もろとも頭から両断した。
「クロス・オートカウンター!!」
間髪いれず横薙ぎにする。
ロボジャハルの上半身は綺麗に4等分にされ、地に転がった。
「バ・・・カ・・ナ・・・我輩ハ・・・ハイパーグレートビュー・・・ティフ・・・・・・ル・・」
「・・・名前変わってるぞお前・・・」
ジャハルは呆れたように呟いた。
「しかしなぜ俺の偽物が・・・しかも似ても似つかん・・・ブツブツ・・・」

ドォン・・・!!
「む?」
突如音のした方を見れば、ゲフェンから爆発音と共に火の手が上がっていた。

170 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/07 13:25 ID:oXKmAuMm
「カカカ・・・吾輩ノ制御プログラムガ停止スル前二ゲフェン二仕掛ケタ爆弾ガ始動スルヨウニナッテイタノダ!」
「何?」
「爆弾ハ5個、常人デハ火ノ手ヲ止メラレル訳ガナイ!」
「こしゃくな・・・。」
「セイゼイアガイテミセロ!ヌエェホッホッホホホ!!」
「お前が停止する前に聞きたいんだが誰の手先だ?闇夜の暗殺者か??」
「誰ガ貴様ナンカニリーバス様カラノテスト用ノ刺客ト教エテヤルカボケェ!」
「十分だ。」
ジャハルはロボジャハルの頭に剣を突き刺し完全停止させる。

「待ってろよ・・・みんな!」

171 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/07 13:36 ID:oXKmAuMm
一方、火の手があがるゲフェンの街でフレイヤは消火作業を手伝っていた・・・のだが
男性のセージがフレイヤに向かって叫ぶ。
「ウィザードさん!デリュージで水の環境を作りました!!ウォーターポールを!」
しかしフレイヤは詠唱できない。いや、怯えていたのだ。燃え盛る炎に。あの時の光景に。

兄が自らの炎で焼け爛れていく姿。その中で信じれらないように笑顔を見せたあの兄の姿。
首都での兄との再会はフレイヤの炎の魔法の詠唱を遮る一つのトラウマになっていた。
「私・・・私・・・」
火柱と爆炎の中からは兄の姿が薄っすらと見える。
カタコンベにガリィを救出しに行った時も念属性魔法しか撃てなかった。
セージがフレイヤに声をかける。
「どうしたんですか?!」
「炎が・・・」
「いやあぁぁぁぁぁっ!」
フレイヤは頭を抱えて崩れ落ちる。
「炎なんて・・・もう見たくない・・・」

172 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/07 13:46 ID:oXKmAuMm
僕は頭を抱え込んで座っているフレイヤさんを見つける。
「フレイヤさん!」
「うぅ・・・。」
僕は今の状況からするべき事を考えた。
「セージさん!僕の武器に水属性の付与を!!」
「ああ、分かった!」
ガリィとレイドも宿舎から出てくる。
「私も!!」
「自分もであります!」
僕の短剣、ガリィの剣、レイドの両手剣に水属性が付与される。
僕は火柱を短剣で叩き斬る。
フシュゥという音を立てて火柱は勢いを失い消えていく。
消火作業の中、僕は考えた。
爆弾テロの犯人はともかく。
何故フレイヤさんは怯えているのだろうか?
水魔法を何故撃たないんだ??
周りの人も集まり始め救出作業、消火作業も勢いに乗り無事火の手は収まった。
そんな中、周りの人達のひそひそ話が僕の耳に飛び込んでくる。
「爆弾を・・・設置したの・・・ジャハル・・・って」
「ほら?・・・あの2階に・・・いた・・・」
「あのウィザードと一緒に・・・いた騎士?」
ひそひそ話をしている人が蔑むような目で崩れ落ちているフレイヤさんを睨む。

173 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/12/07 18:22 ID:ic0NoWeX
「この女が犯人だ!」
誰かが叫んだのを皮切りにあっという間に「そうだそうだ!」と声が広まる。
「わ・・・私・・・?」
フレイヤさんは戸惑った様子であたりを見回す。
まずい、周りが殺気立ってる・・・。
「違います!誤解で・・
「捕まえろ!」
何人かがいっせいにこっちに向かって来る・・・!
「アブラカタブラ!!」
消化活動を手伝っていたセージさんが突如叫んだ。
その途端、向かってきた人達の顔がオークに変化した。
彼らは慌てふためいて、こっちに来るどころじゃなくなってしまっていた。
「セージさん?」
「いくら憲兵がいなくて治安が悪くなってるといっても・・・こういうのは好きじゃない。」
「君たちが犯人じゃないって信じてるよ。」
「あ、ありがとうございます・・・フレイヤさん、逃げよう」
まともに立てなくなっているフレイヤさんをガリィと2人で支えて、その場から急いで離れた。

174 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/12/07 18:25 ID:ic0NoWeX
宿につくとエミリアさん達が飛び出してきた。
とりあえずフレイヤさんを宿に入れて匿うと、ルナが訊いてきた。
「何があった?」
「フレイヤさんが爆弾魔ってことになっちゃってる・・・」
「(;゚д゚)ハァ?なんですって!?」
「とりあえず逃げてきたんだけど・・・」
「馬鹿!」
ルナの叱責が飛ぶ。
「誤解は解いておかないと、いつまでもフレイヤさんが犯人扱いになるのよ?」
「でもその場にいたら危険そうだったし・・・」
「うーん・・・と、とりあえず疑いを晴らさないと」
これといって案が浮かばずおろおろする僕達。
しばらく何か考えていたエミリアさんが口を開いた。
「ルナ、お前変装が得意だったわよね?」
「?・・・え、まあ・・・」
「ちょっと来てくれ」
言うなりエミリアさんはルナの手を引いて猛ダッシュで宿に入っていった。
一体・・・?

175 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/12/07 18:28 ID:ic0NoWeX
「これを着て!」
エミリアがルナに投げたのは自分の憲兵服。ついでにどこから取り出したのかシルクハットも投げつけた。
「・・・は?」
「怪盗アニバーサリー・・・近頃連続窃盗事件をおこしてるこそ泥よ。」
「はぁ・・・」
「特徴を説明するわ。うまく化けて、かく乱して頂戴。
 今ゲフェンには憲兵がいないから、私たちで何とかしないと」
「あ・・・ああ、そういうことね。任せなさい」
「・・・殺しはするなよ?」
「しないわよ!」
しばらく睨み合っていた2人の口元から、ふふ・・と笑みが零れた。
「じゃあ説明するわ。着替えながら聞いて」

176 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/08 17:13 ID:eerMd52j
「なるほど・・・しかし。」
ルナは困惑の表情を見せる。
「奴に変装するというのは気が引けるな・・・。」
「とはいえ、この騒動を収めて怪盗アニバーサリーの仕業と民衆に納得させるには」
「・・・彼女の変装しかない。というか効果抜群だしねぇ。」
「仕方無いわね・・・。」
「ルナはエミリアの言った人物を頭に思い描き、変装するもののイメージを膨らませる。」

「・・・。」


 彡  ミ
 ( ゚д゚ )      n
 ̄ \/ \    ( E)
フ  kaya ) /ヽ_//
    /  \_/

「・・・。」

177 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/08 17:21 ID:eerMd52j
「ち、ちょっと考えさせて頂戴。」
ルナの顔色が悪くなる。
「無理言って悪いのだが、これも人助けだと思ってね。
何しろアンダーソン様の愛人ともなれば・・・」

「オークレディに化けた方がまだマシだわ・・・。」
「察してね、ヒメ。」
苦笑しながらエミリアはヒメに話し掛ける。
「ルナにこういう事お願いするのはこれっきりにして頂戴。
あの飛びっきりブスでブスの中のブスの・・・(略)・・・のkayaに化けるなんてルナが可哀想ですわ!」
ルナを抱きながらヒメが口を尖らせてエミリアに抗議する。
「ヒメ、言い過ぎだから。」
ルナは顔を真っ青にして諦めの表情になった。


178 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/12/08 23:42 ID:JF8SszXO
「とにかくっ!ルナをそんなモノに化けさせるなんて却下ですわ却下!!ヽ(`Д´)ノ」
「・・・か、kayaさんを『そんなモノ』扱いだなんて・・・赤エモものですよ・・・(汗」
「し、仕方ないじゃないヒメ、ね?・・・へ、変装するからその化粧品貸して・・・_| ̄|○」
「いーやーよ!却下するまで絶対貸しませんわ!!」
ヒメはガッシリと自分の化粧ポーチを抱きしめて離さない。
「エミリアさん!!時間ないんだからとっとと
 アミバ様だかアニバースリーだかの特徴を教えなさい!!」
「・・・分かりましたよ・・・それから、アニバーサリー、です」
噛み付くようなヒメの訴えに、諦めたように溜息をつくエミリア。

179 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/12/08 23:46 ID:JF8SszXO
「あの女どこいきやがった・・!」
「こっちの方に逃げたらしいぞ!!」
フレイヤを犯人と勘違いした民衆が街中を駈けずり回っていた。
と、その時
「爆弾しかけたのは闇夜の暗殺者やで〜!!」
ゲフェンの中央に突如奇妙な格好をした女が現れた。
「け、憲兵・・?」
突然のことに戸惑う民衆。
「んな無能連中と一緒にしてもろうたら困るわ〜」
白い憲兵服にシルクハットをつけ片眼鏡をかけた女は、ちっちっちと指を振る。

180 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/12/08 23:47 ID:JF8SszXO
「うちは怪盗アニバーサリーちゃんやでぇ♪せっかくだからどさくさにまぎれてゲフェン中のお宝を頂きにきたで〜!!」
「どさくさってなんだ!!」
「ま、お前らもうちにお金お宝貢いでや〜♪」
言うなり大量に盗蟲を召喚するアニバーサリー。
「ぎゃあああああなんだゴキブリがぁあああ!!」
「ほなさいなら〜」
アニバーサリーは猛然と逃げ出した。

テレポートで逃げては、現れた先で同じ事を繰り返すアニバーサリー。もといルナ。
ゴキブリ大量発生でゲフェンの街は大混乱だ。
(しかし・・・私のキャラじゃないわよこれ・・・)
(まあ闇夜の暗殺者の名はゲフェンじゃ知れ渡ってるし、すぐあいつらのせいって事になるでしょ)

181 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/09 13:52 ID:rh2F2Exa
「待て。」
アニバーサリーの格好をしたルナは一人の憲兵服の男が声をかける。
尾行などもとても警戒していた筈だ。しかしルナは自分の背後をあっさりと憲兵風情に取られたのが信じられない。
この男にはただならぬ雰囲気を感じる。
それでもルナはアニバーサリーの雰囲気を消さずに努めた。
「あ、アンタ誰や?」
「惚けるな。」
「何や、失礼なやっちゃなぁ〜。」
「盗蟲の召還はどうやったかが知らんが、こざかしい事を。」
「こざかかしいとか分からんけどうちはこの辺でおいとまするで〜♪」
憲兵の男はフフッと笑う。
「逃げられると思っているのか?
闇夜の暗殺者 元隠密精鋭部隊隊長ルナよ。」
「!!」
男が何やら呟くとルナの憲兵の衣装がうっすら消えていく。
ルナの普段のアサシンの衣装が露になった。
「お前…ただの憲兵じゃないな?」
「紹介が遅れたな。
私は執行機関総合取締役のモリガン・シータ。」
「アンダーソン様の次にお強いお方なんですよぉ〜♪」
突如地面から声が聞こえ、憲兵衣装の眼鏡をかけた女の子が姿を現す。

182 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/09 13:54 ID:rh2F2Exa
「こいつは橘紀菜。こう見えてもさっき本物のアニバーサリーを捕まえている。」
「へへ〜、そういう事です。」
「しかし驚いたな。貴様あろう者がこんなおちゃらけた芝居を演じるとはな。」
「・・・。」
「誰の依頼だ?ヤーウェか??それとも他に仲間でもいるのか?」
ルナの脳裏に皆の顔が浮かんだ。
「・・・答える必要は無い。」
「私は尋問は嫌いでね。」
モリガンはグローブをはずし、指をコキコキ鳴らす。
「吐かせる方専門なんだよ。」
ルナは構えた。こいつからは逃げられそうもない。
せめて…相手を戦闘不能にして身を隠す事ができれば・・・
モリガンの掌が地面の方に向く。
「女狐よ、ぬかったな?」
突然ルナの体が重くなる。まるで50kgの鎖が手足胴体につながれたかのように・・・
クスクスとその光景を見ていた紀菜が何が起きたのか理解できないルナに説明する。

183 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/09 13:55 ID:rh2F2Exa
「モリガン様は、重力と引力を操る能力があるんですよ〜♪
あなたみたいな悪い人はそのまま押し潰されて死んじゃえばいいんですっ!」
「っく…」
「紀菜、殺したら何も話が聞きだせんだろ?」
モリガンはそう言いながらも更に手に念力を加える。
ルナの肉体が骨がミシミシと音を立てる。
「ほう、まだ吐く気になれんか。話したらヤーウェにでも殺されるのか?
まぁいい。じわじわと苦痛に体を蝕まれゆくがいい…。」
「こんなんじゃぬるいですよぉ…もう私見るに堪えかねません〜!」
プンプンと口を尖らせ紀菜は近くのコンクリートの欠片を宙に浮かせる。
「サイコキネシス…?」
ルナは苦悶の表情ながらに相手の能力を分析する。
「紀菜、殺さない程度に当てるんだ。」
「は〜い。」
紀菜はコンクリートの破片ををルナに目掛けて投げつける。
破片がルナの体に突き刺さる。
「くぁっっ!!」

184 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/09 13:57 ID:rh2F2Exa
「あははっ、ヒットしましたねぇ〜♪」
「…ん?紀菜、本部から耳打ちだ。」
モリガンは執行機関からの耳打ちをキャッチした。
「紀菜、急用ができた。」
「ええっ?」
「重圧は解除するが手負いのコイツならお前でも制御可能だろう。」
「ですねぇ〜。」
「長期の任務になりそうだ。紀菜、ルナの尋問は任せたぞ。
身の危険を感じたら殺してもいい。」
「紀菜、すぐにでも殺したいんですけどぉ〜。」
「落ち着け、数十分後にまた連絡する。生かしておけよ?」
モリガンは目にも留まらぬ速さで姿を風と共に消す。
「・・・くっ・・・」
今までの下っ端の憲兵とは格が違い過ぎる。これが滅多に姿を見せない執行機関の上層部・・・。
そして執行機関2番目の男と・・・謎の女・・・。
「さ〜て、どうしたものですかねぇ?」
紀菜はじーっと動けなく倒れているルナを観察する。

185 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/09 18:03 ID:JCGTob9V
「まぁ、とりあえずご連絡があるまで石でも当ててましょ〜か♪」
「く・・・」
(ヤバい・・・かな)
覚悟を、決める
「ごぉ〜♪」
笑顔とは対称的な、ドス黒い感情
石の破片が、大気を切り裂いて飛来する
その数は、あまりに多く、どうしようもなく思えた。
思えたのだが・・・



「・・・奥義、八つ。」

ズガガガガガガッ!

186 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/09 19:13 ID:KxoDOyEU
突然目の前に飛び込んで来た影が剣を、
振るう振るう振るう。
サイコキネシスで加速された石が粉々に、
砕ける砕ける砕ける。塵になって風になる。

「な…っ!?わ、わわわわ、私の石が!」
「ふむ、美女が二人揃って穏やかでないですな」
「…レイド?」

187 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/09 19:20 ID:KxoDOyEU
「大事ないでありますか、ルナ殿。」
レイドが私の方に視線を向けた。ダメージはひどいけど死ぬほどではない。
「何とか大丈夫よ。ありがとう」
言いながら応急手当を施す。
「しかしこの状況はどうしたことでありますか。一体何故――」
言いかけたところで石が幾つか飛んできた。
「ちょ、ちょ、ちょっとぉ!私を無視しないで下さいよぉ!」
が、先程の威力は無く、ゆっくりアーチを描いてこちらに向かってくる。

188 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/09 19:23 ID:KxoDOyEU
レイドが全て剣で叩き落として口を開く。
「もちろん憲兵殿にも聞きたいことが―――」
「あ、あ、あ、貴方っ!結界張ったのに何で入って来るんですかっ!」
また割り込まれた。どうやらこの憲兵はひどく興奮しているらしい。

「結界?そんなものありましたかな?」
「あー、レイドは見ての通り…」
「だ、大体ペット改造を受けていないモンスターが街に降りてくるなんて反則です!措置ですよぅ!措置!措置!
 私の石も壊しちゃうし!あー何で壊れちゃうの私の石ー!私の石は金だらいより硬いのに、私の石は」
「あ、あの憲兵殿?」
「だって、私は憲兵になったときから私の石は早くて固くて、私のっ私の意思は重くて硬いのに」
…何だかやばい雰囲気を感じる。


189 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/12/09 23:22 ID:472Wlxri
「よよよくも・・・っ!措置っ!措置ですよぅ!!措置ぃ!!」
紀菜のヒステリックな叫びとともに再び石が浮かび上がる。
先程のものとは比べ物にならないほどの圧倒的な量である。
「「なっ!?」」
さすがにこれはまずい。ルナとレイドに緊張が走る。
「わわ私の石より硬くて早いなんて・・・だめだめだめもういい!殺しちゃおう!うん!!」
容赦なく大量の石が向かってきた。
「うおっ!」
「くっ!!」
落としきれずに何発も被弾する。

190 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/12/09 23:24 ID:472Wlxri
「い、いいんです!!死んじゃえ!あははは!」
「・・・あ、あの憲兵はなんなんでありますか・・・」
「・・・わからない・・わよ・・・」
ルナは突き刺さった石を力任せに抜く。傷口から血が滴り手を汚していく。
「・・・あ・・・」
自分の体から流れ出る、血。
「血が・・・」
「ルナ殿・・?」
体の奥からなにか得体の知れない感覚が強烈に湧き出てくる。
「血が・・・欲しい・・・血・・・」
ルナの中で意識の糸がぷつりと途切れた。
「血をっ!!」
ありえないスピードで憲兵の目の前まで詰め寄ると、その首に一気に噛み付く。
「・・・・・・・・・ほへ・・・?」
何が起こったのが分からないといった表情の紀菜。

191 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/12/10 13:05 ID:2MmFUH/g
我に返った紀菜が叫び声を上げた。
「きゃああああ!離れろっ!!いやぁ〜!!」
どんなに暴れてもルナは喰い付いたまま離れない。
「このぉ〜!!」
「!?」
紀菜は念力で思いきりルナを吹き飛ばした。
勢いよく空中に放り出されながらもルナは華麗にバランスをとり着地する。
「ル、ルナ殿・・・」
「血が・・・ない?あの女・・・?」
レイドの声も耳に入っていないのか、驚いたように一人呟く。
紀菜の首からは一滴の血も流れていない。噛み付いた跡がただぽっかりと穴をあけていた。
「・・あう、あうあう・・・ダメですぅ・・・こんなダメージで?実体・・保てませ・・・」
紀菜の体が突如歪み始めた。あちこちが壊れたテレビのように一瞬ぶれては、元に戻る。
その頻度が徐々に増え始め、紀菜の体が薄らいでいく。
「モリガン様ぁ〜・・・紀菜・・・失敗・・」
その姿が消える寸前、紀菜はルナをキッと睨みつけた。
「お、覚えてなさいよぉ〜次会ったらすぐ殺しちゃうんですからぁ!」
そう言い捨て紀菜は消えていった。
「・・・変な憲兵殿でしたな・・?」
「・・・。」

192 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/12/10 13:06 ID:2MmFUH/g
「あいつ・・・モリガンが来る前にここを離れましょう。・・・レイド」
「何でありますかな?」
「先に帰ってて。私はまだ追われてる・・・頃合を見て合流するわ。」
「わ、わかりましたであります。お気をつけて!」
ガッシャガッシャと音を立ててレイドは宿舎の方向へ戻っていった。
同時にルナも姿を消して移動を始めた。夜の闇に気配ごと紛れる。
(あれは・・・一体なんだったの・・・)
体がひとりでに動いた。先程の自分の行動が信じられなかった。
なにげなく傷口に触れて驚く。
もう傷は塞がりはじめ、痛みは全くなくなっていた。
(私は・・・一体・・・)
突然恐怖が襲い掛かる。
(怖い・・・助けて・・・ヒメ・・ケイオス・・)

193 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/10 13:42 ID:63lp+PQw
「ふぅ〜、危なかったですよ〜。」
テレポートした紀菜はゲフェンの路地裏に着いた。
彼女の手が首筋の歯の跡を撫でると傷が消える。
「あの女、今度見付けたらぜぇぇたい殺してやるんだから〜!」
紀菜は頬を膨らませてゲフェンの街を去ろうとする。
「憲兵、待たれよ。」
「はいっ!何ですかぁ?」
紀菜の怒った表情はすぐにいつものサービス笑顔に戻る。
「俺はマンク、さっきの一部始終を見ていた騎士だ。」
マンクの口調はいつものおちゃらけたものではなく、クルセイダーのマンクのような重みのある声だった。
「え〜とぉ、だから何ですか?」
「さっきの女アサシンは俺の仲間だ・・・と言ったらどうする?」
「・・・ふ〜ん。」
紀菜はクスッと笑うと指をパチリと鳴らし始めた。
「それじゃあ措置適用されちゃってもいいんですねぇ?」
「フフ・・・そう焦るなよ。俺はお前に御用になる気もなければ、逃げる気もないし、戦う訳でもない。」
「ほぇ?じゃあ何なんですかー!!」
口を尖らす紀菜。

194 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/10 13:43 ID:63lp+PQw
「取引だ。」
マンクはずっしりとした重さのアタッシュケースを紀菜に渡す。
「これ何ですかぁ?」
「中身を見てみれば分かるさ。」
紀菜がそのケースを開けると中には大量の札束が入っていた。
「・・・。」
札束を見つめ黙る紀菜にマンクは言葉をかける。
「その金で今後ルナには手を出さないと約束して欲しい。おk?」
「・・・・・・ひぃ、ふぅ、みぃ・・・・・・じゅうよん。」
「おkkkkでっす!というかグッジョブですよ〜♪」
紀菜はグッジョブサインを出すと、自分のメモ帳にあるルナの文字を消した。
「これでルナさんは執行機関の指名手配犯から除外されますぅ〜。」
「おkkkkkkwwwwwww」
緊張の糸がほぐれ、2人ともいつものおちゃらけた口調に戻る。

195 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/10 13:43 ID:63lp+PQw
「確かに1400,000,000zenyいただきましたっ♪
偽造zenyでもないですし、バッチリです!」
「うはwwwwありwwwwwww」
「そいじゃ紀菜は帰りますねぇ〜♪
あと、ルナさんですけどあんま民間人に顔見せさせるのはまずいと思いますよ〜。」
「ん?」
「色々とありますし・・・そいじゃ紀菜は帰りますぅ〜。」
「おつwwwwwww」
マンクは陽気に歌を歌いながらスキップする、紀菜の姿を見送る。

「おっきゃくさまー♪
おカネを払えばおっきゃくさまー
BOTだろーがおっきゃくさまー♪」

マンクは呆れてその歌を聞いていた。
「無理wwwwwww」

196 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/11 19:11 ID:eAGEU6J5
マンクはルナに耳打ちを始めた。
(ルナ、たぶんこれでもうルナは大丈夫w)
(おkですわね。)
(憲兵のお偉いさんだから大丈夫だと思うしwwwwww)
(w)
(でも何か妙だったなwww)
(え?)
(ルナに何か色々あるとか言ってたけど・・・)
(そうですか・・・。)
(ヒメ?何か心当たりある??)
(何か光を・・・太陽の光を極端に嫌がってる気がするんですけど)
(気のせいかしら?)
(昼間は顔見せるのは危ないと察してじゃないかな?www)
(そういう事ならいいんですけど・・・)
(ところでマンク、幾らほど憲兵さんにお金渡しましたの?)
(1400,000,000zenywwwww)
(あら、それだけの額で大丈夫でしたの?)
(安いもんだよねw)
(ですわね♪)
(世の中って狭いwwwwwwwwwwww)
(^^;)

197 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/11 19:20 ID:eAGEU6J5
一方、その光景を見ていた影が3つ。
影はみるみるうちに形を形成してゆき、黒装束の忍者となる。

「乱太郎、今の光景見たでござるか?」
「ああ、見たでござるよ新兵衛。」
「斬丸の目から判断すればあの紀菜とか言うGM、データに無いぞ?」
「新参者でござろうか?」
「まぁ我等の役目はケイオス達やらの情報収集だけでござろう。」
「そうでござるな。」
「拙者は特に脅威は感じないのであるが・・・まぁツァバト様に報告するでござるよ。」
「ツァバト様は今モロクでござったな?」
「うむ。」
「ファラオの復活準備に取り掛かるらしいでござる。」
「まぁ良い、先を急ごうじゃないか。」
「承知。」

「忍!」

3人の忍者は姿を闇夜の中に消した。


198 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/12 07:42 ID:PMwZbkKr
保守

199 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/12 19:22 ID:oLHE7hrs
「ケイオス、こっちだ!」
ランディさんが茂みから僕を手招く。
「はい!」
「ぬかるなよっ、これは『戦い』だ!」
ジャハルさんは顔を引き締める。
「騎士とは戦地に赴き戦地で果てる事にありwwwwwwwww」
マンクさんも逆毛語を使いながらも表情は真剣そのものだ。
「俺は・・・見届けてやるぜぇぇぇ!」
久々の登場のストロンガスもアドレナリンが噴出している。
闇夜の中、僕らはある「偉業」を成し遂げようとしていた。
誰にも見付からないように茂みの中を盗蟲より速く、気配を殺し移動する。
ゲフェンの件から一週間、闇夜の暗殺者は落ち着いたままだ。
僕らはその間に強くなり、そしてこの日の為に綿密に計画を進めてきた。

「ここだ。」
ランディさんがゴクリと唾を飲む。

200 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/12 19:30 ID:oLHE7hrs
「みwなwぎwっwてw来たwwww」
「正念場だな。」

僕らは宿舎の裏のところまでたどり着くと、1階のとある窓の前に到着する。
その窓からは湯気がぽわ〜んと出ていた。
「ここで間違いないですね。」
「ああ、間違いないぜ!」
「ストロンガス、声が大きいぞ?」
「す、すまん・・・。」
「修正よろwwww」

その窓の中からは数人の女性の声が聞こえる。
影も少しこの距離からならチラホラ見える。
僕は目を閉じ、宿舎の浴場に誰がいるのか精神を研ぎ澄まし耳を澄ませる。

 分 析 開 始 


201 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/12 19:31 ID:oLHE7hrs
(ヒメさん、フレイヤさんどうしてそんなに大きいんですか・・・?)
ガリィの声だ。
(一次職時代、牛乳も結構飲みましたからねぇ〜、ねぇルナ?)
(そうね・・・懐かしいな〜。ってちょっとヒメ?触らないでって!!)
ヒメさんとルナさんの声のようだ。
(私は普通にこんぐらいの大きさだったかな?)
この声はフレイヤさんで間違いないだろう。
(KIMUCHIを食べれば何でも大きくなるわよ?ガリィちゃん♪)
この声は・・・つかKIMUCHI話するのはエミリアさんだろう。
(ヤダぁ〜、枝毛が飛び出てる〜。超サイアクだし!)
喋り方からしてミントさんだ。


「分析完了です。全員います。」
僕はランディさんに告げる。

202 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/12 19:36 ID:oLHE7hrs
「あとは・・・接近するだけだな。」
ジャハルさんがチラリとマンクさんの方を見る。
「おkwwwwwwwwwwwwww」
マンクさんは袋から人数分のマントを取り出す。
「+9ガードマント5人分wwwwww」
「すげぇ!」
「凄いんだけどさ・・・フリルドラ挿しで+9精錬って意味あんのかよ・・・。」
「おkおkwww」
「まぁ何はともあれこれで近付ける訳だが・・・。」
「あ、僕はトンネルドライブありますんで結構です。」

僕を除くみんなはガードマントを着用すると壁づたいから姿を消し移動する・・・。

203 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/14 14:02 ID:LUAFFLz8
保守

204 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/14 17:27 ID:h88e6cxW
保守

205 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/14 19:36 ID:OdJaqQ4M
息を殺してターゲットに近づく5人の男、というより獣たち。
そしてターゲットまでわずか3b。獣たちは興奮を隠せない。
「うはwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
ふだんより多くの逆毛語を出すマンクさん。
ストロンガスさんは興奮しすぎたためか鼻を押さえている。
ジャハルさんは釘付け。まばたき一つしない。
「畜生!湯気が邪魔でよく見えねぇ!」
憤るランディさん。こういう時だけは真剣だ。
とその時、湯気が晴れてきた。
「おおおおぉおおおおぉおおお!」
「おkwwwwwwwwwwwwwww」
と同時にいきなり照明が切れて辺り一面暗闇につつまれた。

206 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/14 19:49 ID:OdJaqQ4M
「あら、停電かしら?」
「照明が切れましたね・・・」
冷静な女性陣。
「ぬあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「うはwwwwwwwwおしいwwwwwwwww」
動揺を隠せない男性陣。
ランディさんが涙目になってるのが想像できる。
「困りましたね・・・」
「こう暗くては危ないわねぇ・・・」
「ちょっと〜、枝毛見失っちゃったじゃないの!」
「そうねぇ・・・あ、ヒメ。あなたにはアレがあったわよね?」
「アレ?ああ、わかりましたわ。ちょっと待ってくださる?」
アレ?アレとは一体なんだろうか・・・
「はっ!やべぇ!急いでずらかれ!」
ランディさんがみんなに耳打ちする。僕はイマイチ何がやばいのかピンとこなかった。
次の瞬間光の玉が辺りを照らした・・・

207 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/14 20:15 ID:OdJaqQ4M
「ルアフ!」
光の玉を出し、詠唱者の周りを浮遊して辺りを照らしてハイディング状態の対象を発見するスキルである。
次々と姿を現す5匹の獣。
「インディミティト!」
僕はその場から離脱することにした。
後ろでは矢と火柱と断末魔が飛び交う。
みなさん、なむ。

街外れの教会裏まで飛んできた。ここまで来れば安心だろう。おそらく顔も見られていないハズ・・・だったのだが
「ケイオス・・・?」
聞き慣れた落ち着く声。そういえば誰だか確認せずにインディミティトしたんだっけ。
誰だろうと後ろを振り向いた瞬間飛んできた素手バッシュLv10。キリモミ回転しながら吹き飛ぶ僕。
壁に激突して薄れゆく意識の中見たものは生まれたままの姿で顔を真っ赤にし、こちらへ突進してくるガリィだった。
「このバカァ〜〜〜〜〜〜〜!」
テンプルにバッシュがクリーンヒットし、僕の視界はそこでブラックアウトした。

208 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/12/14 23:43 ID:MibxRJkp
黒コゲで全身に矢が刺さり毒状態でフローラに頭を噛まれながら蔓でがんじがらめに縛られた男4人。
着替えた女性陣が周りを取り囲み、怒りのオーラをまとわりつかせていた。

「ダーリン、いつか言いましたわよね♪私達はいつまでも清い関係でいましょうって^^」
「・・・う、うはwwwwwwwwヒメ、ごめwwwwww;;;;;;;;;;;」
「無理^^^^^^^^^^^^;;;;;;;;」
ヒメは笑顔でアイアンドライバーを取り出した。
「・・・・うは;;;;;;」

隣でぐちゃぐちゃの肉塊にされているマンクを見て、ランディが青い顔でエミリアに懇願する。
「ごめんなさいっエミリアちゃんっ!!ほんっとごめんなさいっ!!」
「ごめんで済んだら憲兵いりませんよ?」
私がいながらいつもいつも浮気するなんて死ね死ね憲兵バッシュ!憲兵バッシュ!と
日頃の鬱憤もこめてエミリアはランディをフクロにする。

209 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/12/14 23:44 ID:MibxRJkp
「サイテー!!このキモマッチョ!!!」
「王宮お抱えBSが聞いて呆れるわね!!」
「あーれー!!」
その隣でストロンガスが弁明する間もなくで女2名にたこ殴りにあっていた。
可哀相にもイグドラシルの葉で何度もリザキルされている。

それを見たジャハルは縋るような視線をフレイヤに向けた。
「フレイy」
「死ね」
簡潔に殺されるジャハル。

「いやはや、男子たる者の風上にも置けませんな」
「そうでやんすねぇ」
(参加しなくてよかった;)と思いつつ、言いたい放題のモンスター達。

210 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/12/14 23:46 ID:MibxRJkp
チュンチュン―
朝の空気が清清しい。
小鳥が僕の頭の上に止まる。
・・・そして糞を落として去って行った。
一週間たっても駆除しきれない盗蟲がカサカサと僕の上を通り過ぎていく。
ざわざわと人の声が聞こえはじめる。
服をガリィに奪われ(それを着て帰ったんだろう・・・)
ブリーフ一丁で倒れ伏したままの僕はなんとも滑稽な姿なんだろう。
・・・人生最大の恥だ・・・

みんなはどうしてるかな・・・(´-`)まあ想像つくけど・・・
今日は長くなりそうだなぁ・・・ハハハ・・・

211 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/15 19:30 ID:Syei+FUO
僕は朝っぱらから部屋に戻ってきた。ガリィはいないか。
トンネルドライブで移動してここまで来たんだから随分と疲れた。
隣の部屋ではマンクさんとヒメさんのいちゃいちゃした声が聞こえる。何か鬱だ。
もう仲直りしてそんな事してるんですか貴方達。おめでたいですね。
「狂気のポーション使いますとやっぱ凄いですわね><」
「www」
そんな会話を聞きたくないので僕は耳栓を装着した。
僕は、ゴミ箱に捨てられていた衣装を手に取り着替える。武器防具も装備する。
「もう何かさ…」
窓を開け放ち空気の入れ替えをして景色を見つめる。
商人の人達が露店の準備を始めていた。
「どうしたもんかねぇ・・・。」
そんな僕の元に一羽の白い鳩が舞い降りる。
何だ、僕を馬鹿にでもしに来たのか?
というかただの鳩じゃないっぽいな。
足には何やら手紙を付けてる。
伝書鳩だと察した僕は鳩の足に括りつけられていた手紙を開いて読んでみる。
「お?」

212 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/15 20:02 ID:Syei+FUO
差出人はサリエルさんであった。
「ん〜と何々?短剣を使うにあたって揃えたい武器。」

・オリデオコンx4 鋼鉄x60 ジルコンx1 で属性ダマスカス。
・スケルワーカーCの3枚挿し+7ぐらいのグラディウス。

そういえば以前サリエルさんに短剣を扱う職としてはどんな武器が必要か聞いた事があった。
その時の事覚えててくれたんだろうか?非常に感謝だ。
続きを読む。

『ケイオスもたぶん強くなってると思うからミョルニール廃坑で、強い武器を作る材料集めしてみたらどうだろう。
オリデオコン原石、鋼鉄、スケルワーカーカードを手に入れよう。
解毒を怠らず、イビルドルイドに遭遇したら火スティレットが望ましい。というか弓バックスタブが一番。』

簡潔な内容だったが意外と細かく説明してくれている。
どうやらここでガリィの使いそうな属性フランベルジェの材料もある程度集められるし…。

213 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/15 20:03 ID:Syei+FUO
「よし!僕だって強くなったんだ。
力試しも兼ねて廃坑に行ってみよう!!」
そう決心して手紙の最後の方を読む。
『こっち耳打ち通じないみたい。
猿人みたいなのがいる森に迷い込んだってマンク達に伝えておいて。』
どこの事なんだろう…まぁ、僕には分かる範囲ではないのであろうが。
サリエルさんのアドバイスを元に僕は自分の武器の為の材料、そしてガリィに属性武器を作ってやるという事も目標にして廃坑に行く決心をした。
「こいつをクリスマスプレゼントにすれば…ってもっと女の子っぽいのがいいのかな?」
そんな独り言を言いながらも僕は部屋の扉を開け放つ。

214 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/15 20:04 ID:Syei+FUO
すると何か踏ん付けた。
雑巾?・・・にしちゃあ弾力があるよなぁ。
「俺だ・・・ケイオス・・・」
「・・・ス、ストロンガスさん!?」
少し太いボロ雑巾と言っても過言でないようなストロンガスさんが僕の足元にいた。
「話の内容は大体察した。」
「は、はぁ?」
「廃坑に行くのなら・・・俺と 組 ま な い か ?」
「な、何で知ってるんですか?!」
「理由は聞かんでくれぃ。」
しかしプロンテラ王宮お抱えの鍛冶屋が何てザマだ。
その首元を食い千切られた後とか見てられない感じです。
「俺を連れてけば・・・たくさん鉱石発見するぜ?」
「まじっすか?」
互いに意見一致する。

僕とストロンガスさんの近接戦闘職の凄く微妙な二人はこうしてミョルニール廃坑に向かう事になった。
勿論、お忍びといった感じでだ。
こうして漢の廃坑での激闘物語が始まろうとしていたのだった。

215 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/15 20:09 ID:wWsIqC1d
RO初心者専用スレッド【6時限目】
ttp://live4.2ch.net/test/read.cgi/ogame2/1069170521/846

(初心者スレより)
癌呆、激しくバカですか?

> 弊社でサービスを行っているネットワークRPG「ラグナロクオンライン」の
> チート「アブラカタブラチート」(ゲームの不正改造プログラム)を公開
> しているおり、このツールは、弊社が権利を有しているゲームプログラムを解析・改竄して、
> 使用者が不正な利益を得る目的で作成されており、これは、
> 著作権法第20条同一性保持権の侵害、
> 第113条第3項第1号、第2号の侵害行為、
> それに係る民法709条不法行為に該当いたします。

【黒衣の騎士団】
ttp://rmt.revery.net

>どこに「チートツールが公開」されてるんでしょうか?


今度は冤罪訴訟を始めるつもりですか?禿さん

216 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/12/16 04:46 ID:5dJRESWw
ゲフェンから歩く事数時間、僕達はミョルニール廃坑へ到着した。
「鉱石が大量にでるのは3Fだ!さあ行くぞケイオス!!」
やたら大量に沸くコウモリに辟易しながら暗く煤けた廃坑内をひたすら歩く。

「っと、またフェンスかぁ」
2F部分はあちこちフェンスで通路が閉鎖されて、軽い迷宮のようになっている。
というか、もうかなりの時間ここで迷っているんですが・・・。
「あーやっぱ蝿もってくりゃよかったわ」
ストロンガスさんの呟きを僕は聞き逃さなかった。
「ストロンガスさん、普段はここ蝿使うんですね・・・?」
「ぎくっ」
いやそこ、効果音を口に出されても。
「お、漢がそんなものを使うんじゃねえ!!!」
「・・・忘れたんですね・・・?」
「・・・。」
「じゃ、僕はテレポートで・・・ぐえっ!!」

217 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/12/16 04:46 ID:5dJRESWw
「ちょーっと待てケイオス!!保護者の俺を置いて行く気か!!」
襟首を思いっきり引っ張られ息が詰まる。
ていうかすいません保護者だったってこと素で忘れてました・・・。
と言うと猛烈に泣かれそうなので口には出さない事にした。
それにストロンガスさんの大声で泣かれると振動で廃坑が潰れかねない・・・気がするし。
「わはははははは!!!たまには横着しないのもいいもんだぞ、うむ!!!」
僕の内心なんか知らないだろうストロンガスさんは、蝿を忘れた失態を誤魔化すように笑う。
そのままようやく3Fに到着するまで僕は引きずられたままだった・・・。

218 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/16 11:17 ID:mHVtc3FR
「すげぇ・・・」
僕とストロンガスさんは炭鉱の3階層に着いた。
そこには結構な人が来ており鉱石集めに勤しんでいた。
又、1階、2階と比べても大量にモンスターが湧き出てくる。
「うし、ケイオス、はりきっていくぜぇ!」
「了解っす!」
僕はワンアームドオーガトゥースを取り出し構えた。
不思議だ。この短剣は僕の力を飛躍させてくれてるようだ。工事帽を被った労働者の生ける屍がコツコツとこちらに向かってくる。
その後ろには紫色の霧の化け物。
ストロンガスさんも新調したツーハンドアックスを持った。
「さていっちょ稼ぐぞ!・・・ってお前ファイアスティレットは使わないのか?」
「いや、こっちの方が強いですし。」
僕はワンアームドオーガトゥースをちらつかせた。
「ふぅむ・・・。」
ストロンガスさんはその短剣を見てこの時何か曇りのある表情をしていた。


219 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/16 11:30 ID:mHVtc3FR
「うぉぉぉぉぉぉぉぉおおお!!」
ザクザクとファイアツーハンドアックスでスケルワーカーを薙ぎ倒して行くストロンガスさん。
しかしストロンガスさんはモンスターの攻撃全部を被弾している。
肉を喰いながら敵の群れを叩き斬るその姿は何とも言い難かった。
肉を斬らせて骨を断つ…なのかな?
「やべぇケイオス!カートの中身の肉が切れたぁ!!」
「知りませんって・・・。」
まぁ、ポーション各種もカートの中に入ってるから大丈夫だろう。
それに比べて僕のこの軽い身のこなし。
「それっ!」
僕は刃を振るう。
ミストは多少手強いがスケルワーカーは数撃で倒れていく。
しかしこんなにスケルワーカー倒してるのに収穫は多少の鉱石とミストCとスケルワーカーから出たリンゴ。
何でスケルワーカーがリンゴを所持しているのかは考えたくないがリンゴはリンゴだ。
事実を受け入れよう。ストロンガスさんはそれしか言わなかった。

220 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/16 11:40 ID:mHVtc3FR
しかし何だかこのオーガトゥース、使えば使うほど攻撃力が上がってる感じがする。
それと妙なのが倒れたスケルワーカーの切り口。いや、正確にはえぐられた後。
短剣で何故こんな事になるのだろうか。まるで喰いちぎられたような・・・。
「まぁ強ければいいし…というか今更サリエルさんの言ってた武器とか不要じゃん?」
僕はわらわらと沸くスケルワーカーを数発で薙ぎ倒していく。
「ケイオスや、ちったぁ休憩したらどうだ?」
ストロンガスさんは煙草に火を付け一服する。
「いえ、全然疲れてませんし何しろ…
僕にはコイツがあるんで。」
「…そうかい。」
ストロンガスさんは煙草をふかしながら僕の顔ではなく、あくまで短剣の方をじっと見つめていた。
あんまりこれが強いから嫉妬でもしてるのか、それとも珍しいから興味があるのかな?
僕は優越感に浸りながら短剣を見る。
「!」
一瞬ギョロっと短剣の刃にオレンジ色の眼が見えたような…いや、僕の見間違いか。
背後から襲い掛かるスケルワーカーを僕は我に返り斬り付ける。
不思議な事にスケルワーカーは胴体がほぼえぐれた状態で倒れた。

221 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/16 11:49 ID:mHVtc3FR
「な…!」
はっきり僕は目撃した。
僕の持っていた刃物・・・ワンアームドオーガトゥースにオレンジ色の眼光、刃におぞましい形をした口が生えている事を。
「う、うわっ!!離れろ!!!」
僕はその短剣を話そうとしたが柄が何故か離れない。
ストロンガスさんはやはりなと言った表情で僕の元に向かってくる。
「ストロンガスさ・・・助け・・・うわっ!!」
僕の意志とは無関係に手が動きストロンガスさんを斬りつけようとする。
ストロンガスさんは斧で攻撃を押さえ僕の手に聖水を振り掛ける。

「GYAAAAAAAAAAAAAA!!」

この世のものとは思えないおぞましい声で短剣が僕の手元から離れていった。
その元短剣だったものは大きくなり大人の身長並の刃物の化け物と姿を変えた。
「ケイオス、俺がお前に付いて来た目的はこれだ。サリエルの手紙も魔剣への忠告メッセージだったんだろうな。」
僕の手のひらは柄が蝕んだのか皮膚と肉がえぐれていた。
「なんて事だ…」
「今はそれよりあの化け物を沈めないとな!」
「フシャアアアアアアアアア!!」
異常な速さでオーガトゥースが飛び掛ってくる。何て速さだ。

222 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/16 17:58 ID:b4T6BRwR
「でもガリィの分ぐらいは集めないとな」
「そうですね・・・って、ストロンガスさんが狩ったほうが効率いいじゃないですかっ」
「む」
「俺がタゲられますから、攻撃してくださいよ・・・」

今ならはっきりと分かる
俺はうかつだった
あんなこと言うんじゃなかった・・・



「クァァァァァァァァァァットッレヴォッレヴォッレヴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッッッッ!!!!!!!・・・キリキリ集めてこんかいケイオス!」
(’A`)ノ

223 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/16 18:01 ID:b4T6BRwR
リロードしてなかった・・・スマン
脳内あぼんしてくれ

224 :>>221の続きから:03/12/17 13:03 ID:gpq9OXg4
しかし僕は回避と攻撃速度がウリなんだ。
これぐらい避けるのは訳ない。
「粉々にしてやるっ!」
僕はファイアスティレットに持ち替え身構えた。
「駄目だケイオス!そいつはヤバイ!!」
ストロンガスさんの声が聞こえる。
(大丈夫だ・・・大丈夫。)
僕は目と口を大きく開いた刃の化け物を迎え撃つ。
(よし、かわせるっ!)
僕はその時、己の高慢さを後悔する事になる。
目の前でオーがトゥースが消えた。
「なっ!?」
気付いた時には僕は足の脛を食いちぎられていた。
「うわああああああ!!」
「ケイオス!そいつの攻撃を避けるのには無理がある!!」
「こいつ・・・!」

225 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/17 13:15 ID:gpq9OXg4
オーガトゥースは僕から抉り取った肉をムシャムシャと貪る。
「そいつは数値的に表せば必要回避は278、無理にも程がある!」
「そんな・・・」
避けれっこない。しかも攻撃速度も速い。今まで出会ったモンスターの中で間違いなく最強だ。
「攻撃は・・・!」
僕は今度はアーバレストを構え銀の矢で攻撃しようと考えた。
弓矢での攻撃なら当たるだろう。
「ギッギギギギギ!」
オーガトゥースは足としている柄の部分で軽やかに避けた。
「そんな・・・」
「ケイオス。魔剣が相手じゃやばいぜ?」
ストロンガスさんは僕に白ポーションを渡す。
「ストロンガスさん・・・。」
「ケイオス、力を過信するんじゃねぇ。確かにお前は強いよ。
でもな?まだ精神面ではまだ甘っちょろいんだ。」
ストロンガスさんは魔剣の周りから湧き出てくるスケルワーカーを薙ぎ倒しつつも一歩一歩進む。
「ギュルルル・・・」
ターゲットをケイオスからストロンガスへ変えたオーガトゥースの眼光がストロンガスを捉える。

226 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/17 13:20 ID:gpq9OXg4
オーガトゥースが何やら光ると刃から更に妖気を高めた。
「けっ、マキシマイズパワーかよ。俺の十八番取りやがって・・・」
「ケイオス、お前は自分を守ってろ。今のお前じゃ動けないだろしな。」
「ストロンガスさん・・・・?」
「俺が殺られたら・・・お前は逃げろ。
生きて帰れたら・・・一杯やろうやっ!!」
「ストロンガスさん!!」
ストロンガスさんはフル援助スキルで猛突進する。
「キシャアアアアア!」
オーガトゥースも素早い動きで接近する。
「来いやぁあああ!」
「フシャアアア!!」
ストロンガスさんの斧の攻撃をオーガトゥースは被弾しながらも攻撃する。
「ぐおっ!」
ストロンガスさんの胸にオーガトゥースが噛み付いた。
「ストロンガスさんっ!!」
ここからじゃ僕のヒールは間に合わない。しかも周りに人もいない。ストロンガスさんの胸から大量の血が噴出する。
オーガトゥースは更にストロンガスさんの胸に食い込む。
「・・・かかったな?」
ストロンガスさんは戦闘用ではなく精錬用の金槌とオリデオコン結晶を取り出した。
「フシュルルル!」

「 過 剰 精 錬 開 始 !!」

227 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/12/17 15:42 ID:hcjPo4OB
ストロンガスさんは金槌でオリデオコンをオーガトゥースに叩き付けた。
衝撃が直に跳ね返り、ストロンガスさんの胸からさらに血が噴出した。
「フシャアアアア!!」
怒り狂ったようにオーガトゥースはストロンガスさんの胸を抉り続ける。
「ストロンガスさん!!!死んじゃいますよ!!!」
「うおりゃあああああああああ!!!!!!」
僕の叫びにも耳を貸さず、ストロンガスさんはオーガトゥースを叩き続ける。
ガン!ガン!ガン!
金槌の音が炭鉱内に響く。
「ぬおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」
と。

ポキャーン

間抜けな音と共に、突如オーガトゥースの動きが止まった。
オレンジ色の汚い眼をカッと見開いたかと思うと、
オーガトゥースの刀身がボッキリと折れる。
柄はがらんと音を立てて地面に転がり、刀身とともに砂に還る。
「・・・やった・・・んですか・・?」
「クホホホホ・・・どーよ・・・製造・・・なめんなよ・・」
言うなりストロンガスさんはドサリと仰向けに倒れた。剥き出しの地面に血が広がっていく。

228 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/12/17 15:43 ID:hcjPo4OB
「ストロンガスさんっ!!」
僕は這いずりながらストロンガスさんに近寄った。
「しっかり!!・・ヒール!!ヒール!!ああ駄目だっ!!リザレクション!!!」
僕の怪我なんか後回しだ。ありったけのSPを回復に充てる。
出血は止まった。でももうかなりの血が流れてしまっているし、傷口は相当深かった。
ストロンガスさんの顔は既に蒼白を通り越していて・・・
「どうしよう・・・ストロンガスさん・・・死んだら嫌ですよ!」
「・・・ケイオス・・・聞け・・・」
ストロンガスさんはうっすらと目をあけた。

229 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/12/17 15:44 ID:hcjPo4OB
「気をつけろ・・・セシルに気をつけろ・・・あの子は・・」
「セシル姉さん・・・?」
なんでこんな時に姉さんの話が出てくるんだ・・・?
まるで・・・
「まるで今死んじゃうみたいじゃないですか!!駄目ですからね!!話は帰ってから聞きます!!」
僕はストロンガスさんを担ごうと・・・

べしゃ。肉の抉れた僕の足が耐え切れるはずがなく、僕は無様にストロンガスさんに潰された。

「くそっ・・・どうしたら・・・」
「あのう、・・・大丈夫ですか?」
顔を上げると、ここに来ていた冒険者の一人だろうか、でも僕よりも幼く見える男アコライトが立っていた。

・・・って、この子どっかで見たことあるような・・・

230 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/18 16:38 ID:vW+JXjot
「あ、君は…!」
僕がシーフだった頃、ホード相手に暴走したヒメさんを助けたアコライトの…
「えと、ジル君だったっけ?」
「あ、あのぅ・・・僕の事知ってるんですか?」
「いや、シーフ時代に一緒にいたプリーストさんを君が助けてくれて・・・」
「あの時の方でしたか・・・お久しぶりですっ!」
嬉しい事だ。嬉しいことだが・・・
今は懐かしの再会に華を咲かせている状況ではない。
ストロンガスさんが瀕死状態なのだ。
「ジル君、今僕の知り合いが瀕死状態なんだ。リザレクションでも起き上がれないくらいに…」
「わ、分かりました。話は後です!ワープポータルを出しますので戻る街を言ってください!!」
「ゲフェンで・・・頼むっ!」

231 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/18 16:49 ID:vW+JXjot
「ったく〜。」
ミントさんとランディさんがベッドに横たわる僕とストロンガスさんを治療する。
「ストロンガスさんの容態はどうです・・・あたたっ!」
僕は起き上がろうとしたが足首の激痛に思わず叫ぶ。
「今抉れちゃった足の部分に治療用のホムンクルスの媒体を埋め込んでるんだけど痛みはそのまんまだよ?
っていうか、一応歩けるけど絶対安静って感じ。」
「しっかしケイオス、お前どんなのとやりあったんだよ?
全身打撲、背骨にもヒビ入ってたぜ?」
ランディさんはストロンガスさんの方を見やりヒールの詠唱を再開する。
「まぁ、旦那の方が致命傷なんだがなぁ。」
「胸貫通しててもおかしくない斬撃って言ってもねぇ〜
このオッサンの傷跡異常だよ。」
ミントさんは配合したポーションを傷口に2、3滴こぼし浸透させる。
「まぁ、今は治療に専念しろってこったな。」

232 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/18 17:03 ID:vW+JXjot
そういやジル君はヒメさんがすぐに見付けて連れて行って(拉致)しまった。
彼のおかげで僕らは生き延びる事ができたんだ。
しかも僕一人だったらあの状況ではきっと死んでいただろう。
力の過信・・・勉強になった。そしてストロンガスさんに非常に申し訳ない気持ちで一杯になった。

「そういやあのアコきゅん可愛かったなぁ〜♪」
ミントさんがキャーキャー話してる。
しかしヒメさんの狂喜ぶりは異常だった。
ごめん、ジル君。絶対助けるから・・・。
「そういや、ケイオス?」
ランディさんが話しかける。
「ガリィちゃんしょんぼりしてたぜ?」
「え・・・?」
「ってゆーかさ。ケイオスにあれはやり過ぎた・・・って言っててそんな時にお前こっそり居なくなっちゃうんだからなぁ〜。
そりゃガリィちゃんも心配するわな。」
「そうでしたか・・・。」
「ははぁ〜ん、俺の予想だとガリィちゃんに強い製造武器クリスマスにプレゼントする為に炭鉱で稼ぎに行ったってとこだろ?
どうよ?んん??」
「そんなんじゃなくって・・・」
何て勘がいいんだ。


233 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/18 17:17 ID:vW+JXjot
「まっ、こんな事になっちゃ収穫も散々だったろうから・・・どうしたもんかねぇ?」
話を勝手に進めないでくれ・・・この人は。
「じゃあさ、今偽サンタやサンタポリンが歩き回ってるからリハビリも兼ねて外で叩いてきたらどう?」
ミントさんが僕に提案する。
「叩くと何かいい事あるんですか・・・?
ってリハビリ以前に絶対安静なんじゃ??」
「肉体の縫合と鎮痛薬の精製なんてミント様の手にかかればお手のものっていうか?
まぁ、うら若き乙女の入浴を覗いた罰って感じにしたかったんだけどねぇ〜。」
根に持たれて当然だろうな。ランディさんも無事じゃなかった筈だ。
「ランディなんか演劇の小道具みたいにサックリ頭に剣が刺さってんだから〜。」
「ハハハ・・・その説はお世話になりますた・・。」
彼もも臨死体験はしていたようだ。
「そんじゃ今調合した薬用意するから、それ飲んだら外に出てみなよ。」
「偽サンタはいいもん落とすからなぁ〜。ガリィちゃんにプレゼントするのにうってつけだぜ?」

ストロンガスさん、ジル君の安否が気になるが・・・ちょっと行ってみようかな?

234 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/18 17:52 ID:Bip+naYk
「んじゃ、出掛けてきます」
あれから小一時間、薬も効いてきて体がようやく動くようになってきた
「サンタ狩りいってら〜」
「夕方には戻りますんで・・・」
と言い掛けて、ドアを開いた僕の目の前には
「やべ、逃げなきゃ」
サンタがいた。

・・・ビュン

「え・・・」
思わず固まってしまった僕にランディさんが声をかける
「お前・・・運がいいのか悪いのか・・・」あ、あれを追い掛けなきゃいけないのか?

235 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/19 15:14 ID:McJ/is8P
サンタっぽい爺さんはテレポで逃げた。
というかサンタ・・・なのか?
マンクさん達の部屋の前のものを物色してたみたいだけど・・・
とにかく子供達が夢見るサンタとは程遠い感じの形相。何なんだろ?
「しかしあれじゃただの泥棒だなぁ・・・」
「まぁ捕まえて恐喝すりゃあ何か出すだろ?あのジジイ。」
ランディさんは平気で言うが・・・アンタ聖職者でしょ?
「まぁ、盗みとかしてたみたいなんで追うだけ追ってみます。」

僕もテレポでワープする。


236 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/19 15:21 ID:McJ/is8P
「へっへっへ・・・こいつぁ収穫じゃわい♪」
偽サンタことアンソニはゲフェン郊外の木陰で袋から盗ったものを取り出す。
そこには少し大きめの木箱に入ったクローキングマントが5つ入っている。

『NPC売り フリルドラマント』

「・・・なんちゅうか、これをNPC売りする馬鹿がこの世の中にもいるもんなんかい。」
ちょっと呆れた表情で収穫物を見つめるアンソニ。
そんな偽サンタを僕は見付けた。
(しめた、気付いてないぞ!)
得意のトンネルドライブでそろりそろりと近付く僕。
(盗んだものは・・・あのマントかぁ。)
僕は偽サンタの袋を見る。
何やらゴニョゴニョ袋が動いているが何が入ってるんだ?
袋には『燃える盗魂 アンソニ夫』とか書いてあるけど・・・わけわからん。
(とりあえず御用になってもらいますか。)
僕はずかっと座っている偽サンタの背後に忍び寄る。

237 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/19 15:30 ID:McJ/is8P
「しかし凄い収穫じゃのう。これだから浮かれてる奴等を出し抜くのは・・・」
「誰が浮かれてるって?」
「!」
偽サンタことアンソニは後ろを振り返る・・・がもう遅かった。
「こんにゃろ、マンクさんの物品返せ!」
首根っこを掴みアンソニに詰め寄る。
なんだ、この偽サンタ見かけの割には全然力も何もないや・・・。
「ひ、ひぃぃっ!分かった!!返す返す!!!」
アンソニは木箱を僕の方へよこした。
「それと・・・」
「おじさん何かくれるそうですね?」
「な、何を言っておるんじゃ若造がっ!!」
「普通に連行してもいいんですけどぉ・・・」
「わしは・・・まだ終われんぞい!」

238 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/19 15:31 ID:McJ/is8P
アンソニは逃げようとした。しかし僕のスピードの方が明らかに早い。
僕は一発頬を張る。
「ぶべぇっ!!」
すると、倒れたアンソニを袋の中から伸びた黒い手が引きずり込もうとする。
「ひぃぃ!た、助け・・・!!」
「なんだこりゃ?・・・おっさん、手を離さないでね?」
僕は袋から伸びた手をファイアスティレットで叩き斬るとアンソニを救出する。
「ふぃ〜。助かったわい。ありがとな。
まぁ、例といっちゃなんだ。こいつをやろう。」
アンソニは5つのプレゼントボックスとサンタの帽子を渡す。
「それとこいつもじゃな・・・」
アンソニは履いている靴下を脱ぎ始める。
「いえ・・・靴下は・・・要らんです・・・。」
だってそんな・・・臭いでしょうが。

239 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/19 17:49 ID:MLQgVZef
「臭い・・・かのぉ」
「うん」
即答だった。
しょぼくれる偽サンタ・・・


「おーい?」
「・・・」


「さてーまぁプレゼントも手に入れたし、かえろっかな〜♪」
あれから30分
聞こえるように大きな声で言うも、まるで反応がない・・・
困ったサンタだなぁ
「ねぇホントに帰るよ?俺・・・」
「・・・ん」
ようやく返ってきた返事がコレカヨ
それほどまでに、こだわる理由でもあるのか???

240 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/21 17:25 ID:GgWV9jxv
保守

241 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/22 19:18 ID:w0bewtsB
「お前さんはのぉ・・・」
「僕っすか?」
「まぁ、説明せんでもいいじゃろうな・・・」
「え?」
「お前さんにとって『正義』とは何じゃ?」
いきなりの質問に僕は戸惑った。
「いきなり何ですか?」
「『力』は何に使うものじゃ?」
しかし僕の問いには答えずに質問する偽サンタ。
「『力』も何も・・・僕は・・・」
僕の成り上がりで傷ついたストロンガスの姿が思い浮かぶ。
「大切な人を守るために、僕は力を行使したい。それだけです。
正義なんて人それぞれですし、考えた事もないですけど。」
偽サンタはその言葉を黙って聞き懐から3枚の同じ絵柄のカードを僕に手渡す。
「これをやろうかの。」
その3枚の絵柄は、サンタ帽子を被ったポリンの絵柄であった。

242 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/22 19:19 ID:w0bewtsB
「これ・・・サンタポリンC?」
「Slot3のグラディウスに挿すとええ。
お前さんみたいな奴が使うんならワシも満足じゃ・・・。」
偽サンタの姿が半透明になってゆく。
「ちょっとおじさん!」
「メリークリスマス・・・よい年を・・・。」
偽サンタは瞬く間に姿を消した。
僕の周りにはプレゼントボックスなどが取り残されていた。
「不思議な人だったなぁ・・・。」
僕はよいしょとプレゼントボックスを担ぎ自分の部屋に戻る事にする。

243 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/22 19:19 ID:w0bewtsB
クリスマスイヴまであと2日・・・
それまでにこのプレゼントボックスの他にも何かあげたいよな・・・
「でも金ないしな・・・(´・ω・`)」
すると僕のもう一つ担いでいた木箱が目に入る。
「・・・・・・。」
僕はマンクさんに耳打ちをする。
(マンクさん!ダメでした・・・木箱の中身のフリルドラマント盗まれて取り戻せなかったです。)
(おkkkkkkkkkkwwwwwwww)
(ケイオス君苦労かけたねwwwでも趣味品だから無くなっても無問題wwwwww)
(すいません・・・)

耳打ちをやめ僕は買い取り商人の経営する質屋に飛び込んだ。

244 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/23 08:05 ID:sERF+zrQ
「こんにちは」
「こんwWw」
早速だが僕は行く場所を間違えたのかもしれない・・・
「サンタポリンカードを売りたいんですが・・・」
「うはwww4Mねwwwww」
確か相場は5Mぐらいだったよな・・・まあ時間が押してるし仕方が無いか
「分かりました」
「取引ヨロwwwwwwwwww」
僕は懐からサンタポリンCを取り出すと商人さんに渡し、僕は札束を受け取った。
これが4Mか・・・なんか急にお金持ちになった気分がする。
「ありwwwww」
「ありがとうございました、ではさよなら。」
「まちなwwwwwwwサービスするよwwwwwww」
僕は青箱を強引に渡された。ラッキーなのかな?


245 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/24 11:37 ID:TngfAwLL
後は他に飛びっきりのプレゼントを買ってガリィを誘えばいい。
僕のプランは完璧だ。
しかし急いでここまで来たので喉が渇いていた事に気付く。
「葡萄ジュースでも飲むか。」
僕は露店商人に話しかける前に「ある異変」に気付く。
そして札束を見る。
「な・・・!」
札束のお札を一枚一枚見てみると裏はただの白紙の紙切れ。
「はぅあ。」
しどろもどろになりながら青箱を開けてみる。

ゼロピー1個 獲得

ガリィの為のクリスマスイヴばっか考えてて、気が付けば…

246 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/24 11:52 ID:TngfAwLL
やってしまった……!
さすがの僕もZeny取引詐欺に気付かなかったのには猛省…!

「制裁っ……!」
僕は涙目になりながら、さっきの質屋に向かった。
時間が無い。急げ…!

僕は扉を開け放つ。
逆毛語の商人が満面の笑みで僕を迎える。
「どうなさいましたwwwwお客様wwwwwwwっうぇ
さぁwwさぁwwお気を確かにwwwwwww!
がっかりするには・・・ぶほぉっ」
とりあえず殴る。今日はやけにこんな事が多い。
「やい、サンタポC返せ。」
「ひ、引っかかった方がいけないんだよwwww
返品不可www修正されないねwwwwwwwwwwwwwっうぇうぇ」
「分かりましたよ・・・。」
僕は商人から背を向け店を出る。



247 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/24 12:07 ID:TngfAwLL
「うっは、おっけ〜!」
僕は店を出て駆け出し、ゲフェン宿舎前に辿り着く。
成功するもんだ。相手が相手だけに簡単にスティルできた。
サンタポCを細工を施したポリンC(帽子の絵を付け足した)に摩り替えてやったのだ。
まぁ、悪人から盗っても罪悪感は無いし、何しろあちらに詐欺られたんだからこれぐらいはいいよな?
「こいつは・・・何なんだろう?」
もう一つショーケースから掠め取った商品があった。
何か綺麗な銀色のリング、何か神秘的な輝きがする赤色の宝石がはめ込まれている。
僕はそのリングに付いていたラベルを見てみた。
「SR・・・?よく分からないなぁ・・・。」
結局分からずじまいではあった。がガリィへのクリスマスプレゼントもこれで大丈夫。
ガリィとはそうだな・・・プロンテラの巨大なツリー前で待ち合わせとかしようかな?

とりあえず準備万端。後はどうやってガリィを呼ぶかが問題だ。
「まずは謝らなきゃいけないんだけどね・・・。」
それもあったんだっけ・・・。


248 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/24 20:26 ID:gE/HLIwq
保守

249 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/24 22:50 ID:vYtA+xxA
そして俺はここに行った…。
http://analyze.s35.xrea.com/index_.html

250 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/12/24 23:43 ID:8hOG8FHM
どう誘おうか悩みながら宿舎に入るとガリィがレイドと食事をしていた。
いや、レイドは見てるだけなんだけど。
「ガリィ・・・」
反応がない。ガリィは黙々と肉を食べてる。
「ガ、ガリィってば・・」
やはり反応なし。
カチャカチャと食器の音だけが響く、この空気・・・耐え切れない・・・。
「ガリィ殿、ケイオス殿が呼んでおりますが・・?」
「そんな人知らないわよレイド」
Σ(゜Д゜;≡;゜Д゜)そこまで言うか!!
「ガリィそりゃ僕が悪かったよ!・・・でもここまでしなくてもいいじゃないか!!」
思わず叫んでいた。
ガリィはぴたりとフォークを動かすのをやめて顔を上げた。
「・・・レイド、ちょっと席外して」
「え?あ、分かりましたであります・・・」
(しゅ、修羅場でありますなぁ・・・;;;)
レイドが去った後、レイドが座っていた席に僕は腰掛けた。

251 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/12/24 23:43 ID:8hOG8FHM
「・・・確かに私もやりすぎたとはちょっとは思う。それは謝るわ。でも自業自得よね」
確かにそうなので頷くしかなかった・・・。
このまま謝り倒しても進まない。僕は思い切って直球勝負で誘ってみる事にした。
「・・・なあガリィ、今プロンテラに巨大なツリーがあるんだってね」
「ふーん」
いきなり会話を終了させられかける。
ま、負けてられないぞ!
「そ、それで一緒に見に行かないか?」
「一人で行けばいいじゃん」
・・・ま、負けてられない・・・
「い、いや、ほら一人で行っても恥ずかしいじゃん・・・?」
「恥ずかしげもなく覗きするような人が?」
・・・・・・ま・・・負け・・・
「・・・分かったよ・・・ごめんよガリィ。おやすみ。本当にごめん・・・」
僕は席を立つと自分の部屋へ戻った。

ガリィはひとり呟いた。
「はぁ〜〜・・・もうーどうしてこう・・・」

252 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン :03/12/24 23:44 ID:8hOG8FHM
ベッドに寝転んだまま僕は大きく溜息をついた。
僕の努力は全部徒労に終わってしまった。
そりゃあ自業自得なんだろうけど・・・。
と、ドアをノックする音が聞こえた。
誰だろう、とドアを開けると、そこには。
「ガ、ガリィ・・・?」
「何してんの・・・ツリー見に行きたいんでしょ?」
ぷいっと横を向いたままガリィが怒ったように言う。
嬉しさの余り、その顔が少しだけ赤くなっていることに気が付かないまま、僕は大きく頷いていた。

253 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/25 17:30 ID:bUexmbYE
僕等は何も言わずに外へ出た。
さっきのような気まずい沈黙とは違う。心地よいものであった。
僕はワープポータルを出し彼女を手招きする。
それに微笑しながら乗り込む彼女。
宿舎の窓からはレイドが手を振っている。
彼の計らいにも感謝しなきゃ。
僕は窓から見えるレイドに一礼のお辞儀をしてポータルに乗り込む。

僕とガリィが着いた場所はプロンテラの街中。
まさにクリスマスイヴで人でごった返している。
神聖な音楽が鳴り響き、アコライト、プリーストの聖歌隊が美声を振舞う。
クリスマスツリーのイルミネーションがチカチカと光り、眩しい。
着ぐるみを来た人、お酒を飲んで酔い潰れている人、色々な人がいた。
「うわぁ〜」
やはりガリィも女の子なのだろう。ガリィの頬が紅くなり、目が潤んでいる。

254 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/25 17:43 ID:bUexmbYE
こういう綺麗なクリスマスツリーにロマンティックを感じずにはいられないのだろう。
「あの七面鳥・・・」
ガリィの言葉を聞いて唖然とした僕。
彼女の視線は屋台の七面鳥の丸焼きにあった。
「よ、よ〜し、あれ食べよっか?」
「うん!」

何か最近、プロンテラ来るとこんな展開ばっかだけども・・・

10分後、何と七面鳥の丸焼き1匹たいらげてしまったガリィ。
底無し胃袋とか表現してやりたかったが、今そんな事言って怒られたらたまったもんじゃない。

その後たわいない会話、色々な出来事、これからの事、たくさんの事をガリィと喋った。
ガリィの一言一言が僕にとって嬉しい。ガリィはどうなんだろう?


255 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/25 18:04 ID:bUexmbYE
というか周りの人から見て僕等はどう見えるんだろう?
僕も冬の気温には耐えられるぐらいの軽装だし、ガリィも鎧は付けてなくセーター着てるし・・・
(ん・・・?)
僕はある感触に気付く。
何とガリィの方からいつの間にか手を握ってきているではないか。
(ふぉおおおおおおお)
これってかなり感動だ。僕を信頼してくれてるって事なのかな?
ガリィが笑顔で僕の手を引き、プロンテラの街中ではしゃぐ。

(そろそろかな・・・?)
僕は袋に入れていたプレゼントボックスを取り出す。
「メリークリスマス、ガリィ。
これ僕からのプレゼント・・・開けてみて?」
「ケイオス・・・ありがとう。」
何とも恥ずかしい空気だった。まぁ、ちょっと人影が少ない場所だったからなのかもしれないけれど。
「じゃあまず1個目開けるねっ。」

赤ポーション 1個獲得

「うわっ、しょぼっ!」
「つ、次はいいのが出るよ・・・。」

スティックキャンディ 1個獲得


256 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/25 18:07 ID:bUexmbYE
「あらま・・・」
「そいじゃ3個目開けるね・・・?」

古い紫色の箱 1個獲得

「おぉ!」
「・・・開ける?」
戸惑うガリィにGOサインを出す僕。

眼鏡 1個獲得

「め、めがね?」
「何の眼鏡だろ・・・」
「今拡大鏡持ってないから後で鑑定してもらおっか。」
「眼鏡って・・・なんだかなぁ〜(´・ω・`)」
まぁ、この未鑑定眼鏡に僕等は後で度肝を抜かれる訳ですが。
「それとこれ・・・」
僕は銀色の「SR(仮名)」を取り出す。
「こっちが本命のプレゼント。」
ガリィの手にSRというリングを渡す。だからSRって何やねん。
「うわぁ・・・。」
ガリィは嬉しそうに自分の手首にはめた。
プロンテラ大聖堂の鐘音が夜空に鳴り響き、粉雪が降り始める。

257 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/26 07:08 ID:RmDzYvcW
全神経を集中させる・・・
(・・・インティミデイト)
ワープ位置のコントロールは、この日のために練習しておいたんだ・・・

フッ

次の瞬間、僕らは、ツリーから少し離れた、建物の影に居た。
「・・・え?」
とまどうガリィ。
だがすぐに、僕の仕業だと理解する。
「・・・なんでワープなんかしたの?」
「・・・わかってるくせに。」
クスッ
2人して、微笑みあう。

今思えば、遠い記憶のように感じられるけど。
たしかにその時僕らは。
降りしきる雪の中、1つに寄り添ったんだ。


258 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/26 15:06 ID:/8QAY5An
「私もね?ケイオスにプレゼントがあるんだ。」
ガリィはそう言うと布に巻かれた光沢を放つ+7グラディウスを僕に渡す。
「これ・・・」
「私の貯金で思い切って購入したんだ。
ヒメさんぐらいお金持ちだったらもっといいもの買えたんだけど・・・」
「いや、これで十分だよ。」
僕はガリィをそっと抱き寄せる。
粉雪が舞い落ちる。夜空が何とも美しかった。
頬を染めるガリィを見てるだけで僕の心臓の鼓動は更に激しさを増す。

「メリークリスマス、ガリィ・・・」
ガリィは目を閉じる。
僕は幸福の絶頂にいた・・・・・・のだが

ドゴォォォンン!!

プロンテラに爆音が響き渡る。

「な、何?」
「一体・・・」

僕とガリィは顔を合わせながら驚愕する。
とりあえず僕らは人通りの多いところに駆け出した。


259 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/26 15:27 ID:/8QAY5An
どうやらテロではなくモンスターによる襲撃のようだ。
華やかな町の飾りが崩壊し、無残な光景と化していた。

「あっちか?」
僕はガリィからもらったグラディウスを握り締めモンスター達が闊歩した方向に向かう。
ガリィも全力疾走で僕の後を追う。
しかしお決まりの展開とはいえこれはあまりにも酷い。いい雰囲気だったのに・・・。

たどり着いた場所には僕らの見たことのないようなモンスター3匹がいた。

「あらやだ、何か可愛い子達が来たわよぉ〜♪チュッ(´3`)」
くしゃみをしながら箒に乗ってる婆さん。
「新手の人間か。まぁ我等の敵ではなかろう。」
小さい鎌を持ち、小さい図体をしている小山羊・・・?
「まぁ、荒らすだけ荒らしてやろうや!キキキ!!」
リーダー格とも思われる茶色い子悪魔。鎌を持っており小さな翼が生えている。

こいつらだけでクリスマスの首都をこんな光景にしたなんてとても思えないが・・・
「ちょいと仲間でも呼ぶかぁ。」
茶色い子悪魔が口笛を吹く。

260 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/26 15:29 ID:/8QAY5An
すると周りに黒い子悪魔が2匹召還される。
これで2対5だ。悲しいかな周りには僕らぐらいしか戦えそうな人間はいないらしい。

(ガリィ・・・いける?)
(鎧ないけど、攻撃の方なら問題ないよ!)
(それとケイオス、コイツらすっごく闇(悪魔)属性っぽいから私の職だと結構いけるかも。)
(そっか。よし!)

この時、僕はまだサンタポリンカードの性能には気付いていなかった。
僕とガリィは身構える。
「よし、来い!」

「人の子よ、我が鎌の威力を思い知れ。」
まずは目にも止まらぬ猛スピードで小山羊がこちらに向かってきた。
小振りだが鎌を凄い攻撃速度で振り回す。
小柄ながらかなりの強さだ。
「jrちゃん、援護するわよぉ〜♪」
魔法使いなのに魔法を詠唱する訳でもなく婆さんが突撃してくる。何か矛盾している感じが・・・。



261 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/27 23:15 ID:02t1HRLJ
保守(*´ω`)

262 :あのウサギはゲテモノだっ!:03/12/28 00:37 ID:p3gBhLQj
「よし、来い」なんて言ってみたものの、
正直あの子山羊の攻撃を避ける自信は余り無い。
モッキンググマフラーも装備して無いしなぁ・・・しょうがない。
ほんの少しだけ、周りから”気を集める”。
どうせ周りの人は逃げるのに夢中で気がつかないだろう。
「食らえ。」
子山羊がこちらに鎌を振り上げるのが見える―――今だ!

瞬間、視界がぶれる。
「残影」・・・発動した刹那の後には望んだ位置に、
子山羊の後方に浮いていた婆さんの背後に移動している。

視界を取り戻した後、最初に見えたのは可愛いウサギ。そして紫色のローブとほうk・・・
「―――GuうぉおァアアAAAAAAああああああaaaaaaa!!!!」
”それ”がなんなのか脳が認識した瞬間、
俺は迷わず目の前の老婆に連発でバックスタッブを叩きこんだ。

263 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/28 00:38 ID:roniOJMz
「いろいろと・・・試してみたかったのよね。」
ガリィはそう呟くと、盾に祈りを捧げた。
「神の盾よ・・・邪なる者から我を守りたまえ・・・!」

 チンチンチンチンチンチンチンチンチンチンチンチンチンチンッ!!

加護を付加された盾が、ちょっとアレな音を立てながら、子山羊の鎌を弾く。
「脆弱な人の子め・・・神の力無くしては戦えぬか。」
「うっさいわね、無駄口叩いてるヒマがあったらもっと頑張ったら?」

「ボウヤ、アタシの邪魔をする気かい?」
一方、魔法使いと対峙するケイオス。


264 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/28 05:06 ID:wDwG3lVZ
無我夢中でバックスタブを叩き込んだは良いものの
我に返ると同時に込上げる吐き気。
しかし、誰かにじっくり背中を摩って貰えそうな状況では無いので
2回目の飲み込み動作を七面鳥に施すと、視線を魔女に移した。

思いっきり突いたつもりなのだが魔女にはあまりダメージが感じられない。
魔女のクセに殴ってくるわ、タフだわ。なんて野郎なんだ。

「ボウヤって言うな!趣味悪いパンツはいてるババアが!」

265 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/28 10:14 ID:VWgj+Tvl
婆3ワロタ。

266 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/28 10:15 ID:VWgj+Tvl
感想スレあったのを知りませんですた・・・y=-(゚д゚)・∵゚.

267 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/28 21:06 ID:vWPSH85f
お笑い対決を尻目に、ガリィは奮戦していた。
「神よ、私をあなたの手でお包みください・・・プロヴィデンス!」
「小癪な小娘めェッ」
全ての攻撃が有効打とならず、小山羊が焦る
だが、その状況をやすやすとひっくり返させるほど、ガリィは甘くなかった
「トドメッ!いくわよっ!!」

268 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/30 23:24 ID:LH/vY4oS
hosyu

269 :ペットの時の喋り方知らん_| ̄|○:03/12/31 02:27 ID:SqFOwbZ3
「・・・あっ、なんかおおわざかますっぽいよ」
「ほんとだ、いまがチャンスかなぁ」

何時の間に移動していたのか、ガリィの背後からデビルチ達が攻撃する機会を伺っていた。
「おおわざをだすってことは、たぶんおおきなすきもできるよね」
「うん、そうだとおもうよ」
「それじゃあ、あのにんげんがjrくんにこうげきするときにこうげきすれば」
「たぶんあのにんげんをたおせるね」
「よし、わざをだそうとしたしゅんかんにとつげきしよう!」
「うん、わかった!」
悲しい事に、このデビルチ達はまだ冒険者との戦闘経験が浅く、
クルセイダーがどのような”おおわざ”を使うのか全く知らなかった。
無知。知らぬと言う事はどれほどの罪になるというのか・・・
生まれてからまだ日も浅く、悪魔として、人の一人も殺した事は無い。
そんな彼らに、裁きが下される。

270 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/31 02:45 ID:aut14V2W

『グランドクロス!』
眩い光とともにガリィの四方八方を十字架が包み込む。
「あれ・・・?あのにんげんのおおわざどうなったんだろう。なんかきもちいいような、もえてるような。なんでだろう
こころがあらわれるような。あ、なにかみえる・・・おはなばたけだ」

271 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/31 21:06 ID:cerPfkN6
地面に刻まれた聖なる刻印
光に包まれて、魔物達が浄化されていく
「みんなぁぁアタシが今助けに・・・ぅあぁぁぁぁれぇぇぇーーーーーーーーー」
・・・よくわからんが婆さんまでも。


「お疲れさま、ガリィ」
「ふふ、ケイオスもね☆」
そのとき、周りの誰ともなく呟いた
「あ・・・鐘の音・・・」

272 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:03/12/31 23:51 ID:XDPIENwp
同じ鐘の音を、大聖堂の一室で、長い金髪のアコライトが聴いていた。
その手に古木の枝を弄びながら。
(ケイオス達、随分と強くなってるみたいね。ダークロードの復活に一歩前進ってところかしら・・・)

アコライトは外へ出ると、聖堂裏の墓地へと向かう。
一回り大き目の墓の前に跪いて祈りを捧げる。
(カレン様・・・どうして死んでしまわれたのですか・・・)
アコライトは目に涙をためて墓の前ですすり泣いていた。
「セントルイスの血なんて消えてしまえばいい・・・ダークロードとともに・・・」
(呪われた血なんて消えてしまえば・・・それがケイオスにだって幸せなんだわ・・・)

273 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:04/01/01 00:05 ID:yGed3RCF
「というかか無視しないで欲しかったのだがな・・・」

一応今回のテロで呼び出された魔物のリーダー格であった茶色い悪魔は、
・・・・・・はじの方で無視されていじけていた。

「大体我が召喚主も呼び出したなら呼び出したなりに私と契約して力を得るなり
 私を使役してこの町に甚大な被害を与えるなり
 人間どもを血祭りにあげて恐怖のクリスマス・デイとかなんとか言って・・・」

完全にいじけモードに入ってしまっている。
周りの人間(といってもほとんど逃げてしまったので数は少ない)も
鐘の音に聞き入って気づいてないようだ。

「・・・もういい、帰ろう・・・あぁ、あの子達の両親になんて言い訳するか・・・」

274 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:04/01/01 08:28 ID:larBw2+R
年が明けたその瞬間、鐘の音に聞き入ってた僕の頬を、何かがかすめた。
「え?・・・!?」
ガリィの顔があって、ちょっとビックリした。
「ケイオス、あけおめことよろ〜☆」
「あ・・あぁ、おめでとう。ねぇガリィ、今・・・」
言いかけた僕の言葉を、ハデな声が遮る。
「ケイオォォォォォォォォス!!!!」
「あーーーけーーーまーーーしーーーてーーー!!」
「新年・・・めでたいですな。」
「KIMUTIパーティーしましょ〜よ!」
「2人とも、あけましておめでとう!」
etcetc・・・

「あは、みんな来たみたいだね」
「えっと・・・まぁいいか^^」
なんかうやむやになったけど、まぁいいか。
今度じっくり追及することにしよう。
とりあえず、今年もがんばれますように!
そう思って走り出す。
「よぉっしみんな、甘酒買いにいきましょう〜!」

275 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:04/01/04 18:54 ID:8MXEMpcm
保守

276 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:04/01/05 00:37 ID:PKtvo8IJ
保守

277 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:04/01/05 15:05 ID:BPRdHT2v
しかし何という事か。
さっきまでモンスターと交戦中だった訳だが、その間にプロンテラの町並みがお正月一色と化していた。
(何て時の流れの速さだ・・・)
こんな事だけ仕事が早いから執行機関というものを理解できない。

僕がそんなことを考えていると突然アナウンスが響き渡った。

『皆さん、新年明けましておめでとうございます。』
「あら、突然何かしらねぇ・・・」
「うはwwww」
さっきいつの間にか合流していた廃コンビもアナウンスに耳を傾ける。
『突然ですがこれより、執行機関が初売りを行わせていただきます。』
「!」「!!」
ヒメさんの目が光る。そしてさりげなくいたミントさんの目も輝く。
『参加者の募集に関しましては、ランダムに各地で行いますので機関の人間を見かけられた方は是非ご参加ください。
詳細につきましては、後ほど現地でご説明させていただきます。』
「マンク行きますわよ!」
「おkkkwwwwwwwwwwwwwww」
すぐさまポタを開いて移動する二人。

278 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:04/01/05 15:07 ID:BPRdHT2v
やっぱこの二人は・・・こういうの好きだよな・・・。
「さてと、蝶羽と蝿羽2kぐらいあれば大丈夫かなぁ〜?」
ミントさんもすぐさま蝶の羽を握り締めどこかに飛んで行く。
この人も凄い資産家だ。僕にはお嬢様の考えは理解できない訳で。

アナウンスが再度流れる。

『皆さん、新年明けましておめでとうございます!
先程、ゲーム内アナウンスにてご案内させていただきましたとおり
これより、初売りを行わせていただきます。』
『参加をご希望の方は、こちらのマップ、座標35,95(プロンテラ入り口より南に下った付近)にいる私が出すワープポータルへ乗り、移動してください。
うわ、なにをするきさまらー!!』

アナウンスしている場所から聞き覚えのある、女の人の声と男の声が。
『さぁ、ポタお願いしますね^^』
『うはwwwwwwwwwよろwwwwwwwww』
『私が先なの〜!ちょっと早くしてチョーダイ!!』

279 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:04/01/05 15:08 ID:BPRdHT2v
周りの人の喧騒もざわざわと聞こえてくる。
『人が敬語で対応してやってるからって調子に・・・あ、いや何でもありません(笑)
そ、それではワープポータルを開かせていただきます・・・(愚民共が』

アナウンスは終了した。

ルナさんがポンと僕の肩を叩く。どうやらヒメさんとは一緒じゃなかったようだ。
「アコきゅんで遊んだ後は今度は新年早々買い物とはねぇ・・・」
「ハハハ・・・」
「ガリィちゃんと一緒に行ってきたら?」
「え?」
「距離もここからならまだ遠くないし間に合うわよ。」
「ケイオス、行こうよっ!」
ガリィが僕の手を握り締めてくる。
「うん、そうだね・・・いこっか!」
僕とガリィは指定された場所まで全力疾走する。
そして案内要員が用意したワープポータルに乗り、オークション会場まで飛んでいった。

「うわぁ・・・」
ガリィが感嘆の声を漏らす。

280 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:04/01/05 15:15 ID:BPRdHT2v
そのオークション会場には様々な人がいたが・・・階級の差が明らかになっていた。
頭巾とコットンシャツだけの人なんかもいれば・・・
上の人(ヒメさん達、ミントさん達の位置している所)はオーラを噴出している人達多数。
煌びやかな黄金の鷹に魅入ってしまうような兜、まるでどこぞの物語の勇者が付けるようなサークレット、デビルチを象った黒い帽子。
近くのひそひそ話をしている人の話を聞いてみると、上流階級の人々専用の福袋があるそうだ。
最低600Mからスタートらしく、そんなものこの人達には普通らしい。馬鹿だ。大馬鹿だ。
億万長者リストに載っているような人ばっかが集まっているそうだが・・・まぁ、僕等は中級部門のところに並ぼうかな・・・

281 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:04/01/07 23:08 ID:4MqB3T1/
保守

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